えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

AIRの感想・考察

SWITCH版

 

ー1周目ー

作品の発売自体が古いせいか,作品全体がノスタルジックで,それでもって町の人が優しくて。ストーリーを進めているだけで涙ぐんでしまいます。私も幼いころは毎日のように外に出て友達と遊んでいたなあ。今となっては休みといえば引きこもりゲームの日々。

 

いかちゃんのために観鈴ナマケモノのぬいぐるみをあげますが,そうしようと思ってたから前の比は一緒に寝たのかなあなんて思うと,もう涙が…

 

と言ってるうちに国崎が町から出て行ってしまった.一応BADなのか?わからない。

 

ー2周目(観鈴BAD)ー

あれ?1周目ってOPあったっけ?なんかボタン連打してて見逃しちゃったのかなあ.OPとかBGMがよすぎてOP見てるだけで泣いてしまった.なんてノスタルジックなゲームなんだろう.

 

とりあえず1周目と違う選択肢を選ぶ.

観鈴とトランプして癇癪を起したことがきっかけか,24日にいけた.

ああ晴子も観鈴と仲良くしたいのに,できないんだろうなあ.同時に観鈴も遠慮してしまって心をさらけ出せないんだろうなあ.誰も悪くないのにみんな幸せじゃない.胸が詰まる...

完全に観鈴ルート.key作品ならtrueルートが観鈴のルートのはずだから最後にしたかった…まあサマポケもクラナドも最初に白羽,渚ルート行っちゃったし恒例っちゃ恒例かな.

 

母親の話とリンクする観鈴の現状.まったく展開の予想もつかない段階だけど,その話を聞いているだけで涙が止まらない...相性がいいのかもしれない...AIR

 

日記のシーンもだめ.こんなにも観鈴の日常に自分がいて,それをそんなに観鈴が楽しんでくれて.

 

そして知らぬまにBAD.なぜ?どこで?出ていけば観鈴が快方に向かう可能性も0じゃないだろうけど,それでも出ていくなよお国崎…

 

ー3周目(美凪BAD)ー

どうせなら観鈴以外のルートにいこうと美凪ルート.

 

母親の病気と二人の関係性になにかるんだろうとは思ってましたが,それでも母親から美凪に向かって「みちる」と言われたのは,やや驚きました...そして家を訪ねて,「娘などいない」と言われたときはかなり驚きました…

 

病んでしまった母親に合わせるために,自己を捨ててしまった美凪.母が夢に生きるように,美凪も唯一美凪として生きていられるみちるという夢に生きて,その想いのためか,それとも姉を思うみちるの想いのためかみちるは実態を得ました.しかし覚めない夢はなく,母が夢から覚め,美凪も夢から覚めなければならない.しかし長年自己という翼を捨ててしまった美凪は現実と向き合えず,みちるの想いを無碍にして,国崎とともに母から逃げ出してしまう.

 

BADかあ...どこで分岐したんだ…まったくわからない…難しくない?たぶん朝のキスの選択肢だろうなあ…恋愛ゲームだけど,恋愛感情持たせすぎるルートだと美凪が逃げちゃうのかなあ...

 

ー4周目(美凪GOOD)ー

そうかあ...こうやって翼を持った少女に楽しい思い出を少しずつ見せていくことがTRUEに繋がるのかあ.

 

最後のみちるのお願いで,いままで「国崎にできること」だったのが「国崎にしかできないこと」になってるのもぐっとくる.

 

美凪がお腹の中のみちるに,シャボン玉をしようって語るシーンからは涙腺が…よかったね,お母さんとお姉ちゃんと一緒に大好きなハンバーグを食べられて.名前を読んでもらえて.

 

シャボン玉が夢のメタファーになってるのも好きです.

 

みちるの転生は賛否ありそうですが,口調や姿が全く一緒なのを明示しているので,この子はあのみちるということも確定しますし,いいんじゃないでしょうか.元父,母,元父の妻の間でいざこざがおきそうではありますが,まああの一家なら大丈夫でしょう!

 

ー5周目(佳乃GOOD)ー

手首のバンダナは自分以外の人格が原因だったのか…初対面の時「病んでる子でリスカしてるのかな?」なんて思ってごめんなさい…

 

佳乃は姉に母という役割の負担を強いてしまったことへ,聖は佳乃に母が空にいると教えそれを起因として別の人格が佳乃に入ってしまったことへ,それぞれ責任を感じている.両方が両方を愛するあまり,ともに苦悩に陥るのは,悲しいもですね.美しき姉妹愛…互いに愛しているからといって,その責任を無視することはこの姉妹には無理なんだろうなあ...

 

この姉妹何歳差なんだろう.医大出て,研修医前期後期を経て,そこから父のもとに行って跡を継いだって考えると,どんなに若くても28歳くらい?佳乃が16歳くらいとして12歳差.甘く見積もって10歳くらい差があるのかな.お祭りが母の亡くなった年なら3歳だから,その時13~15歳くらい?そう考えると全財産420円っていうのもありえるか…院長が研修医明けだと,大病院ができなくても客は減りそうなもんだけど,病院が一軒だけなら関係ないのかなあ.

 

そして来るベッドシーン.絶対BADだあ...無理やり楔を取っても意味ないと思うんだけど...起きたらまたバンダナ巻いてるし.

 

白穂の回想から,佳乃と母親の邂逅のシーンは涙涙...

最後に風船に楽しい思い出を乗せて,羽のある女の子に届けたんだろうね.

 

シナリオ的には美凪の方が好きかな.

 

BADも一応見ましたが,美凪の方が力は言ってた気がする...

 

ーここまでの考察ー

オープニングにあった1000th,みちるの転生,八雲と佳乃の傷跡などを鑑みると,各ヒロインとそのペア(みちる,晴子,聖)と国崎一族が転生を繰り返し,羽の生えた女の子と何かしら因果のある人(美凪,佳乃)や本人(観鈴)との交流を通じて,楽しい思い出を与え,開放するのが目的.ただし,転生といっても死んでからの生まれ変わりというもではなく,みちるのように生まれ変わりと重なりがあってもよい.

むしろ転生というより,因果を引き継いでいるって考えた方がいいのかもしれない.そうするとみちるがあの世に帰ったことを契機に,因果がみちる(新)に引き継がれたようなシステムの方がややしっくりくる.

国崎がヒロインたちと出会ったのが必然のように,国崎母を筆頭に,国崎一族はずっとヒロインたちと因果が等しい3人と交流をしてきた.その因果を解く,羽の女の子を開放するための力が法術である.法術が世代を重ねるごとに弱くなっているので,もしかしたら国崎が最後の世代となっているかもしれないし,そうじゃなくても無限に続くものではないかもしれない.いずれにせよ,メタ的だが国崎が主人公なので,観鈴ルートで何かいままでの世代になかったことが起こるかもしれない.

またヒロイン3ルートの名称がDREAMというのは,美凪ルートでの「夢」のことで,佳乃ルートではバンダナをすることで,現実から目を背けたという意味での夢?これはちょっとこじ付け過ぎと思うので観鈴ルート後に.

 

ー6周目(観鈴GOOD)ー

苦戦してルート分岐に.ケーキのシーンで部屋に入らないのが肝かな?

 

分岐と言っても,BADからのストーリーは短かったですね.ただ短くてもぼろ泣き.母の言葉を思い出し,観鈴の笑顔を取り戻しに神尾家へ.

 

母の言葉と主に国崎は消え,観鈴の病状は快方に向かいましたが,これはいったい…ループ?まあ続きを見ればわかるんでしょう...

 

ー7周目(SUMMER)ー

急な過去編,1000thだから1000年前?サマポケと違ってボイス欄で隠してたのえらい.

 

典型的な失礼系主人公,お嬢様ヒロインも今までのストーリーがあるから楽しんで読めます,すごい.

 

高野山金剛峰寺とはちょびっとだけ所縁があるのですが,そういうところが舞台だとすっごくわくわくしちゃいますね.

 

神奈と母君の邂逅からはもう声を上げて泣きっぱなしでした.触れたくても触れられない母君.ようやく触れ合えたのは死が目前に迫ってから.美凪ルートのシャボン玉といい,お手玉といい,こういう練習してきたことを永久の別れ際に見せるのにも弱い…

 

そして自らの身を盾に二人を守る神奈.てっきりここで終わりかと思いましたが,まだ続く.そうですよね,まだ国崎の伝承にはつながってませんし.

 

なるほど,翼人は無垢ゆえに呪いを受けやすく,記憶という夢とともに呪いまで引き継いでゆく.本来なら引き継がれた側は成仏できるも,神奈には引き継ぐ相手がいないから永遠に輪廻し,苦しまなければならない.呪いは翼人と心を通じ合わせた人にも流れ込む.

何がいいって,柳也が裏葉に自分の人生を生きろといったように,各世代間でも同じようなやり取りが繰り返され,国崎も自分の人生をと母親に言われてましたし,同時にそのような言葉を受けながらも翼のある少女のために行動していたことから,自らの意思でそう行動しているのがわかることですよ!!

 

あと方術と法術はどこで変わってくるのでしょうか?

 

ー8周目(AIR)ー

国崎が想いの強さからカラスに転生し,時間をさかのぼったところからスタート.私はカラスなので国崎ボイスon.

ここにきてカラスか…無駄なものを物語に登場させないのはよい物語ですよね,勝手に思ってるだけですが.転生というのもおかしいですかね?元の時間軸の国崎もいるわけですし.なんていうのがいいんだろ.

 

選択肢によるかもしれないけれど各ヒロインに会えるのもうれしいです.というか会うことがキーなのかな?個別ルートでは他のヒロインが消えてしまうけど,裏でヒロイン間にやり取りがあるってのも好き.観鈴が聖にお世話になったりとか.

 

「この人形とは長い付き合いなんだよ」もSUMMER後に聞くとグッときます.数百~千年もの付き合いだもんね.

 

やっぱり晴子は観鈴のこと大好きだったんですね.もう胸が締め付けられて...温泉に行くってのは親権取りに行ってたのか...ちょっとでも疑ってごめん,晴子.

 

カラスになっても人形を動かす,動かさねばならないと思う国崎.結果さいかちゃんのお母さんと妹が笑顔になる.

恐竜と翼人,両方が今はもういない生物.

こういう演出大好き...

 

観鈴の症状がどうなるかはわかっていたつもりでしたが,実際進行してしまうと耐えられない...皮肉なことに幼児退行したことで,今まで過ごせてなかった幼少期の親子の時間を過ごせることになるとは...

 

ジュースの飲み方憶えてるってことは,完全ではないけど記憶を取り戻しているんだろうなあ.そらの名前も思い出してるし.そしてそのままゴール.よくがんばったね,観鈴

 

ー9周目(初空の章)ー

神奈と裏葉の昔話.絵柄が違うしCSへの追加かな?

 

ーひとまずの考察ー

本来二人が近づきすぎると二人とも病んでしまうはずなのに,観鈴と晴子は二人とも病んでおらず,むしろ観鈴は記憶を取り戻している.これは言わずもがな呪いが解けたということ.翼人たちが紡いできた記憶のリレーのアンカーとして,観鈴はそれをゴールへと導いたということ.それは悲しい記憶,思い出しかなかったはずの神奈に,観鈴を通して幸せな国崎や晴子の思い出を渡せたことによります.

 

最後に,カラス国崎は空へ.これは空の上の神奈の魂のもとへと向かったということだと思います.翼人の間でなされてきた伝承にあるように,翼人最後の子に幸せな記憶が渡されたからこそ呪いの輪廻が解かれたんだと思います.そして国崎カラスが空へと向かったのは,「あなたと暮らした,幸せな日々の記憶」を神奈に届けるため.そして「雨粒が大河となり,そして海に集まるように」国崎と神奈(観鈴)は再び出会うのです.

国崎と観鈴(神奈)は時を超え幼馴染の少年と少女へと転生します.転生した二人には記憶があるので,観鈴と国崎の出会いの場面にて,二人に過酷な日々が待ち受けていると理解しています.またその直前に「海岸線の先」を確かめに行こうと転生国崎は言います.これは本来国崎にないはずの記憶.ですので,幸せな日々の記憶を届けに行った国崎(そら)は神奈に記憶を渡す際,神奈が空の上で見て来た1000年の歴史事か,それとも神奈の記憶かはわかりませんが,記憶を引き継いだのでしょう.

そう考えると,幸せになったのは記憶を引き継いだ国崎と神奈だけなのでしょうか?思うに,呪いの輪廻が解かれたので,少年と少女からみた国崎と観鈴は,困難は待ち受けているかもしれませんが向かう先はハッピーエンドなのでしょう.少年は「これから困難がある」といっていますが,呪いの解けた未来は少年(国崎)だって知らないはず.きっと二人はとびっきり楽しい夏休みを過ごすんです.晴子と観鈴は本当の母娘になるんです.そして神奈と記憶を引き継いだ国崎も幼馴染として幸せになるんです.きっと観鈴とお父さんと晴子の仲だってよくなることでしょう.なんというハッピーエンドでしょう.強いて言うなら,美凪と佳乃ですが…こういうのが嫌いなところなんですよ,ギャルゲー.

 

ー全体の感想ー

泣き度は1番じゃないですが,作品の完成度はAIRが一番と思います.とくに上記のハッピーエンドへの繋ぎ方は天晴としか言いようがないくらい大好き.強いて言うなら初空の章の蛇足感.たぶん付け足されたものなので,当時のファンからすれば感激ものなんでしょうけど,一気に与えられるといらないかなあとなってしまった.とはいえ大好きな作品になりました!!

 

以上