えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

できない私が、くり返す。(Re:Call)

Re:Call

ー1ー

漣さんに時計をもらったとき.未来を変えるため,少しでも長い時間が必要だから.罪滅ぼしかもしれない,それでも詩乃だけのために.5年じゃ足りないからそれを何度も繰り返して.

漣さんはこの愚かな選択を止める.何度繰り返しても,その子の死ぬ未来は変えられない.100歩譲って君があらゆる医療技術,知識を身に着けても,その前に精神的限界が訪れる.そういう意味で,時間は長いかもしれないが,時間は有限というのは他の時計がない人とも変わりがない.

過去と違い,奈月を紹介される.奈月と過ごしてから未来を変えるか決めろという.

 

ー2ー

出来なさそうな知恵の輪に挑戦する奈月.そんなできるかわからないことに本気で挑戦する姿を見てほしいという漣さん.しばらくすれば言いたいことはわかると.

 

詩乃を救うというのも結局は自己満足のためなのかなと思ったりもする陸.

 

ー3ー

海に行ってみたいという奈月を,夜連れ出そうという漣さん.反対するが,陸と同じで少女の願いを叶えてあげたいだけだと言われると反論もできない.

 

漣さんに詩乃のことを聞かれる.というより聞いてもらう.

話の中での漣さんの一つの疑問.本当に7つ目の願いは「生きたい」だったのかということ.同じ立場だからこそわかる不可解な願い.本当は困らせたかっただけなのではないかという.いずれにせよ,どの道を選んだとしても,次詩乃に会うときに同じ失敗は許されない.

 

過去のように漣さんと身体を重ねる.理由は初めて聞いた,処女のまま死にたくなかったから.

 

海に向かう.楽しそうな奈月.冬の海の冷たさに,海のしょっぱさに,感動する奈月.

未来を変えようとして,変わらなかった時の後悔をしてほしくないと陸に言う漣さん.本当に変えたかった未来が変わらなかったから.

それでも未来を変えるという陸に現実を突きつけて,心を折ろうかという漣さん.結局は時間が経てばわかるから今はいいと愛おしそうに奈月の頭を撫でた.

 

3日ほど時間を空けて,次は夕方来るように頼まれる.

 

ー4ー

漣さんを訪ね,連れていかれたのは奈月の部屋だった病室.もう奈月はいない.何度時間を巻き戻してもその未来は変わらなかったという.

 

漣さんは語る.何度も繰り返す時の中で,次第に奈月の死が当たり前のようになって,義務感で時を繰り返し,助けたかった理由も忘れて.それがどれほど辛いか.そして何より,奈月が一生懸命生きていた事実.できなさそうな知恵の輪.それ以外にも懸命に生きていた.先にある未来が不変ならば,その未来までを懸命に生きていくべきだということを奈月から教えられた.後悔しないように,ただ今を生きていくべきだと.何度もやり直すという手段は後悔しか生まないだから,繰り返すべきではない.奈月の死は起こってしまったけれど,今回海に行ったことで,自分と奈月の後悔は一つ減った.

陸はこれまでの5年に思い返す.何度試しても変わらなかった未来.死んでしまう詩乃.最後にもう一度,未来は変わらないのかと尋ねる.それは確認.たとえこれまでの5年を否定することになっても,陸は決意する.これからは後悔しない道を辿ろうと.同じように5年を繰り返し,後悔を減らしながら.詩乃のすべての願いを本当の意味で叶えるために.後悔を失くしていけば,それより先の未来に,何かつかめるものがあるかもしれないから.

 

まず一つ目の後悔を消す.漣さんへの告白.返事なんて予想はつく.それでも詩乃に向き合うために後悔を一つ消す.「好きでした,漣さん」漣さんの後悔も一つ消えた.気づいていた好意に返事ができた.

過去と同じように,漣さんが陸を見送る形で別れる.しかしそこには以前のような暗い表情はなかった.二人とも満足そうな笑顔のまま別れる.

未来のために過去は見ず,未来のために未来を見る.

 

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ー1ー

長かった5年.ようやくこの街にやってきた.向かう先はもちろんリンゴを拾った坂.久しぶりに見る詩乃の顔.この5年待ち続けていた.

 

ー2ー

やりたいこと一覧をもらう.今回は1つ目のお願いを即決したりはしなかった.真剣に考えた末の決断.今度は線で願い事を消したりはしない.

 

ー3ー

願いをかなえる日々.4つ目の部屋を片付ける.前回はこの時に身体を重ねていたが,今回はなぜかそこまで踏み込めなかった.

前ならここから1週間空いた.それはもったいないので明日早速海に行く.未来は変わらないかもしれない.それでも公開を残さないために.

 

ー4ー

海.

過去を聞かれた陸は,すべて話す.漣さんと重ねていたことも,好きだったことも.そしてそれ以上に詩乃のことが好きで,今は詩乃しか見えていないことも.

不満をあらわにする詩乃.しかし同時に,うれしい気持ちも伝えてくれた.昔の女に重ねたのは悔しいし,むかつくけど,今は,そんな大切な人以上に大切に思ってくれているのが嬉しいと.

一つの罰を下される.今までの陸の人生を全部教えること,漣さんも含めて.それを聞いて全部ひっくるめて陸を愛したいから.

漣さんのことはもう顔も朧気.それでいい.

 

ー5ー

未来は変わらない.残り一つの願いを残したまま詩乃は倒れた.

 

それでも離し始めたのが一週間はやかったせいか,もう陸の過去は3年ぶん伝えた.

 

7つ目の願い.かなえられないだろうと会えて聞いていなかったが,詩乃の方からこの話題を振る.7つ目の願い.それは「残りの時間を,ずーっと莉久君と過ごしたい」

おどろいて,生きたいとかじゃないのかと聞いてしまう.実際詩乃は生きて,ずっと陸とともに生きたかったのも考えたという.しかしそれはあまりに意地悪だからと.

 

もう咽び泣く...

 

ー6ー

毎日通う.日に日に体調が悪くなる詩乃.今日も陸の過去を話す.詩乃との出会いまでもう少し.

 

また,明日.

 

ー7ー

もし奇跡的に病気が治ったら,旅を続けるのか.そんなことを聞かれる.

 

陸の話.ついに二人は出会う.今まで唯一隠してきた過去に戻る時計.それも,ずっと会いたかったということばで明かしてしまう.

今度は詩乃の番.趣向を変えて未来の話.身体から癌が全部消えて,バドミントンに復帰して,学校を卒業して,旅をやめた人と結婚して.二人が老人になるまで続く具体的な未来.それはきっとくる未来だから.

陸と会うまでは考えられなかった未来.それを今はこんなにも考えることができる.それなのに.

 

ー8ー

薬により意識のない詩乃.

それでも詩乃は意識を戻す.はっきりと.前回と違って.

 

ー9ー

詩乃が亡くなる日.

かつて詩乃から投げかけられた言葉が思い浮かぶ.

 

言いたいことがあるという詩乃.

前回と同じように,引き出しをあけさせる.そこには手紙が1通.ラブレターという詩乃.自分がいなくなってから読んでほしいという.自分は嫌な女だと,死んでからも陸の中で生き続けたいという.

思わずじゃあ死なないで,一緒に生きてくれというが,それは不可能だと詩乃は返答する.最大限にできること,それは最後の瞬間まで頑張って踏ん張る.最期まで手を離さないでくれれば長くこっちに入れると....最期まで一緒にいてほしい.死ぬ瞬間を黙って見守ってほしい.最後のお願い.

今までで一番難しいも願い.それでも後悔しないために,陸はずっと手を握り,眠ったままの詩乃を見守り続ける.

 

詩乃は息を引き取った.

 

ー10ー

詩乃からのラブレターを読む.

ありったけの陸への愛.

 

ーエピローグー

冬になりこの街を出ることにした陸.

詩乃の行きつけの八百屋で2つリンゴを買う.向かう先は,詩乃が亡くなってから通った場所.

詩乃の前でこれからのことを語る.旅に出ること.墓前にリンゴと時計を供える.時計を持ったままの自分は詩乃に会う権利を持った自分.そんな風に後ろを見たまま生きていけば,詩乃の願った幸せはつかめないから.自分だけの,まだ見ぬ未来に向かって,陸は街を発つ.

 

 

もうRe:Callは泣きっぱなしだった...久しぶりに良き泣きゲーができた...

 

続く...