=総評=
人を選ぶが個人的に傑作。個人的にはベスト3に入るくらいにはお気に入り。
泣きゲーとかではない、しかしシナリオがうまい。現実に近い(一部を除き)。いわゆる陰キャに近い方で、人間関係に悩んだことのある方には突き刺さる作品だと思います。私には突き刺さった。。。さらに言うとネット黎明期にネットに浸った記憶がある人、そして現実を重要と考えている人には言うまでもなくお勧め。
だれだって人に嫌われるのは怖い。だけどその小さくて大きな一歩さえ踏み出せば、きっとあなたを取り巻く世界は大きく変わる。そんなことを伝えてくれる作品。
(エロゲしてる人の99割が陰の者なんだからやればいいんじゃ!)
ちなみにOPもめちゃすこ!
もちろん急に出てきた弟とかは気になるけれど、それを考慮しても本当に神。
=感想=
もう健が私なんだというくらい似ていて、その一点でお気に入り。境遇はもちろん、愛想を振りまいて友人はすぐできるけど、そこから一歩踏み出せず、心からの友と呼べる人物はほとんどいない。まあ少なくてもいいとおもっているので、というか少なくてもいてくれるのがありがたいと思っていますが、それでも愛想を振りまく自分は好きではないですし。そういった点でこれは私なんだと。
はっきり言って萌えとは程遠いし、シナリオ自体も短いのでキャラへの愛着を沸かせるシーンもほかのゲームと比べたら皆無。それでもこれだけキャラに感情移入させるなんて天才としか言えない…
=考察=
明ルートですけど、ちょっとわかりにくいので、一応。
Chapterメイの話は、最後健ちゃんがもう解放しろといった「メイ」が主役となった絵本の物語。もちろん作者は健ちゃん。10年以上の入院生活の目を閉じた世界で描いていた夢。だから表記が主人公になる。(とはいえ健二と書くところまで主人公になっている部分があったのは度し難い)
唯一のファンタジー的な要素としては、ED分岐での選択と特にED目の閉じた世界で、明の空想世界に健二が入っているように見えることですが、これは比喩でしょう。というかこれは分岐という仕様上仕方がなかっただけで、健二の意思ではなく、ただ明の見た世界なだけではないでしょうか。
すぐに明を病室まで迎えに行ったのがTRUE。後々迎えに行ったのがその他二つで、その他二つのうち健二目線で描かれたのが、EDひとり。明目線で描かれたのがED目の閉じた世界なんだと思います。
あとはナルキッソス要素多めでしたかね?サナトリウムと言い、7階と言い。
以上