えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

シンソウノイズ~受信探偵の事件簿~の感想(第3章,ひかりEND,夏希END)

=第3章=

ー0ー

義父に慰み者にされるさくら.傷ものにされないまでも凌辱的な行為を取られる.性的虐待.そしてその様子を描く男.誰かはそんな記憶を見る.

 

ー1ー

班合宿も終わった.事件からしばらくしたせいか,さくらの霊が出るというとても不快な噂が立っている.

 

昨日電話で夏希が言っていたように今日から転校生が来るらしい.

その少女の名は,清川ひかり.さくらにそっくりな彼女はさくらの従妹だという.ひかりの希望もあって,彼女は3班に入ることになった.村岡先生の声を聞くに,このクラスに入ったのもひかりの強い希望があったからのようだった.

萌花だけは全く似ていないという感想を抱いていた.

 

夏希はたまらず,何故さくらと同じ格好をしているか聞く.ひかりは偶々だという.もちろんそれは嘘であることは心の声からもわかる.問題となるのは,ひかりが何かをなそうとしていることであった.

 

昼休み屋上にいると,ひかりが一真を探してやってくる.あまりににも似たその横顔に心が締め付けられる.それでもさくらとひかりの性格の差が,一真を現実に引き戻す.さくらの死の手がかりを探すひかり.協力を願う手もあったかもしれないけれど,どうも全面的に信用はできなかった.もちろんひかりも一真のことを信用しているわけではなかった.

 

ー2ー

人心掌握し,人気者になったひかり.対称的にミスが多く落ち込みがちな夏希.

二人になった夏希と一真は,さくらとひかりについて話す.さくらと一真について言い合いしてしまったということも聞く.自分もさくらの自殺の一端となったのではと自責する夏希を慰める.もちろん,間接的な追い込みが心の声となって,それを犯人と勘違いしていたのではと思っていたことは以前からあったが,それでもあの死に方はさくららしくない.だからこそ犯人がいると信じている.

 

そんなとき,窓の外から百合子とひかりが話しているのを見かける.どうも何か,さくらについての事実を聞かされショックを受けている百合子.

 

高永が美術室にさくらの霊が出るという話を話す.高永自身も見たらしい.

蛭子先生が女装でもしてたんじゃない?

 

北上と夏希を除いて,みんなで美術室へ萌花の付き添いに行く.

蛭子先生に用があるという百合子と,この準備室の変化に気づかれると,この聖域はおしまいだという蛭子先生の心の声.

 

帰り道,学園の7不思議の話をする.その一つが美術室の女子幽霊.なにかさくらの手がかりになるかもしれないと思っていると,北上がみんなで夜の学校に忍び込んで調査しようと提案する.乗り気じゃなかったみんな.しかし百合子が乗り気であった.好奇心お化けめ.

 

祖母にその話をしていると,その7不思議に食いつく祖母.

 

ー3ー

メンバーはひかり以外.

異様に嫌がる沙彩,好きそうなのに.今日の宿直は蛭子先生.書きかけの作品を書きたい様子.そんな先生に見つかりそうになり散り散りになる一同.

 

携帯を忘れて来た一真はまずプールへ向かった.

そこにいたのは夏希.夏希が近頃悩んでいることを聞く.タイムが伸びない,でも大会が近い.どっちが先かはわからないけれど,日常生活でもうまくいかなくなり,また泳げなくなる.そこにひかりがやってきて,一真と隣に居座って.そんな風に悩む夏希を頑張っているのは凄いとただ本心から慰める.

 

次に向かったのは放送室.祖母が気にしていた怪談.そんな祖母は放送室にきっとあるはずのオルゴールの形をした何かを探してほしいと言っていたが,残念ながら施錠されていた.

 

怪談には百合子がいた.踊り場の姿見を見つめる百合子.過去や未来の罪が見れるという姿見を見ながら,百合子はいまここにいることが私の罪と胸の中で呟く.

ひかりとの会話と,渉とのその後のことを聞く.一つ目は何か話しにくそうにしていた.二つ目は渉が少しずつ家督を継ぐことに前向きになっていると話す.そしてさくらを死に追いやったのは大鳥家だと思っていた.

そんな時,百合子はさくらかひかりの姿を見つけ,訳も話さず駆け出してしまう.

追いかけんかい!

 

校庭にいた北上は明かりが灯る美術室を眺めていた.やけに美術室の噂に気を取られている北上.それは北上がさくらのことを好きだったから.爆弾を抱えていたのではと思っていたという北上は,好きじゃなくて,雪本のヒーローになる自分が好きだったってことだよなと話す.胸を突かれる一真.どこまでもまっすぐな北上がどこか羨ましかった.

 

歩いていると見慣れない少年とぶつかる.向こうは橘一真のことを認識していた.

 

続いて向かった図書室には高永がいた.血を吸う赤い本が出たと騒ぐ高永.そこにあったのは自作ポエム...高永は夏希が好きらしい.なんかごめん...

 

続いては男子トイレ.トイレの中にいたのは...沙彩だった.ただ少しおかしいのは,声をかけても虚ろな目で応答しない.処女のまま死んだことが未練の幽霊に取りつかれた沙彩は若い男を見つけたといって襲い掛かってくる.

本当に見えると思われたくないから敢えて霊感少女のふりをしていたらしい.

ひかりはさておき,ここで一応ヒロインと全員関係を持ったし,3章終わりで分岐かな?

Hの最中,思わず心を読んでしまい,能力者であることがばれてしまう.同じように能力を持つ人が集まる組織があるらしい.返事は保留.ただ一つ忠告される.橘一真が能力者というリークがあったといって.

そんなとき,激音が後者に鳴り響く.

 

音の先は美術室.そこにいたのは萌花とひかり.割れた鏡と,死んだ蛭子先生.蛭子先生の死体の下には顔以外が執拗に引き裂かれたさくらが描かれた絵が下敷きになっていた.

鳴り響く犯人の声.まずは上手くいった,しかし鏡まで割れてしまったのは誤算だった.周囲を探しても誰もいない.つまり犯人は3班の中にいる.

ひかりがここにいた理由はスマホを忘れていたから取りにきたとのこと.夏希はひかりを疑っているようだったが,萌花と一緒にいたのでアリバイはある.

美術室が密室という状況から自殺じゃないかというひかり.そんな時聞こえる沙彩の声.ひかりのことを蛭子先生の霊が指さしているという情報.

考えられる可能性.それは蛭子先生がさくらの死に関わっていて,百合子もそれをしっていたからこそ,何かを話そうとしていた.そしてそれに気づいたひかりが殺した.

萌花からの「たとえ自殺でも正直にありたい,橘くんのように」という声.そして北上の「雪本が好きじゃなくて,雪本のヒーローになる俺が好きってことなんだよな」と言う言葉.自分の本心と向き合う.真相を追い求めるか,さくらとよく似たひかりを守るか.

とりあえずBADっぽい方で!

 

=ひかりEND=

ー4ー

黙って帰る提案をする一真.責める百合子の論を詭弁で押さえつける.「いいよな,お前は強く生きられて」思わず口から出たその言葉が本心だった.誰もが強くいきたくても生きられない.そしてそのように強ければ,さくらだって死ななかった.そうまで言ってしまう.こうして一真は目的のため弱者に残された矜持さえ失った.何より萌花からの視線がきつかった.もう萌花からの声は聞こえない.

ひかりの手を取り帰ろうとする.そんなときひかりの後ろに,寂しげな顔をするさくらが見えたような気がした.

 

ー5ー

問題はなく,日々が過ぎる.あれ以来3班の関係は表面的なものにとどまっていた.ひかりと付き合い始めた.ひかりの匂いが短かったさくらの記憶を上書きしていく.忘れていくであろうことが何より辛かった.萌花はまだ屋上にいる.きっと犯人をまだ捜しているのだろう.しかしもう一真にはなにもできない,する資格がない.もう声が聞こえることはほとんどない.その話をすると祖母は悲しそうだった.

 

普段むしっている相手から2時間5000円で借りたという部屋に連れていかれる.表面的にはつくろえても,これぐらいの声は聞こえた.

押し倒すひかり.きっと裏で何かを考えているのかもしれない.それでも一真はボリュームを下げる.さくらとよく似たひかりと肌を合わせることはきっと幸せ.そう信じて.それでも流れ込んできたひかりの強く一真を愛する気持ち.そんな気持ちに応えようという気持ちは残っていた.

 

=通常ルート=

通報をする,そう決断した.真実から逃げるようなことはしたくない.自分のさくらへの想いは本物だと信じて.

その前に少し調査.

義父に性的虐待を受けるさくらをスケッチしていたのが蛭子先生.そう知った一真はより一層この事件に向き合う.そしてひかりのさくらを思う気持ちにも気づいた.

推理パート.

犯人はひかり.今までよりなんか単純でしたね.

 

推理を突き詰めても認めようとしないひかり.自らの正義を貫き,蛭子を殺したひかりの気持ちは十二分に理解できた.だからこそ,真実を突きつけられて,無様に足掻き続けるひかりの姿が,その正義を貫こうとしないひかりが理解できなかった.

逃れようがなくなったひかりは,最後には動機を話して泣き落としに入る.さくらのことを思った犯行が,さくらの触れられたくない事実を露わにする矛盾.いや本心は違った.「心の傷を見つけたら,目よりもっと深くなるように抉る.修復されかけた関係があれば,もう二度と戻れないくらい深い亀裂にする.それが,物心ついた時からの私の趣味」怯える蛭子はひかりを殺そうとした.自分を殺そうとしたなんて許せない.だから殺した.

 

一真は自分を責める.ひかりをいいようにとらえて,聞きたくなった心の声を聞こうとしなかった自分のせいかと.夏希が不調の原因もひかりということを知っていた.それでも自分の弱い心がその事実から目を背けただからだと.人間の醜さに改めて気づかされる.耐えられない.そんなとき萌花の本心からの心配に,純朴な心に救われた.だからこいつだけは許さない.周りが通報を避けようとも,それで嫌われようとも.

 

沙彩は想い耽る.さくらの記憶を見ていたからこそ.さくらと会話する沙彩.さくらからの言葉はないが,それでもさくらの義父を追いつめているところだから安心してと伝える.

 

反省することのないひかり.帰ってきたらさくらのことを吹聴してやろうと考える.

 

ー4ー

ひかりの犯行は称賛されることすらあった.耐えきれない一真.そんな時皮肉にもひかりの数々の悪行が明らかになり始めた.

日々の生活の中で殺人班と揶揄される.そんなクラスメイトの心の声にむしばまれる.

 

4月のように体調が悪い一真.いつの間にか放課後になっていた.そんな一真を見ていた夏希.そんな夏希をみて思い出した.入学当初にも同じように夏希が気にかけてくれたこと.あまりにも辛くてそれにぞんざいな対応を取ってしまったこと.今更ながら謝罪する.すると,なんで嫌われているかもわからないまま助けてくれたことに,さらに惚れる夏希.そして夏希から肉声で想いを告げられる.支えになれないか,雪本さんの代わりになれないか.そういう精いっぱいの言葉.

これ続々と分岐していく方式か...じゃあ寄り道しながらかな.

 

真実をまだ認めるわけにはいかない.だから告白は断る.

 

ー5ー

久しぶりの屋上で,こんな力なければよかった.なければこんな苦しむことなく甘い夢を見られていたのにと後悔する.しかしこの能力があったからこそ,さくらのことを好きになった.きっと後悔しているのは,ひかりを警察に突き出したからだろう.

そんなことを考えていると萌花がやってくる.萌花とさくらの写真を見せてもらう.ひかりを通報して後悔しているだろうから.その写真をよく見てと.頭ではわかっていた.それでも写真の中のさくらは,ひかりとは全くの別人に見えた.しっかりとさくらのことを思い出せた.あのあとずっとひかりの本心を萌花は考えていた.そしてたどり着いた結論は,ひかりはさくらのことを大事に思っていないという結論.きっと大切に思っていたなら,あの写真は誰にも見せなかった.今の一真は,自分もさくらを知らなかったと認めることができる.それが彼女を愛していたかを微妙にする辛い事実だとしても.涙を流し一人になろうとする一真を追いかけてただただ慰める.さくらは帰ってこないけれど,彼女を苦しめる人ももういないから.橘君がそんな顔してたらさくらも悲しむはずだと.さくらも一真のことを大好きだったと.

一真は通報したのが個人的な怒りからだったことを話す.自分勝手な人間だと自分を貶す.萌花はそれを当たり前のことだという.みんなわがままだから.だからこそ,そんな中で人のことを思いやれるって言うのはすてきだと思う.優しすぎるから,そして能力で人の気持ちがわかるから,他人も自分も,嘘があることが余計に許せないんだね.だからこそいつでも真相を追い求めるんだね.

萌花からは,夏希と同じような,一真の支えになりたいという言葉が伝わってくる.それでもどこか違う感じがする.裏表なく心配してくれる萌花の心が嬉しかった.一真が好きだと自覚する萌花.そして脳裏に浮かぶ,祖母の言葉.

突如として,萌花の声が無機質なものへと変わった.

ーー

録音データの萌花は一真を心配する.そして夏休みの計画も.

 

=夏希END=

告白を受け入れる.もう雪本さんのことは忘れよう.きっと風間となら前に進めるはずだと決意して.

 

ー5ー

お泊りに誘われる.

 

ー6ー

みんなから公認の仲になり,クラスにも受け入れられ,絵にかいたような青春を送る.萌花はまだ真相を追っているらしいが,もうすべてが思い出になった.なにより,もう能力はなくなった.

 

ー7ー

お弁当を作ってくれた.お弁当だからどうせふやけるのに,からあげを二度あげしてくれたり,手には絆創膏がいっぱいだったり.なんだかうれしかったです.

きっと能力がなくなったのは,聞きたくない,聞くのが怖いという気持ち.仲の良い班員たちからそういう言葉は聞きたくない.今の生活を失いたくないという恐怖.心と心を触れ合わせる幸せを逃したくない.

 

まあそれでもさくらの死の真相を追い求めてほしいというのがプレイヤーとしても本音.

続く.

 

 

シンソウノイズ~受信探偵の事件簿~の感想(第2章)

=第2章=

ー0ー

一真は四人の探偵のうちの一人として園城寺家にいた.

被害者園城寺景子の息子でミステリー作家の園城寺渉.義弟,本職探偵の浜勇士郎.そして萌花と一真の四人.創作によくある密室殺人.唯一のカギは景子の死体の下.

この4人以外の声が聞こえる.真相に気づき,現状を楽しむかのような声.

心の声を頼りにその人物が潜む隠し部屋を見つける.犯人は高永.

 

ー1ー

話はさくらが亡くなってから3週間後に遡る...そろそろ班合宿の時期であった.

平常運転に戻ってきた学校の面々,萌花と一真を除き.

 

さくらが転落した時の状況:

百合子,夏希→グラウンドで目撃

グラウンドに到着したのは,沙彩一真と萌花,北上,高永の順.

沙彩はプール,北上は部活棟,高永は体育館から.

ここまでの矛盾のなさは3班の中に犯人がいないことを示していた.犯人の心の声も聞こえず,あの聞こえた声も何かの間違えだったのではないかと思い始める.それでも萌花は愚直なまでにあきらめていない.

 

そんな声を聞いているうちに,萌花を3班に誘っていた.萌花がもともと余っていて,さくらという欠員が出たからというわけではないが.そしていつの間にか班長になっていた一真

萌花も無事3班に入った.バタバタしていた中勝手に決められた合宿先.そこはある屋敷.そこの手入れの手伝いが目的.

 

百合子の左手薬指にはまった指輪と,園城寺景子さんの息子が来ることに緊張する百合子.大鳥家の後ろ盾を欲しがる園城寺家.

 

みんなで女子風呂の覗き.さくらのことを思いしんみりする中,聞こえる声.「さくらが霊としてついてきているなら,きっと彼女を殺した私のことをにらみ続けているだろう」

一真は夏希も犯人じゃないと言っていたけど,3班に犯人がいるとして,犯人じゃないと言い切れるのは萌花だけだよなあ.直接落としたか,精神的に殺したかみたいなのもあるよなあ.

 

食欲のない百合子.もちろんその原因は左手の薬指にはまった指輪.両家は乗り気だが,本人たちは乗り気でない政略結婚.自由になるため,家から出たいという百合子.

優秀な人物を残すため,身内であろうと無能は放逐し,養子を迎える.時代と共にその策略もうまくいかなくなってきた.そんな時利用されたのが百合子.さくらの件があったからか,本気で百合子を心配する心の声たち.

皆イイヤツなんだなあ...

 

夜,眠れないので談話室に行くとそこには沙彩が.二人でお茶を飲む.いつもと違って不思議ちゃんではない沙彩.そんな沙彩にさくらの話を持ち掛けられる.誰かに頼まれて事件を調べる沙彩.不幸な事故ということに確信を持っている沙彩.様々なことがわからず混乱する一真.それでも沙彩一真のことを本心から心配していることだけは理解できた.

一真は心の声から沙彩もシロと判定.じゃあ残りは百合子だけになるのでは...

 

ー2ー

浜と渉がやってくる.作家を続けたい渉と,跡取りになりたい浜と,渉に継がせたい景子.

 

争う3人.そこに仕事で入る萌花と一真.そんなとき景子はゲームを持ち掛ける.稽古がトリックを用意し,浜,渉,一真と萌花の3人で真相を争うというもの.稽古からの挑戦.そして物語は冒頭へと戻る.

ーー

一真たちが勝利し,意気揚々な景子.

お礼として館内図をもらう.まるでからくり屋敷.これで課題も終わり.

 

酷い嵐で眠れない.昨日のようにお茶をしようと廊下に出るとうずくまる百合子がいた.衝動的なノイズが聞こえる.さくらや夏希が性的興奮を覚えた時の様なノイズ.続けざまに聞こえる,女の子でもすがってしまうかもしれない,熱い熱いという声.

ここで見たことを秘密にできる?という問いかけ.ばれることに恐怖を感じる百合子に,絶対秘密にすると約束した.おそらくは景子に騙されて一服盛られたのだろう.そして二人は身体を重ねた.

 

一真を巻き込んでしまったときにする百合子を慰める一真はただ一つ聞く.さくらの死について知ることはないかと.ただ知っているのはさくらの必死そうな,自殺なんてしそうもない顔.さくらの死について自責の念のある百合子.きっと百合子も犯人でないのであろう.

ああ,私っていう1人称に引きずられていたけど,男も容疑者か.

 

ー3ー

土砂崩れで道がふさがったらしい.そして景子と高永はまだ寝ているらしい.そして響く景子に何かあったぞという声.

そして死んでいた景子.部屋に入るとそこには血まみれの景子.本当の密室殺人.高永はまだ見つかっていない.何かの細工がスルーされていることに喜ぶ犯人の声.残されたダイイングメッセージは「シュン」.高永は昨日と同じように隠し部屋にいた.まるで犯人が高永と示唆するように.カギとなるのは1本足りないバラ.

犯人は探偵ごっこの内容を知る4人のうちの誰かなんだろう.

皆殺しにしてでも翔子の隠滅を図ろうとする犯人.

ここから推理パート.

犯人は

推理がわかったとき気持ちいいいいい・

 

激高した犯人は萌花を人質に取ろうとする.守る一真.犯人を合気道で組み伏せる百合子.

 

こうして3班の合宿は終わった.

 

ー4ー

足りないバラの本数.そのことを萌花に証言してもらう.そのことで疑問をもつ萌花.しかしもうこれ以上はどうしようもない.祖母が萌花のような裏表のない祖父になら打ち明けられたように,萌花に打ち明ける.嫌悪感を抱かず,一真の辛さを理解しようと歩み寄る萌花.葛藤して受け入れられたわけはないから,嬉しいわけはない.それでも救われた気分にはなった.

そしてさくらについての真実を話す.犯人の声を聞いたことを.

 

転校性がやってくる.その子はさくらに瓜二つだった.

なんでこんな残酷なストーリーを描けるの⁉涙が出て来た.プレイヤーとしてすら受け入れられないのに,一真たちが受け入れられるわけない.大好きだった人の死を受け入れようとしている最中に,その人の生き写しである人物が自分たちの懐に入ってくるなんて...

 

おもしろ.

続く!

 

シンソウノイズ~受信探偵の事件簿~の感想(第1章)

=第1章=

ー1ー

物語は桃園萌花の語り部から始まる.これまでのことを忘れないようにと残した録音データ.

 

一真は他人の心の深層がノイズとなって聞こえる.話は一真がこれから一年ともに過ごす3班に入ったところから始まる.心の声が聞こえるからこそ,人付き合いが苦手.

3班のメンバー:

水泳部の風間夏希.夏希は人の好き嫌いが激しいタイプ.

幽霊が見えるという黒月沙彩一真と同じく周囲から一線引かれている.

演劇部の大鳥百合子.高嶺の花的存在.唯一一真の名前を憶えていた.

野球部の北上陽一.自称頭が悪い.

部活は迷い中の高永瞬太.モテたい努力が空回りしている.

主人公,橘一真.祖母と二人暮らし.別に両親が亡くなったわけではない.

そして遅れてやってきた委員長の雪本さくら.一真の想いの人.さくらも一真の名前を憶えていた.

授業が終わると同時に,名前が呼ばれていなかったという桃園萌花.どんくさいと周囲から疎まれており,一真もそう想う.ただ,それは自己嫌悪だったかもしれない.不思議な感覚.まるで心の声のような萌花の声が聞こえた.萌花を班に入れる生徒.その生徒からは萌花を利用とする魂胆が聞こえた.

 

急いで屋上に向かう一真.その理由はもう一人の常連,さくらを観察するため.さくらの思考だけは読めない.ただ屋上から飛び降りた自分の自殺体の空想が流れ込むだけであった.そしてその光景に虜となっている一真.優等生のさくらのギャップがたまらなかった.

 

放課後,遅れを取り戻すかのように一真は班活動の調査に図書室に赴く.周囲の声にうんざりしていると,必要な本を半ば強引に奪われた,正確には何冊も奪われ続けた萌花がいた.そして再び違和感.萌花の心の声だけはそのままの形で聞こえている.同じく虐げられる下層の人間として,何より,萌花の心の声の心細さを聞いて,奮起する一真.萌花からも感謝された.声からも,心からも.

 

同じ性質を持った祖母に,心の声について聞く.萌花のように表裏のない人は心の声も肉声のようになるとのこと.わかりやすいということは,信じられるということ.そう話す祖母の言葉を一真はあまり理解できなかった.

 

ーー

録音の萌花はさくらを一緒に帰ったという.

 

ー2ー

調査してきたので結構好感度up.

人が少ない方が一真にとってはありがたいので,適当な理由をでっちあげて寺を推す.夏希以外は乗り気.不機嫌な夏希を鑑みて他のものの意見も変わる.夏希に聞いても何かと突っかかってくる.しかし同時にそんな理不尽な自分を責める夏希自身の声も聞こえて来た.

さくらはと言えば他のことで頭がいっぱいで,それも知られたくないのか心の声すら聞こえなかった.

 

全員がコピーをもっていることについて,萌花にあたる班員の金子.その理由は姉だからと我慢させられていて,妹を萌花に重ねてのことで自責の念もある様だった.

みんな自責の念もあるって言うのがいいですね.一般的というか.

 

今日も屋上でさくらを待つ.

いつもと違って現実的でない自殺体.「こんなくらいならいっそ」という声も聞こえてくる.そして一真はようやく気付いた.さくらの声が聞こえないのは大人だからなのではなく,常に何も考えないようにしているから.

「誰かを殺すくらいなら自分が」「乗り越えてしまおうか」という声がはっきり聞こえる.思わず一真も止める.

さくらにはきっと薄っぺらい言葉は通用しない.だからただ自分が嫌だから死ぬのはやめてほしいと伝える.なんとか踏みとどまらせる.またいつものように空っぽのさくらに戻った.

さくらの心情を読む一真はさくらから共感を得る.そして一つのお願いをされる.さくらの命を長らえさせたことへの一つの責任.そのお願いは「私とセックスしてほしい」というお願いであった.タナトスに魅入られたさくらのエロス的願望.

快感を感じる心の声が,まるで萌花のようにそのまま聞こえる.

 

確かにあの一瞬幸せだったというさくらの心の声に胸が疼く.様々なありがとうが頭に響く.一真はただ,もっとさくらのことが知りたい,もっと会いたいことを伝える.たとえ死に魅入られていても生きてほしい,そんな気持ちを抱きながら.さくらは「完全な闇と,一杉の光がある闇と,どちらが残酷なんだろう」そう思いながら屋上を去った.

 

放課後,前日と同様に図書室へ行く.萌花に感謝を伝えられる.あまりにも純粋無垢,人を疑うことを知らない萌花に一真は少々いらいらする.

推理小説が好きという思わぬ共通点に話が盛り上がる.そして女子と話しているのに一度もどもっていないことに気づき,昨日の祖母の運命の相手かもねという言葉がよぎる.

そしてたまたま百合子が地元の名家であることを知る.

さくらと萌花が二大ヒロインなのかなー.死に魅入られたさくらが好みだけど...

 

帰りの電車,夏希と居合わせる.タイムが伸びないことを思い悩む夏希.そんな時痴漢されていることに気づく.冤罪の可能性を思い,声を出せない.

そんな心の声を聞いて,関わりたくないと思っていた一真も痴漢を捕まえる.まるで探偵のように一真は被疑者の矛盾を突く.恐怖から解放された夏希は涙を流す.

夏希にとっては可哀そうですが,夏希のやさしさが伝わるいいエピソードだったかと.

 

それでも一日の終わりに思うのはさくらのことだった.

 

ーー

さくらの一言を忘れられないという萌花の音声.自分と関わらない方がいいというさくらの言葉.それでもその言葉を忘れないように,さくらのことをもっと知りたかったと涙を流しながらいう萌花.

 

ー3ー

朝,夏希から挨拶され,感謝を伝えられる.

 

さくらは学校に来ていた.よかったと心底安心する一真

 

演技がうまい百合子.それでも部長にはかなわないという声.

百合子も裏表なさそうだよね.

まああとは夏希の泳ぎ姿を見に行ったり.

 

ワックスがけで校舎に入れないはずなのに,屋上にいたさくらは校舎から出れなくなってしまった.さくらを帰りに誘う萌花に一緒に待つことを願う一真

 

とりとめのないことを萌花と話していると,夏希が泥棒と叫びながら飛び出してきた.盗まれたのは体操服という夏希.

夏希のスケジュールを知っていた誰か,つまり3班と先生が犯人ではないかという百合子.それは通報を渋る先生に通報するように促すため.それでも先生は追いつめるふりをすれば犯人が出てくるだろうとその提案に乗ろうとする.

犯人の声が聞こえない一真はそれを止めようとする.当然一真が疑われることになる.

そのまま更衣室へ向かう一同.どんな時ある声を耳にする.通報されるのはまずい,けどこのまま捜索されるのもまずい.そういう犯人の声.

 

ここからは推理パート.

犯人は高永   .難しいわ!確認しにデータロードしなおしたわ!

ボリュームを最大にして,かつ相手もそのことを深く覚えていれば記憶,感情までも流れ込んでくるっていうのはこの後も大事そう.そして萌花が超越した記憶力の持ち主ということも.ちゃんと図書館で昨日のことを事細かに覚えていた伏線もあったもんね.

おもしろい.ダンロン感ある.一真も推理に入るとかっこよくて好みだあ…

なんだかんだ犯人も庇って,犯人からの好感度も爆上がり.

 

みんなでさくらを探す.そんな時,グシャっという音とともに聞こえる悲鳴.悲鳴のもとに駆け寄ると,そこには目を見開いて頭から血を流すさくらがいた.「私が殺した」という声.

はあ⁉死んだの⁉衝撃が大きすぎる...

 

ー4ー

元の日常に戻ろうとする世界.さくらは自殺,そうみんなが済ませようとする.自殺なんかじゃない!そう叫びたくてたまらなかった.たとえ自殺するとしても,不完全すぎる,無様すぎる.あまりにもそれまでしていた妄想と違い過ぎる.

別に怒りがあるわけではない.たださくららしくない死をさくらの死として世界に認めさせたくない.警察の捜査も終わった.できるのは復讐か?何がしたいか自分でもわからない.きっと愛ではなく,歪んだ美しさへの羨望だったのかもしれない.ただ一つ.今日からは一人屋上に立つ.

 

ー5ー

夏希に呼び出される.さくらが死んだことで一真がショックを受けているんじゃないかという夏希なりの気遣い.きっとさくらのことが好きだったんだろうと.

いつのまにか一真に心惹かれていた夏希.その気持ちが声となり伝わってくる.好きか嫌いか,上か下か,得か損か.誰よりも単純な女の子.

そんな夏希は一真にエッチしようと申し込む.

私が夏希苦手だったのは同族嫌悪なんだろうな.好き嫌いがはっきりして,好きになったらこの上なく慕うけどそれまでは壁を明らかに作るみたいな.だから一真に懐いてきてからの夏希には嫌悪感がなくなったんだと思う.

 

夏希の誘いに乗った.それは心の声をきくため.

 

ー6ー

今日も屋上にいると,そこの萌花がやってきた.

萌花はさくらのことを考えていたという.あれからずっと.なぜ屋上にいたのか.何をしていたのか.なにもわからないけれど,それでも萌花はさくらは自殺なんかするはずがないという.本当のことが知りたい萌花と一真

真実を知る覚悟があるかを問う.わからないけれど,それでもはっきりと,たとえどんなことになっても知りたいと答える萌花.二人の秘密.二人は誰にも頼らず犯人を捜し始めた.

ーー

音声上の萌花はどんなことになっても自分は大丈夫だから,がんばろう.私は本当のことを知りたいという.

 

ーOPー

OPめっちゃネタバレない...?

 

続く

はるとゆき、の全体の感想

ー総評ー

全体を通すと微妙.傘は普通,ネコはまあまあ.本題に入るまでのパートがつまんない…そして物語の本筋以外の小エピソードの方が感動する.

おすすめ順は

ノーマル→(ネコ,小羽)→咲奈→傘(傘は最後固定らしい)

シナリオのよさは

咲奈<小羽<<ネコ<傘

 

Hシーン多いなあ...どうせほとんど飛ばすからどっちでもいいけど,あまり頻繁にあるとねえ...あとわけわからんTIPSいる?

 

ー感想ー

そもそも全体として春斗の恋心の芽生えが微妙なんですがそれはさておき.

ネコルートはちょっとなあ...個別にも書きましたが,ネコに自身の両親のことを意識させる重要な役割のあるご予約外のご家族のお客様.その死に方が心中って…忙しい両親がたまに取れた休みに旅行しようとしているところを事故で...とかじゃだめだったんでしょうか?やっぱり美音子の両親とやってることは変わりませんし,なんならもっとひどいことをしてますよ.以下コピペ.

いくら幸せそうと言ったって,この両親はクズと思いますけどね.未成年までにいくら意思決定を任せられないといったって,その生死を決めたり,未来のすべてを決める権利はないでしょう.そういう意味で美音子の両親とやってることは変わらないでしょう.

それとも,同じような形だからこそ,それでも両親を好きだった過去を思い出したということでしょうか.心中をするような勝手な両親だけど,それでも好きな娘を見てという風な.どこまで考えられているかなんて私にはわかりかねますから,真相は闇の中ですが,どうにも後者じゃない気がするんですよね.ネコ自身がその家族に幸せさしか感じていないので.そういった意味で.

 

後はコスプレ設定があんまり活かされてないのが残念.Hシーン増やすために使われてるだけで,変わった格好のお客様が意図せぬ形で浮かないようにするっていうコンセプトが消えてしまっているのが...

 

小羽ルートはそれ以上に微妙でしたね.小羽の過去もあんまり本筋と関係ないし.なーにがしたいんでしょうねという感じ.なんか容姿が嫌いっていうのもなあ...それが本筋に関係するわけでもなく,そもそも容姿に恵まれているし,そのことも自覚しているわけだし,なんでその話を盛り込んだかもわからん.

 

咲奈ルートはなあ...山なし谷なし落ちなしなにもなし.虚無.

 

傘ルートはやってよかったなと思えました.予想通りとはいえきれいにまとめてくれましたし.ただ妹とのやりとりがあっさりしていたのでもっと傘との話にからめてくれたらなあなんておもったり.まあそれはそれでむちゃくちゃになりそうなのでこれが市場いい形なのかな?

 

以上.

はるとゆき、の感想(傘ルート)

=傘ルート=

ある意味ここまで段々好みじゃなくなっているのは傘ルートをやるうえでいいかもしれない.傘は最期固定らしいし.

まあ内容は咲奈ルートに出てきた妹の美桜関連だろうなあ.

 

~第六話 傘と、妹扱い。~

ー1ー

ちょっと元気がない傘.

 

夜,早退した傘をお見舞いに.

原因は春斗が死んでしまっているという事実だという.そして春斗の今まで通りにしてほしいという以降に沿えないことも気にしていた.

なぜ黙っていたかを聞かれ,ここまで悩んでくれているのだからと正直に答える.死んでいることを認めてしまえば,生前の記憶がない自分の存在が揺らぐような気がするから.

傘は春斗の手を握り,春斗の存在を実証する.あるがままの春斗を肯定する.

まああとはいつも通り.

 

~第七話 雪と、夜のデート。~

ー1ー

今日来た予約外のお客様はカップル.死因は旅行の途中での事故死.担当は傘.

一般のお客様もカップルばかり.そんな様子をみて春斗は少々自責.

そんな春斗を見て,傘は雪夜の散歩デートに誘う.そして手を握ったまま門から出ることを試してみる.なんとかなるかもしれないという淡い期待.この手の感触が消える,それは春斗の死を改めて認めるという恐怖.その恐怖に打ち勝ち傘は門をくぐる.そしてその瞬間手の間隔は消失した.淡い期待は打ち砕かれたが,前以上に一緒にいるだけで幸せという気持ちをかみしめる.

 

ー2ー

亡くなったお客様も旅立たれる.

 

~第八話 傘と、幸せ。~

ー1ー

今日は生きたお客様が予約外でくる.きっと昔ここで成仏されたお客様の一人.

60年も前にいらっしゃった野球選手,しかし戦死した方.未練は野球をしたい.それが叶うまでの2年間働いていた.たまたま来たプロ選手に打たれて,泣いて喜んでお帰りになられた.春斗もそんな風に戻ってくるといいというトキさんの話を聞き,酸は少し暗い顔をしていた.

 

傘がこの旅館に来た理由は,両親が今海外にいるから.一緒に来いと言われたけど断って,その折衷案でどこかにお世話になる条件を突き付けられ,今に至る.

今は両親が帰ってきても,やめるつもりはないという.

 

~第九話 来客と、頭痛。~

ー1ー

予約されたお客様,川渡様.そのうちの女性は美桜という女性であった.春斗の顔を訝しんでみる美桜様.兄とそっくりという.その言葉を聞いて,なぜか心乱される春斗.

そんな春斗の異変に傘だけは気づいていた.

 

そして,旋太郎に美桜様を気にしていることもバレた.

 

なんとかなる,傘の言葉を胸の中で繰り返す.そして苦しみから逃れるために,体を重ねる.

 

ー2ー

咲奈が川渡様のお部屋に朝食を運ぶと,美桜様と咲奈はお互いに気づく.池月くんの妹と兄の友人.

咲奈はその兄妹という事実を伝えるか悩む.

 

~第十話 過去と、妹。~

ー1ー

咲奈から美桜が春斗の妹だと聞く.そして咲奈が同級生だったことも.同様の隠せない春斗は思わず咲奈を責めてしまう,何故教えてくれなかったのかと.咲奈は正直に未練が叶って春斗がまたいなくなるのが嫌だと言う.

もし美桜と接触して,未練が判明したら,この旅館から去らねばならない,傘がいるこの旅館から.

 

会いたくないと思っていても,チャックアウトの時間は来る.妹のような傘と妹の美桜.美桜の口から紡がれる,咲奈が兄の同級生だという事実.

ここをまだ去りたくない,そして何より怖い.そう思いそのまま川渡様を見送る.

 

しかし川渡様の部屋からスマホの忘れ物が見つかる.色はピンク.きっと美桜のものだろう.それについたイルカのストラップを見た瞬間,頭痛がする.

「お土産それにするの?」という咲奈に似た女性の声.そしてそのお土産を嬉しそうに受け取る声.春斗に向けたであろうお兄ちゃんという言葉.

まるで切れない縁かのような忘れ物.

 

傘に会いたい,ただそう思い傘の部屋を訪ねた.

 

ー2ー

そして来る美桜からの電話.そして川渡美桜の名で宿泊予約がしたいとも言われた.2週間後に今度は一人で.

 

~第十一話 春斗、美桜~

ー1ー

美桜の宿泊の日.トキさんにも傘にも心配される.

そんな傘に手作り料理を作ってもらう約束をする.

 

平静を装う.美桜からの視線に耐えられない.

そして仕事後,部屋に呼び出される春斗.断りたいという春斗に,後悔しないのなら断ってもいいというトキさん.選択肢はなかった.なんとかなる,傘の口癖をつぶやく.

 

呼び出した理由.それは受付の春斗が兄に似ていたから話がしたかった.そしてイルカのストラップの思い出を語る美桜.そして兄と美桜の写真を見せられる.自分そのものの美桜の兄.そしてまたよみがえる記憶.

本題を急かす春斗.美桜は自分の旧姓を告げる.池月美桜.そして美桜は春斗に名前を聞く.それが部屋に呼んだ,この旅館に来た理由.静かな,そして何かを確信しているかのような声.

池月春斗.美桜は兄と同じ名前だという.兄は死んだけれど,それでも信じるしかない,信じたいと思う.今自分の目の前に最愛の兄がいるという事実を.「お兄ちゃん」その美桜の一言で春斗は正気を保っていられないほど動揺する.

頭痛がする.平気だという美桜の声,そして火傷の痕.そのまま倒れる春斗.

 

~第十二話 春斗逝き、~

ー0ー

殴られる.コンクリートの冷たい感触.数の暴力で殴られ続ける.

きっかけは美桜.同級生から酷いいじめを受けていた.それに全く気付かず,気づいたのは美桜が病院に運ばれてからだった.二度と消えることのない足の火傷痕.怒りに任せ,無理に美桜から名前を聞き出し,その同級生の元へ向かう.思わずその同級生を殴ってしまい,そこからはその彼氏と仲間に殴られ続けた.何より怒りを感じたのは自分自身にだった.唯一の肉親,それなのにこんなことになるまで気が付かなかった.自分以外に美桜に寄り添ってくれる人はこの先できるのであろうか.美桜に心の中で謝りながら意識を手放す.

 

ー1ー

意識を取り戻す春斗.自然なほど美桜が妹である事実を受け入れられる.

火傷の痕を確認する.今もまだ残っている.依然と同じような怒りを感じる.美桜はこれまでのことを話す.川の中から春斗が見つかって,何も受け入れられなくて,学校を退学して,施設を出て,何とか生きて,好きな人ができて,火傷のことを気にして,それでも受け入れてもらえて.

その場にいた傘に記憶,未練を取り戻したことを伝える.美桜の未来を知ること.自分がいなくても美桜が幸せになること.それが未練.

美桜の口から今は幸せという言葉を聞く.好きな人と暮らせて,死んだはずの兄とも会えて.満面の笑みを浮かべる.胸の奥が熱くなって安心した気分になった.ああこれが未練を叶えた気持ちなのかと春斗は理解する.

現実に引き戻したのは傘の動揺した声であった.春斗がここからいなくなるという事実に動揺が隠せない.なんとかならない.きっと二人はこの冬を越えられない.

 

~最終章 春と『幸』。~

ー1ー

美桜と最期の別れをする.またここに幸せなまま来ると約束して.

 

残された時間は18日程度.この10年を考えると,あっという間であった.

 

傘は部屋から出てこない.

 

夜,トキさんの口からみんなに春斗が退職することを告げられる.

 

そしてそのあとまっすぐ傘の部屋に向かった.

いつも通りの笑顔を浮かべる傘.口調もいつも通り.それでもどこか違う.まるで違う人物と話しているような感覚.異様なまでに明るい声.今日仕事を休んだとは思えない.現実を受け入れていない,来るはずのない春斗との未来を語る.ただ一言名前を呼ぶ.震える傘.涙ながら出ていかないでくれと言う.自分じゃなんともならないから,なんとかしてと.自分が未練を作る,ここから出ることを考えられなくなるくらい気持ちいいことしてあげる,そういいながら唇を押し付ける.泣きながら,いなくならないでくれと懇願する.

傘が眠ってから今までのことを思い返し,あまりに酷な現実を恨む春斗.

 

ー2ー

着替えたものの体が動かないという傘.ただ抱きしめ合う.

傘を励ますみんなの声.それでも現実を受け入れられない傘.そこにトキさんがマスターキーで入ってきた.

駄々をこねる傘に,橙花やトキさんは叱りつける.そういうことで誰が一番苦しむのかと.それでも諦めきれない傘に,春斗は優しく諭す.未練を叶えたものだからこそわかる死の予感.だから安心して逝かせてほしいと.一緒にいれないから,せめて悔いを残さないまま逝かせてほしいと.

トキさんからのアドバイス.「寄り添う心を忘れるな」それは誰に対しても.この旅館に来た時にもらった忠告.自分の望みに向き合うように言われた.

春斗の望み.それは悲しむことなく,最後の日まで過ごしたい.どうせ逝くならば,ここでの日々が幸せだったと心から思いながら逝きたい

本当に愛する人であれば,その人に寄り添ってあげなさい.そう言って部屋を去る.

 

休みをもらった春斗たちはただ抱きしめ合っていた.

傘は,最初で最後の春斗のわがままを受け入れる.先のことを考えずこれまでと同じように楽しい日々を過ごし,2人きりの時は今の春斗だけを見て,そして最期は笑って見送ってほしい.

 

二人はまずみんなに謝りに行く.そして春斗は荷物の整理をする.最後の日まで二人は傘の部屋で暮らすことに.

 

ー3ー

今までと同じ日常を過ごす.そんな日常が無くなることが惜しく感じてしまう.

 

ー4ー

お客様がどうも懐かしい気持ちがすると言っていた.やはり生まれ変わりはあるのかなあと思う傘と春斗.

トキは自分の未練が後継者を探すことだと言いながら傘と春斗を見る.傘が気になるのは生まれ変わるのにどれくらいの月日がかかるか.

トキさんは責任ある立場にもなれるように,様々な経験を傘が積むことを願う.

 

ー5ー

今日はお客様なし.トキさんの言葉に甘えてみんなは露天風呂に入る.

 

ー6ー

橙花さんに飲みに誘われる.傘と3人で飲み会.最後の飲み.

酔った橙花さんの目からは涙がこぼれていた.

 

ー7ー

まことさんとお風呂に入る.まことさんにしては珍しい夜風呂.去り行く男の背中を流すというまことさんなりの選別.

 

そして傘は手料理を作ってくれていた.大好物のカレー.いつの日かの約束.

 

ー8ー

残り1日.明日の夜にはもういない.

 

旋太郎から別れの言葉を受け取る.お前とだべるの,嫌いじゃなかったぜ,親友.生まれ変わってまた来いよ.

 

二人は最後の夜を過ごす.最後になんでもお願いを聞いてくれるという.春斗の願いは,一晩ずっと一緒にいてほしいというもの.ただそれだけで十分だった.

 

ー9ー

今日は傘も小羽も学校を休んだ.いつ逝くことになっても間に合うように.

 

残りの時間もできる限りいつも通りに過ごした.

与えられた最後の自由時間で旅館を歩き回る.10年間の思い出を振り返る.

ゆき,雪,逝き.ゆきの看板を見ながら,思わず逝きたくない,ずっとここで過ごしたいと思ってしまう.そんな時,旋太郎に宴会の準備ができたと呼ばれた.

 

それぞれから贈られる最後の挨拶.みんなが共通して述べるのは感謝.支えてくれてありがとう.遊んでくれてありがとう.

咲奈も残る決心をしてくれて様でよかった.

 

そして消える気配のないまま宴会はお開きになった.

トキさんから傘以外へ言葉を促される.傘は最期を見送るのだから.

春斗が述べたのは感謝.

トキさんからの言葉は一つ.どうかまた.

 

二人はデートをする.初めてしたデートコース.

春斗がいなくなった後の未来の話をする傘.このままゆきに残りたい,ずっと.どうなるかわからないけれど,ずっと春斗のことを忘れない,忘れられない.これだけは確実.

消え始める春斗.そんな春斗に本当はきっと辛いから,春斗のことは全部忘れてしまいたいという.春斗も同じことを願う.それでもこの気持ちや思い出は消えることはない.それでも将来を見つめ生き続けると約束する傘.なんとかする.最後に今までの感謝を伝える傘.春斗と出会って,好きになって,叶うことはないけれど初めて目標を見つけられた.そして今新しい目標をみつけたことも.ここでずっと,春斗が生まれ変わってまた来ることを待ち続ける.二人は涙を流しながら笑い合う.そして再開を約束し,春斗は消えた.

 

~エピローグ~

あれから20年.若女将になった傘.咲奈は仲居頭.小羽は料理長.

美桜のリクエストで久しぶりに普通の仲居服を着る.

傘は帰ってきた大学生の娘に微笑みかける.傘の娘を紹介したいお客様は父親の妹.

そこへ童顔の青年が訪れる.童顔の青年にじゃれる,ゆきにすみ着いた猫.青年は初めて来た気がしないという.春斗と同じため息.傘の名前を聞き,ひっかかりを憶える青年.笑って出迎えるという約束.一瞬幼き日の傘が今の傘に重なる.

「旅館ゆきにようこそ!」

 

 

 

ピークは妹の話だったなあ.本当に純粋な妹への愛情を感じられてよかった.落ちがネコと一緒っていうのがなんだかなあ.ただでさえ予想がつく展開だから…それでも傘ルートはなかなか好き.ちゃんとネコや咲奈や小羽の問題を放置しなかったのも良き.

 

続く

 

 

はるとゆき、の感想(咲奈ルート)

=咲奈ルート=

そろそろあたり頼む...

咲奈,傘のどっちかがトキの成仏で,どっちかが春斗の成仏だと思うんだけど,どっちがどっちかなあ.

 

~第六話 咲奈と、昔。~

ー1ー

今日の予約の横山様に,池月君と声をかけられた.横山様はそんなわけはないと気にしていないようだったが...咲奈の件といい最近こういうことが多い.

案内は咲奈.横山様は咲奈の担任の先生だったらしい.

ここで旅館に穴をあけるわけにはいかない,それに探るにしても自分のペースで探りたい.そう思い,トキさんには事情を臥せる.

 

咲奈に横山様と自分について尋ねる.横山様の言っていた池月君とはだれなのか.咲奈が言うに,やはり自分とその池月君は同一人物.そして咲奈と春斗が同級生だったことも.謝る咲奈に不安を覚える.どうしてそのことについて黙っていたのか.その理由は昔の自分について話したくなかったから.だから春斗もそこで聞くのはやめる.

 

トキさんには,春斗の,咲奈と自分と同じ年齢位という言葉で少し感づかれた様子.

夜は,橙花さん主導で,元気のない咲奈を励ます会.

まああとはいつものようにしっぽり.

 

~第七話 遠回りと、やり直し。~

ー1ー

あの日から数日,どことなく春斗を避ける咲奈.

トキさんからの後押しもあって腹を割って話し合う.お互いに謝りあう.避けていた理由はただ恥ずかしかったから.

少し昔の話.学生時代よくこうして二人でご飯を一緒に食べていた.大森のカレーと小盛の定食.あんまり多くは話さない.今と似たような日常.他にも放課後一緒に教室で話したり,たまに一緒に帰ったり.それでも付き合っていなかったそうな.咲奈はそんなことが学校で唯一の楽しみだったという.

 

夜,二人は一緒に夜間担当をする.また昔の話.本当に学校に通っていたトキお世話になったこと.それが嬉しかったこと.そして急に春斗が死んでしまって.自分の好きっていう想いを伝えたかったと咲奈は言う.死んで終わりなら手遅れだった,けれど今ここに自分はいるからと春斗は言う.咲奈と思い出を共有できないのが悔しい,好きという気持ちを聞いてそれがもっと大きくなった.だからというわけではないが,今を大切にしたい,咲奈と付き合いたい,そう告白した.

咲奈はいまさら言ってくるなんて,何も憶えてないのにやり直したいだなんてずるいという.ここに来る前の,春斗が死んだあと生きているのに死んだように過ごしていた自分を春斗は知らないから.自分にそんな価値はないからと.自分を否定する咲奈を抱きしめる.自分にとっての咲奈に価値がないわけがない,ただ傍にいてほしいと伝える.咲奈はごめんと謝る.初めは春斗のことを思って拒絶しようと思っていたが,それができなくてごめんなさい.これからは春斗くん.

 

そしてそんな様子をネコに聞かれていた.もちろん二人が知り合いだったことも.

 

~第八話 前の2人と、今の2人。~

ー1ー

ネコ経由で傘,小羽,トキさんに二人が知り合いだったことがばれる.そして呼び出される二人.

 

まずはこの旅館の方針から.できる限り未練を解消するため,従業員は協力しなければならない,未練をもつものが従業員であっても.

そしてなぜ同級生で会ったことを黙っていたか問われる.春斗のことだから理由があって聞かなかったのだろうが,それはダメだとこの場であらゆる情報を聞き出すトキ.

二人が友達として仲良くなる中,自分の境遇を話した春斗.両親がおらず,美桜という妹と二人施設で育った.美桜は行方知らず.死因は同い年の不良による殺害.喧嘩を吹っ掛けたのは春斗で,その理由は妹がいじめられたから.

核心に迫るものはなかったけれど,一歩前進かな.

 

~第九話 酔いと、2人の時間。~

ー1ー

特になし

 

~第十話 休日と、昔話。~

ー1ー

二人は休み,特になし…

つまらん…

 

~第十一話 来客と、体調不良。~

ー1ー

今日は予約なし.

予約外のお客様が1名.とても高圧的な女性.歌津かえで様.咲奈の元居た会社の先輩.震える咲奈.なにか不穏な空気が流れる.

咲奈はよく怒られていたというが,どうもそれだけには見えなかった.

 

トキさんから事情を聞き出すように頼まれる.しかし再び歌津様に睨まれ,小言を言われ,震える咲奈には何も聞かなかった.

 

夕方,早退して咲奈の部屋に向かうと,抱いてくれと頼まれた.昔の嫌なこと全部上書きしてほしい.悪く言えば利用だが,それでも咲奈の役に立ちたいと要求をのんだ春斗だった.

 

~第十二話 咲奈と、死。~

ー1ー

行為の後二人はお風呂に入り,過去の話をする.

歌津様にとても恨まれていた咲奈.それは歌津様が好きな上司から好意を持たれていたから.それで風当たりが強くなって,いわゆるいじめになって,会社を辞めてそれっきり.死のうとさえ思ったという.そんなことをいう名という春斗に,今も考えているという.当然今は死ぬ気はない.それでも春斗の未練が叶って,春斗がいなくなるなら...声をあげてしまう春斗.両親が死んでからは友達もおらず,ずっと一人だった.誰かの相手をするのも,生きるのも疲れてしまった.もともとここに来たのは最期の旅行だったという咲奈.家族だってみんな死んでしまってもう悲しむ人もいないから.最期の家族旅行.二人の結婚指輪と共に.

そんなとき,死んだはずの春斗がここにいたから.本人じゃないとは思ったけれど,それでもこの後死ぬと考えると悔いは残したくないと思って働くことにした.学生時代も軽く虐められていた咲奈を守っていた春斗だけが今となってもずっと心の支えだったから.

だから春斗はずっと一緒にいると約束する.それでも咲奈には信じてもらえない.昔のように急にいなくなるかもしれない.どうしてもそう考えてしまう.

嫌いだわー咲奈.

 

~第十三話 恨みと、意志。~

ー1ー

執拗に咲奈を探す歌津様.歌津様は思い通りにならない世界に恨みを見せる.

そんな様子をみて,出来る限り咲奈を一人にしないでおこうと思っていたが,タイミングが悪く,咲奈と歌津様が二人きりになってしまう.

怒りに任せて歌津様は咲奈の首を絞める.ただ見下していた咲奈が幸せそうだったからという理由で.歌津様の本心とは別に手が止まらない.意識を薄内寸前,朦朧としながら咲奈は両親のことを思う.このまま死んだらゆきに戻ってこれるのだろうかと思う.そして咲奈はいまはまだここで死にたくないと気づく.

すんでのところで間に合った春斗.悪びれもしない歌津を拘束する.そして祓う.

 

死にかけて,改めて春斗とずっと一緒にいたいと思ったことを伝える.いつか終わりが来るなんて考えずにずっとずっと未来を見続けたい.そのために一つけじめをつけたいという咲奈.明日ゆきに泊まりたい.

 

~第十四話 春に、想い咲く。~

ー1ー

かつてと同じように来る咲奈.今が最上様.最上様が借りたい衣装と,そしてスタッフに依頼する衣装.それはセーラー服と学ラン,もちろん池月くんに.そして夜具敷とか諸々を春斗にしてほしい.

 

二人は待ち合わせをして,庭を散歩する.

ずっと,ずっと後悔ばかりの人生だったから,それを取り返す最初の一歩.残っている最初の後悔,池月くんに好きと伝えたかった.当時の手紙の内容は一字一句憶えていた.咲奈は池月くんにラブレターを渡す.そして心の時間が動き出す.過去だけを見ず,未来を見て.

春斗の返事は決まっている.今までは恋人ごっこ.初めて恋人として愛を伝えあう.

そして咲奈も,春斗がいなくなっても生きることを約束する.

 

~エピローグ~

さらに10年がたつ.咲奈は仲居頭(代理),春斗は番頭.

 

 

まーさか,小羽ルートを下回るとは思わなかった.つまらなかった.

 

続く

はるとゆき、の感想(小羽ルート)

=小羽ルート=

小羽ちゃんかわよ.困り顔のにへらってする感じが.

まことさんが成仏して,そのあとを継いだりするのかなあ.

あとは傘と咲奈どっちからするかだよなあ.うーん,刺されたシーン的に傘がメイン?

 

~第六話 小羽と、「好き」。~

ー1ー

春斗が刺されてから数日,少し気が抜けているのかまことさんに怒られることが増えた小羽.ただまことさんだってその理由に気が付いていないわけではないが,それでも小羽の夢も知っているので強く指導する.

 

あの日,悲しそうな目をした小羽を見てから小羽のことを考えることが増えた春斗.

そんなとき,まことさんから飲みに誘われる.小羽と3人で.

異常にペースの早いまことは酔った酔ったと二人を残して部屋に帰る.

ええ漢や...

そして春斗は改めて小羽に労いと心配の言葉をかける.小羽からの返事は春斗がいつかここから消えちゃうのかと思うと悲しくてたまらないということ.春斗は,少なくとも小羽が一人前になるまではいなくならないと約束する.まるで告白かのような言葉

お酒のせいか小羽がやけに色っぽく見える.小羽の春斗に対する好意的な言葉の一つ一つが嬉しい.思わず酒を注ぐ手を握ってしまい,小羽から理由を聞かれる.そしてそのまま...

分岐後すぐに情事シーンにはいっちゃいけない法律作ろう.

 

~第七話 うさぎと、癒し。~

ー1ー

今日はやけに生きた客も死んだ客も突発の客が多い.

 

夜,珍しく小羽が訪ねてくる.そのままH.

なんだこの第七話.

 

~第八話 客と、料理。~

ー1ー

ある土曜日.橙花は風邪で休み.続いて咲奈も風邪と傘はいう.

ということで,小羽にヘルプとして仲居をしてもらう.

 

今日の予約外のお客様は美食家.未練はこの世で最もおいしい料理を食べること.

お客様の昔の話を聞かされた小羽とまことさんで作戦会議.

 

まことさんが出した回答はたった一つの椀.よそ見をしないためにただ一つにしたという料理をお客様に届ける.

椀の中身はただの雑煮.それでも幼いころ,両親と最後に食べた料理の再現.幼き日の正月,父母を残し出て行ったが,貧しい家で家族3人で食べた最後の料理.大成してから食べたどんな豪華絢爛な料理よりもおいしかった.家族と過ごした時を追い求めていたが故.そしてお帰りになられた.

ありがちだけどグッとくるなあ.

母の味を憶えているのが羨ましいという春斗に,自分も家族はいてもずっと一人だったから家庭の味がわからない春斗の気持ちはわかると小羽は同意する.

 

~第九話 居残りと、過去の話。~

ー1ー

予約外のお客様の予備を除き満室のゆき.

 

夜は小羽の皿洗いのお手伝い.

過去の話になるもどうも何も話したくないような小羽.

 

~第十話 クレーマーと、容姿。~

ー1ー

赤倉小羽は鏡を覗く.あんなにも嫌いだった自分の外見にもだいぶとなれた.あの頃輪に入れなかったのは,外見のせいだけではなかっただろうから.それでも幼心に抱いたあの恐怖は忘れられない.

 

予約外のお客様はクレーマー.未練は娘に話がしたいこと.外国人のお婿さんを連れてきて酷い罵詈雑言を浴びせたらしい.

あーあ,小羽可哀そう...

 

クレーマーが小羽を外人がなぜここにおると罵詈雑言を浴びせる.そして外人がかかわった料理なんぞ食わんとまで言う.

トキさんは考えていることがありそう.

 

春斗は早引きで小羽をおいかける.

小羽は自分の見た目のせいで和から外されないかを心配する.昔からずっとこの見た目で損をしてきた.学校だけでなく,親までにも.親とも肌も眼の色も違って,家族の一員にすらなれなかった.

両親の実の娘でない過去を語る.幼いころに両親が亡くなり,母方の姉夫婦に引き取られた.ずっと愛情を与えられず,義務のためだけに育てられていた過去.少しでもいいから両親に見てほしかった.だから板前の義父の手伝いができるようにと料理を始めた.しかし両親には邪魔するなとばかり言われた.それでもいつか立派になれば,両親も見てくれるのではないかと諦めきれなかった.今は両親はもちろん,師匠,そして何より自分自身を認めたい.そう決意を話す.

春斗の中で,ますます小羽が一人前になるまで見守りたいという気持ちが大きくなった.

これって未練の上書きとかあるのかな?

 

ー2ー

トキさんがお見送りをして,今日から小羽も復帰.

 

春斗が出て行ったあと,赤倉小羽は鏡を見つめる.大好きな人が好きと言ってくれたこの見た目が少しずつ好きになり始めた.

 

~第十一話 師匠と、過去。~

ー1ー

今日はお客なし.

お互い暇なまことさんと世間話.もう死んでから30年近くになるまことさんは別に未練を忘れているわけでもなかった.叶えられそうにない未練.それもありがたいという.小羽が一人前になるまで面倒を見られそうだから.自分自身の,一人潰してしまった贖罪も兼ねて.一番弟子は若くて才能もあってまことさんも惚れこんでいた.だからこそ高望みして,追い込んで,結局やめさせてしまった.死ぬ前に謝りたかった.そんな未練.

 

~第十二話 弟子と、未練。~ 

ー1ー

旋太郎が受け付けた予約外のお客様柳津様,職業は会社経営.その方の未練は料理人の鵜杉という人物を探すこと.

 

まことさんには成仏してもらいたいが,今まことさんに居なくなられると厨房が回らない.それでも旋太郎は一応はまことさんに伝えるという.

伝えられたまことさんは旋太郎に怒り散らす.しかし旋太郎も引き下がらない.柳津様の未練でもあると.冷静でないまことさんに何を言っても仕方がないのでひとまずは切り上げる.

柳津様と会うことそのものも気まずさ,旅館のことの憂慮,そして小羽を最後まで面倒みたいという希望.

 

トキさんは新しい料理長を募集にかける.言い忘れたこと,やり忘れたことはやっておきなさいという小羽への忠告.

 

料理人に憧れて,まことさんに弟子入りした.自分に才能があるとうぬぼれて,それでもまことさんに追いつけず,心折れて逃げ出した.そのことについて謝罪したいという柳津様.

トキさんはきっと会えるようにするから少し待ってくれと約束する.

 

帰宅した小羽は,春斗の口からまことさんが未練を叶えない理由の一つは小羽だと聞くと,そのまま厨房へ走る.

厨房から聞こえた怒声.怒鳴られながら,小羽は何度も柳津様に会うように説得していた.半人前の愚図が意見するんじゃねえ.その言葉に,小羽は自分を責める.少しも信用がないと落ち込む.

 

~第十三話 真言と、終わりの時。~

ー1ー

トキからまことに板前を雇うことにしたと伝える.トキだってまことを手放したいわけじゃない.それでも未練を解消することが死者にとっての幸せだから.

 

面接して即採用.タイミングよく有名料亭の板前がやってきてくれた.これもまた然るべきタイミングだという.

 

あの日以来,ずっと元気のない小羽.もう二度と,師匠に認められないだろうという諦め.

 

いらつくまことさんと春斗が言い合いをしていると,そのままトキさんは柳津様を連れてくる.強硬的な手段.

二人は,二人が別れてからの話をする.まことさんのオネエになったきっかけも知れた.怯える柳津さんを怯えさせないため,女将さんたちに相談してイメチェンをした.

そしてまことさんも覚悟を決める.柳津さんの謝る.自分の指導が至らなかったためにお前の将来を潰してしまったと.そして柳津さんも逃げ出してしまって申し訳ないと謝罪する.

残された時間は一か月半.長い様でとても短い時間.

小羽を娘のように思っている,そのまことの言葉を聞く小羽は,改めて笑って見送ろうとぎこちない笑顔を作る.だから春斗は自分の前だけは本心でもいいという.

心配されるのが嫌で,認められないうちにいなくなってしまうのが嫌で,そんなことを思う自分が嫌で.本当なら認められることはないのに,それでもあきらめきれなくて.だから春斗は伝える.一人前として認められなくても,この先きっと一人前になれることなら認めさせられると.だから今一番できる美味しい料理を宴会に出そうと提案する.それでも自分が信じられないなら俺のことを信じてくれと.そして決意を固めた小羽.

 

~第十四話 春と、小さな羽。~

ー1ー

あれから45日.今日宴会が行われる.

 

小羽は一人で宴会用の料理を作りきった.

 

まことさんは乾杯の前に料理を食べたいと最後のお願いをする.

小羽を横につけ,まことは料理を口にする.まことからの質問にはっきりと自信があると言い切る.

まことは料理の一つ一つの至らない部分を指摘していく.それでも小羽は胸を張る.次はきちんと目指した料理を作れるようになると.ビビりすぎるなというアドバイス,そして「それでも美味かった」という言葉.今の小羽は認められないけれど,それでも小羽の将来なら認められる.

言い終わるとともに,まことの成仏が始まる.まるでまことの未練が小羽の料理を食べて安心することであったかのように.最期に,小羽はお礼と決意を述べる.追いついて追い越すという決意.そしてまことは約束する.生まれ変わったら,今度は客として小羽の料理を食べてやると.そして俺の方こそありがとうと言い残し,まことは消えていった.

 

~エピローグ~

あれから何年もたった.料理長になった小羽.度胸もついて,もうまことさんと並べても遜色がない.

 

うーーーん.あまりに微妙.まことさんのキャラの強さで持ったようなものでは...

自分の見た目が嫌いだけど,整っているのは自覚してるんだなって思うと小羽のことがよくわからなくなった.整っていると思わないとあんなに早く春斗と恋人にも慣れないしねえ...小学生くらいまでならまだしも,中学生くらいからは見た目で得することも増えたからかな.

あとはあんまり小羽の過去が重要じゃなくって,ウーン...という感じ.いる?この話.まことさんから邪魔と言われて過去を思い出すわけでもなく...残念.

 

続く