えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

黄昏のシンセミア(シンセミア)

ー降臨~出会い~ー

精力的に働く青年.それを見守る天女.天女は効率の悪さにやきもきする.

天女はある決心をする.どれほど拒絶,失望されても村の未来を繋ぎとめる.

どれほど恐れられても唯一人,あの青年だけは教えを請いに来た.

 

ー帰郷~別れ~ー

未来のために,そういえば聞こえはいいが,それは助かるかもしれない今の人を見捨てることでもあった.それでも二人は村の未来のために働く.そのまま結ばれる二人.

迎えに来た妹に,少しでもこちらにいたいと願う.せめて子供が大きくなるまでは.妹も,自分がこちらにいる間だけという約束で滞在を許可する.

いつしか妹もその青年に心を惹かれる.

 

別れの時,愛する夫に不老不死の薬を残す天女.しかしそれを使うも使わないも任せる.青年が聞いたのは村人の分はないのかということ.そして天女は帰還する.

いつの間にか村人みんなから愛された天女.村人は天女に活気ある村の姿を見てもらおおうと見送りはせず労働に励む.

残った妹は自らの羽衣を切り刻み,加えて残す.ただしこの羽衣を娘に引き継げば,娘の子孫は私に,天女の妹に似た子になる.

 

幽閉された天女は隙を見て,逃げ出し地上に戻った.しかし天女は村人に騙されたのだった.

 

ー呪言~ことほぎ~ー

四肢を切られ,貪られる.

今を耐えて未来を残す,その決断に従ってくれた人々の子孫がいるかもしれない.だから天女は誰も殺すことができなかった.

 

ずっと幽閉され続ける天女.ただ殺してやるとだけ呟く.憎しみだけが増大する.

そんな日々の中ある食事係の女性が親身に語り掛ける.ある日,見張り番が寝ている隙をつき,天女を連れ出した.昔,見ず知らずの天女が助けてくれたから,今度は自分の番だと言って.

 

ー胎動~はじまり~ー

女性から不老不死の薬の話を聞く.そして気づく,その女性が自分の妹によく似た,小野路人を愛した妹によく似た女性であることを.

 

夫は薬を使おうか悩んでいた.その間に薬の話がどこからか漏れ,権力者に狙われ,挙句殺された.殺される寸前,湖に薬を撒いたのだった.

それでも不老不死につかれた人間は,やがて舞い降りる天女をそのまま体内に取り込めばいいと思うようになった.

もう何も彼女の愛したものは残っていない.ただすべてを殺す,そう思うだけだった.

 

その女性に,羽衣の代用品の核である結晶を譲る.青かった結晶は血液でいつしか赤くなっていた.

女性に頼み服用してもらう.そして湖に連れてきてもらった天女.湖に残った羽衣で腕を再生させ,自害する.ありったけの憎しみを込めて,羽衣に命じた.すべてのものに災いを.死の間際,女性の姉に似ていると言われる.なら,きっと自分と夫の遺伝子もどこかに引き継がれているのだろう.憎しみとは矛盾した愛をその子孫に抱く天女.

最期に,女性に名を聞かれた天女.

 

シンセミア

ー1ー

以前のように出迎えてくれた皐月さん.他のみんなにも挨拶.

銀子さんを忘れたいろはに驚くもののどこか納得してしまう.

 

ー2ー

皐月さんまで銀子さんとの1年前の記憶を忘れていることには驚きだった.

 

ー3ー

翔子ちゃんは銀子さんを覚えている.

天女たちの核が受け継がれた二人と,皆神家としては珍しい男の孝介だけかー.

 

動物の異常行動が目立つというニュースを見る.

 

ー4ー

動物の異常行動は全国的なもの.

 

ー5ー

日常

 

ー6ー

シロガネさまこと銀子さんを探す.

 

翔子ちゃんは最近夢を見なくなったらしい.夢では,もうすぐ会えると何者かに言われていたらしい.

そんなことを話していると,昔,さくやが石を見せてくれたことを思い出す.不敵な笑み.

 

ー7ー

さくやと翔子ちゃんと赤い石を探しに行く.

久しぶりに,大きくなったごんたに出会う.

何度見ても不思議な石.

 

ー8ー

翔子ちゃんと同じ夢を見た.女性からもうすぐ会えるよ,あの時以来だねと声を掛けられる.

 

さくやと散歩していると銀子さんから連絡がかかってくる.切羽詰まった声.なんでもいいから,すぐに,出来るだけ多くの人を連れ出して村を出るように言われる.でないとここから出られなくなるという.

件の動物の異常行動.動物たちが目指す先はここ御奈神村.

 

ー9ー

銀子さんとの再会.青い石と赤い石の性質を聞く.呪いのつまった赤い石.それを媒介する青い石,羽衣,不老不死の薬.

赤い石を割れたり,砕けたりするのは,二人が分割してその指揮権を持っているから.起動と安定がさくや,終了が孝介.

そしてそのステルス機能のついた石を見つけられる翔子ちゃん.

 

ー10ー

翔子ちゃんからなぜか赤い石を取り出せなかった銀子さん.

そんなことをしているうちに,動物たちが押し寄せて脱出できなくなる.

 

様子がおかしい翔子ちゃん.翔子ちゃんの周りに集まる動物たち.ごんたの助けもあり,翔子ちゃんから石を取り除くことに成功するさくや.

しかし次はさくやの様子がおかしくなる.やっとあえたと昔のようにつぶやく.そんなさくやに口移しで赤い石を飲み込ませられる.

天女とその夫の生まれ変わりであるさくやと孝介.兄さんへの想いが借りものだったなんて知りたくなかったと涙を流す.

 

ー11ー

昔の事故を思い出す.石をみつめるさくやは,もっと人を間引かないとと言う.直後起こる事故.

 

全ての真実を銀子さんから聞く.いまなら何があっても受け止められるはずだからと.

 

さくやを助けに,山の頂上へ向かう.

 

ー12ー

伝わってくる声から,天女のさくやに起こったことを聞く.

自分の想いが借りものだったのではないかと失意にあるさくや.さくやを取り込もうとする天女.

そんなさくやに孝介は今までの,思い出した過去を話す.一つ一つの思い出は二人だけのものだと伝える.きっかけなんてどうだっていい.紡いできた時間が本物なら.天女には,似ているかもしれないが,自分は夫でないし,さくやはあなたでないと伝える.

想いの始まりがどうであっても,今その想いが本物であればそれで十分.

 

死に瀕した孝介は,ついにさくやから核を消去する.

 

ー13ー

核が移った孝介ならこのまま死なずに,永遠に生きることができる.しかし今が過去から連なる憎しみの連鎖を打ち切る最大のチャンスだった.不老不死という魅惑に振り回されてきた人々.これ以上不幸を産まないためにもここで核を消し去る.そして何より,人で亡くなってしまえばさくやと一緒に生きていくことはできない.だから助からないかもしれないけれど,さくやとともに歩めるかもしれない道を選ぶ.

 

1年前,村を離れる時に思った,だれかを残す気持ち.きっと戻ってこようと思う決意.

 

同じく死に瀕する銀子さんは,空をみて姉が天に戻っていったことを知る.思うのはなんとしても,姉の忘れ形見である孝介を助けること.

 

ー14ー

命を取り留めた孝介.もう神楽で降ろす相手はいないことを知る二人.それでも夏祭りを楽しみにする.

生きていけるが今まで通りの暮らしをすることはできなくなった孝介.それでも愛するさくやと共に,この村で生きていけるから.

 

 

 

いやーよかった.兄妹モノは苦手だったんですが,こういう風なそのこと自体に意味のあるものならヨキです.

全体のテーマとしてあるのは「想いの始まりよりも現在の想いがどのようかが重要」と思うんですが,それがずっと意識されていてすっごい好きでした.

兄妹としての想いを始まり,そして数百年続く想いの始まり,因縁.

 

続く