えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

アオイトリの感想(小夜ルート)

=小夜ルート=

ー1ー

妹と家族になるため,小夜を主役に選ぶ.

メアリーに一つのお願い.小夜と間違った道に進まないように,そうなりそうなら止めてほしい.それでもその道を進もうとするなら,殺してほしい.それが無理なら死ぬべきと告げてほしい.悪魔が用意した小夜となら,悪魔に人格が乗っ取られる可能性が高いから.

 

ー2ー

劇のため,兄妹っぽさを取り戻せとの指令.

 

力を使わずに人を喜ばせるということがいまいちわからない二人.

 

小夜からの兄妹らしくなるための最初のお願い.手を繋ぎたい.わがまますぎかと不安がる小夜.

なにこれ!きゃわ!!そのあとの線路のシーンといい,ほんとに小夜は可愛いなあ…

 

放課後,線路に沿って歩いているとさびれた駅舎を見つける.

 

お互いの力で積極的(?)になる二人は,離れてそのことに気づくと恥ずかしがりあう.きゃわ.妹として兄に甘えたいという本心に,これまで以上に庇護欲が沸く.

 

ー3ー

仲直りする代わりに小夜からのお願い.このまま学園をさぼってデート.そのまま駅舎へ.二人して雪だるまづくり.子供のころにできなかった兄弟としての体験.

かわいい.

 

思っただけで,ニンジンやバケツを出してしまう.しかし他のものは出ない.小夜のためにと強く願ったからこそ出たのだろう.他人のためという律らしさ.それにしても何故今この力が出たのか.メアリーが死のうとしたときは出なかったのに.そう思う律.

 

小夜と触れ合っていると,ふと頭に,妹だからこそ美味しそうナンダという声が響く.

 

いつの間にか暖かくなっていた.小夜のことを思って暖かくなったのか.

誰かと一緒にいることは心が温かいと,律に感謝を述べる小夜.そんな小夜は指を加えて眠った.

 

屋敷に帰ろうとするとメアリーに出くわす.どうも話がかみ合わない...

話していると,時間がまだ登校の時間のままだったことに気づく.「やっぱり学園をさぼるべきじゃなかった」そんな風に律が思ったのも事実.

 

ー4ー

メアリーから劇の最後のシーンの相談.兄妹が結ばれるエンドか,それとも離別エンドか.

 

律が悪魔と話したり,メアリーと話したり.特にメアリーと穏やかそうに話す律を見ていると心に針が刺されたようになる.

律が望むように,妹らしくなれてきた.それでも.家族になろうとするから律は隣にいてくれる.もし本当に家族になれたら,律は他の女を好きになってしまうのではないか.そんなことを考えると何も喉を通らなかった.

 

放課後,だれもいなくなった教室で小夜は迫る.誰かが入ってきても舐めるのはやめない小夜,力を使うように促す.そしてその入ってきた人たちには何も見えていなかった.

妹であると同時に,女でもありたい.そういう最後の動機を聞く.それを受け入れる律.様々な愛を伝えあう.

 

ー5ー

だるさが抜けないという小夜に申し訳なく思う.

 

悪魔は不慮の事故で劇が中止になるかもという.悪魔自身は何もしないらしいが...

バニシングツイン,妊娠初期に消える双子の片方.その言葉を残す.

変わり行く自分.その変化が周囲を幸せにするようなものであることを祈る律.

 

夜,小夜と散歩.再会の林道.桜並木の中,改めて律は小夜に告白する.女性として.嬉しなく小夜.うれしさのあまり隠れて跳ねる小夜.

可愛いなあ...

出会ったときのようにキスをする.全く同じだが意味は全く違うキス.

 

陰で大笑いする悪魔.

 

ー6ー

小夜はみんなに男と女の関係になったことを宣言.

そして練習へ.練習中,小夜は眠ったように倒れてしまう.悪魔も電話に出ない.

悪魔の言っていたギフト.メアリーと小夜の天秤.そんなことを考えていると,メアリーは小夜を選んでいいと言う.死のうとしていた命を救ったのは律だから,好きに使っていいと言う.

 

夜中,ようやく小夜は目を覚ます.体調が悪いんじゃなくて,だるいだけ.そして同様に律も少しずつおかしくなっていた.力は増大し,小夜になにかしたら悪魔を殺すと平気で口にする.

 

ー7ー

何気ない日常.そして気づく.小夜から力が失われていることに.

一方律の力は日増しに強くなる.

 

東京で恨みを買っているから心配だ冗談めかして言う小夜に,そんな奴らは殺してやると律.そんな律をみて,メアリーも違和感に気づく.

 

そしてまた小夜は意識を失う.律は力で,メアリー達の意識から自分たちを排除し,力で屋敷に戻り介抱する.小夜以外のすべてがどうでもいいという感覚,連絡が取れない悪魔へのいら立ち.そのいら立ちは責任が悪魔になくても,殺してやろうかという攻撃的な発言となっていた.

 

小夜が目を覚ます.力を失った小夜.そんな小夜に触れると,力以外の何かまで奪っているように感じる.それでも,小夜は身体を重ねたいという.恋人として,妹としての価値がなくなってしまうと.

小夜は,律に触れる度,思う度,可笑しくなっていることを告白する.律に食べられている,命を吸われていると言う.ギフト,バニシングツイン.もともと小夜は与える力で,律は奪う力だったのだから.

それでも小夜は笑いながらそれでいいという.初めから,こうなるとわかっていた.何も持たなかった私が,悪魔にとって利用価値があるとすればこれくらいしかない.だけど,命を失ってもそれ以上に大切なものが得られるならそれでいいと覚悟していた.死ぬのは怖い.それでも,死を恐れて生きるのを諦めることを私は選べない.私は生きているんだから.だから大丈夫.

そして小夜は身を捧げる.

小夜に死ぬ権利を,そして愛するものと共に生きる権利を奪わず,尊重する点で立派.

死に向かって,生を産むはずのセックスを行うってのもいいですね.

 

行為後,母を許せないかという律.きっと小夜と律が一緒にいるとこうなるとわかっていたから二人を引き離し,妹の小夜に普通に生きてほしかったから東京に小夜を置きさったのだと.それでも小夜は赦せない.たとえ今のように,小夜が死ぬ結末だったとしても,家族と一緒に居たかったから.

そのまま小夜は眠る.絶対に起こしてと律に懇願しながら.死の恐怖におびえながら.

 

律はそのまま外へ出て悪魔に呼びかける.このまま小夜を殺しても恨みを買うだけなのだから,きっと小夜を救う方法がある.悪魔の目的はメアリーの死なのだから.

最期の両親を失ったとしても,小夜のためにメアリーを殺すことを悪魔に誓う.

 

ー8ー

小夜は予期せぬ産物.胎内で律の力が移った.だからこそ律の傍にいると,触れると力が小夜の死まで持ち主の律に移り続ける.それをとめるには,それ以上の生命力を得ること.隷属としてではなく,主として吸血鬼になること.リミットはクリスマスまで.

律はこの悲劇を幕引きする一つの案を思いつく.最後の最期までその役を演じ切る.

 

メアリーに小夜の体調を考えて,劇の中止をお願いする.

そしてもう一つ,昔にしていたお願い.今律自身がやろうとしていることは,メアリーから見て死ぬべきかどうか聞く.内容がわからないけれど,こういう時はだいたい泊めてほしいよねとメアリーは言う.止まるべきか悩む律.しかしメアリーは止めない.「やるべきだと自分が決めたことに,他人の意見なんて関係ない.他の誰かを言い訳にすることは,少なくとも,わたしは自分に許さない.結果の喜びも後悔も,誰かと分かち合うとしても,ひとりひとりはすべて自分で背負うの.そうやって背負った重さで自自分が成長することで,誰かのためとか,もっと新しいことができるようになる.そうあるべきだもん」

とても普通で,まっすくに目の前だけを見据えた生き方.だからこそとても尊く,難しい.

 

小夜が目を覚ます.だるいという.辛いからこそ甘えたいのに,甘えることはさらなるだるさ,死を産む.

学校を休んで何気ない話をする.帰る場所があること,そこに誰かがいることのすばらしさ.メアリーがいて,律がいる幸せ.

そして小夜の勉強をみる.これから先,力を失くした小夜がしっかり生きていけるような未来を見据えて.

 

突然の吐血.そして小夜は再び眠りに落ちる.必ず起こしてと律に約束して.

 

ー9ー

あれから1週間.あれ以来小夜は一人で起きられなくなった.

 

12月23日.久しぶりに体を起こせるくらい体調のいい日.小夜は自分が死んだ後のお願いをする.力が増して,きっともうここから出られるはずだから,自由にどこでも行って,いろいろなものを見に行って,笑顔でいて.そんな律のことを一番に考えたお願い.震える手で律を求める.

そして二人は,小夜が快方に向かったら行きたいところを話し合う.きっと温泉に行こうと約束する.

苦しみに呻く小夜.急いで手を離そうとするが小夜は離さない.自分を見捨てないで,お母さんという.意識が混濁していた.

そんな小夜の頬に触れ,何か月か家族3人一緒にいた,胎内でのことを悪魔の力で思い出させる.

 

昔から不思議な力があった女性は処女受胎をした.お腹の子に愛情などなかったが,堕胎するお金もなかったし,頼る相手もいなかった.だからそのまますべてを捨てて家を出た.いつのまにかお腹に話しかける習慣がついた.そのせいか段々と愛着がわいてきた,それが托卵だったとしても.

そんな時できた初めての友達.しゃべった時間は10分やそこらだったけれど,それでも繋がった何かを感じた.銀髪の美少女.お腹の子の名前を聞かれて初めて名前が必要だと気づく.その少女に名づけを依頼した.女の子なら小夜.

また会うかもねという少女に,絶対に会いたくないからと言い,どこならあなたが行かないか聞くと霧原町と答えたのでそこへ向かった.

その町にあったのは全寮制の学園.予定より早いはずの陣痛.そしてものの数分で子供が生まれて来た.その子供をみて,恐怖のあまり叫ぶ.「これは私の子じゃない!」世界のためにもこれを産むべきではなかったと後悔した.

そして気づく.お腹にはまだ生命がいた.こちらが小夜.このままではこれがわたしの小夜を殺してしまう.必死の思いで石をその何かに叩き付けたが,傷一つつかなかった.そして都会ににげた.小夜を守るために.

しかしすぐに悪魔に見つかった.だから小夜のためにすべてを,これからの生活を捨てる覚悟をした.わずかながらのお金を残し施設に預けた.私を恨んでもいいから,幸せになってほしい.私やあのなにかに関わりないまま人として生きてほしい.生まれてきた小夜を見て,生まれて初めて幸せを感じたから.そしていま別れて,生まれて初めて涙を流しているから.

 

愛されていなかった事実に律は吐いてしまう.しかし小夜を殺そうとしているのは事実であった.それでも小夜は律を受け入れようとする.母に愛されていたことを知り,解放された小夜.もう小夜は一人でも生きていける,そう思う.

そして小夜にメアリーを殺せば生きれらることを告げる.当然小夜は断った.さらに自分のために何もしなくていい,ただ最後まで一緒にいてくれればいいと願う.

もう大丈夫じゃないから,明日終業式に出るという.そして駅に行ってあの雪だるまを見たいという.

 

律はナイフを握りしめて,メアリーのもとへ向かう.すべてを察しているメアリー.

明日殺されるように頼む.

ここまでが演技なんだろうなー.がんばれ律!想像だけでメアリーを殺すとか?

 

ー10ー

朝,悪魔から釘を刺される.監視しているぞという連絡.

「僕が助けられなかったのは,君が最初で,君を最後にする」その決意は変わらない.

 

一人になった律は「これをみろ」と虚空に携帯を投げる.

 

放課後になり,選択の時が来る.

小夜は一人で駅に向かわせる.そして向かう先はメアリーのもと.

メアリーは笑顔で律を迎え入れる.メアリーには,これから起こることすべてについて,小夜に謝っておいてほしいと伝える.

メアリーの胸を刺す.しかしそこからあふれたのは血しぶきではなく,赤い花びら.手首があった場所,そこから段々と花になる律.

 

小夜はただ歩く.そして独り言つ.死にたくない,生きたい,幸せになりたい.そして父からも母からも愛情を注がれなかった空っぽな律を幸せにしたい.

 

駅で待つ律.メアリーのもとの律は,力で作り出した体.

二人は穏やかな最期を過ごす.そしてそのまま眠る小夜.

 

そして律は行動に移す.この血こそが力の根源なら,血を喪失するような死に方なら死ねるはず.そして何より,人間のまま最も力のある今なら...

正気のまま,他人を幸せにしないと気が済まない狂人.それ以上に愛する女を幸せにできないなら,生きている価値がない.そう信じ,自分に死を命じる.

 

暗闇の中電話が鳴る.しかし出る前に途切れる.見慣れないSOSボタン.それを押すとかつて自殺に追いやった少女の声.他人のために死ねるなら,どうしてあの時私を見捨てたの?それに対し,律は「小夜は愛していたが,君を愛していたわけではない.だからもう一度同じことがあっても君は救えない,救わない」と答える.

彼女は律の中の救世主でもあり,そうでないともいえる存在.想像できる範囲での死のイメージとしての彼女であり,それはかけらに過ぎない.この世界もまた律の死のイメージ.このまま律が死ねば煩わしい現世に囚われず,他の人を依り代にまた救世主として現出できる.

神に等しい存在である救世主.それならば本来は悪魔ごときにどうこうできる存在ではないはず.それでもなお律や悪魔という存在が必要だったのは,万能ではないから.

律が願うのは人間に正しい死を与えてほしいということ.自分はどうでもいい.ただ自身が死ぬなら小夜は死ななくていい.小夜こそ奇跡である.バニシングツインとして生まれるはずのなかった小夜,本来この劇に登場の予定がなかった小夜,完全な偶然の末生まれた小夜.人は偶然生まれ偶然死ぬ.ただそれだけなのに.小夜やみんなのことを愛しているから,だから自分はこの世に必要ない.特別なものは必要ない.

万能でない少女には答えがわからない.ただ本当に良かったか聞くばかり.

初めて律は涙を流す.「死にたくない.苦しいことや辛いことはなく,ただ幸せであればよかった.もっと遊んでいたかった.愛する人ができて,その隣で笑って,一緒に年をとりたかった.ただ,それだけ.」

一つだけ彼女はこたえる.「自殺なんてするんじゃなかった」

律は以前の通り,約束を守る.君のいる場所にいつか行くという約束.そして救えなかった人は君が最後にするという約束.

律は最期に赦しを与える.自殺を赦す.もうこんな死の世界に居る必要はないと,永遠の眠りに安らぎがある様祈る.

 

 

ー11ー

律は死体も残らなかった.

小夜は一人旅立とうとする.律を探す旅.帰ってくる可能性のほうがまだ高いかもしれない.それでも待っていることは性に合わないから.メアリーや母がそうしたように,一人で歩きたい.誰かを愛せるようになった今なら見えるものも違うはず.律がしたかったこともしてあげたいから.なにより,自分が律の帰ってくる場所だから.諦めなければきっと会えるから.

 

ーエピローグー

この程度の結末には満足しないあかり.

二人の母.舞台にいないのなら成り代われる.人を動かすのは絶望でなく,愛情.私がみんなを愛してあげる.

 

めっちゃ好きだけど,死のイメージ世界での話がいまいちわからなかったなあ.結局あの死んだ少女は何者なんだろう...あかりルートでわかるかな?

 

続く