えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

シンソウノイズ~受信探偵の事件簿~の感想(第4章,沙彩END)

=第4章=

ー0ー

最近さくらの夢を見る.ぼやけた輪郭だけれど,その確信はあった.声のかけられないこの水の中の夢はきっと目が醒めると忘れているのだろう.

 

ー1ー

夏休み.今日は夏希の試合を見にきた.結果は入賞.おめでとう.しかしあまりうれしそうでない夏希.勝ち方が自分の成長でなく,他人の失敗という点が気に食わない様子.まだ一真が好きという夏希の心.

最近どうも心の声にノイズがかかるようになっている.

 

元気のない夏希と一真を見て,沙彩が花火大会の計画を提案.百合子も乗り気.しかし言ってから後悔する.みんなとの花火が楽しみのあまり,場所があると言ったが,それは渉が招待してくれたあの山荘.渉は家督を継いだ.それでも夢も追うからあの山荘も開き直って利用するらしい.謎解きイベントを開いたり.結局花火を見に行くことになった一同.

初めは苦手だった萌花がどんどん好きになってくる...

 

ー2ー

特に問題なく花火関連はおしまい.

会ったことと言えば,沙彩から例の組織を見に来ないかと誘われたくらい.記憶力の良さのために萌花と一緒に今度行くことに.

あとは百合子の縁談がなくなりそうという事実くらい.しかし次の縁談もきているらしい.

 

ー3ー

例の組織を訪れる.メイズという国家機関.

同じく能力者で警部の国分さんがボス.この組織は能力者の互助組織だという.能力者の保護のため,そしてその能力を役立てるため,警察に組み込まれている.最近は能力者が徒党を組んで犯罪を犯すケースが増えているらしい.

入団するかはさておき,能力の測定をした.萌花はただの一般人という結果.萌花が能力者でないと聞き,少々ショックを受ける一真だった.以前魔球を投げた北上も測定に来ているらしい.

100年ほど前から,人間の潜在能力を解放する研究が全国各地で行われ始めた.敬虔な隠れキリシタンを狙い,信仰心を煽って人体実験をやらせた.そして能力に目覚めた者たちが逃げ出し,各地に散らばった.そして遺伝で引き継がれたのが一真たちのような人々.ただし遺伝と共に能力は劣化しているらしい.

国分さんの心から,自分の能力が弱ってきていることを知る.そしてもう一つの辛い事実は部外者である萌花の記憶から能力についての記憶を消すこと.もちろんそれは一真の能力についても.きっとその方が萌花にとってもいいことなのかもしれない.それでも決意して打ち明けて,さらに受け入れてもらえて.その事実が無くなることは非常に辛かった.そしてさくらの事件のことも.沙彩の説得もあり,さくらの事件の捜査が終わるまでという条件で見逃してくれるという.どれほど沙彩と国分さんの心が,あれは事故で間違いないといっていても,事件の捜査を辞めないということだけは決まっていた.

沙彩と雑談する.両親のことを気にする沙彩.自分のように捨てられたのかなと.沙彩に似たものを感じた.そしてさくらについて話す沙彩一真はさくらの事件が他殺である決定的根拠,自殺体の不自然さについても話す.さくらの目を見て,沙彩は次のことを話し始めた.自殺でなく事故に近い.乗り出した窓からの転落.自殺しようとして,出も怖くなって戻ろうとしたが間に合わず落ちてしまったような衣服のこすれ方だったという.そして新しいワックスの跡をみるに,さくらがいた教室にはさくら以外の痕跡はなかった.屋上でないところからの転落は事故でつじつまが合うこと.そして何より,さくら自身が殺人でなかったと認めていること.

話を終えると家永さんという,他人の能力をアクセサリーにコピーできる能力者に出会う.他にも御曹司で肉体操作の社浦さん,同じ高校で同学年で物体を複製できる諏訪部さんとサイコメトリーの糸数くん,マッサージとセラピーを生業にし死相が見れる桂さん.

こりゃ社浦が退場するな.嫌な性格してるし.それにしてもチート能力すぎでは.

家永さんのアクセサリーを入れた金庫のパスコードのヒントをふときいてしまった.

 

そんな時,家永さんが血まみれの国分さんを発見する.開かれた金庫.そしてここで,この建物が封鎖され,電話も繋がらない,密室になっていることに気づく.残されたのはアクセサリーのレプリカ.しかしそれは諏訪部の能力でなく,その能力のあるアクセサリーを用いてのこと.そして聞こえる犯人の声.今までもアクセサリーをすり替えていた犯人はただそのことを残念がる.

推理パート開始.パスコードを入力している沙彩が映ったサイコメトリー.一度霊に取りつかれて,記憶がない状態があった沙彩を冤罪から救うための推理.たとえ嫌な思いをするとしても,沙彩が守れるのなら自分の能力のことも明かす.受信探偵として.

犯人は主犯の社浦と共犯の諏訪部.

捜査中思ったけど,未確認の能力者で複数人格操作が百合子で,サイコキネシスが北上ってこと!?そうなると凍結が高永で,肉体増強が夏希あたり…?あの謎の少年もいるしなあ.

 

閉じ込められていた時,ゴミ捨て場のカギを開けておいたという声がする.その声の主は1階から語り掛けていた.

 

事件は解決.沙彩からの好意を受け取る.

見張りをするのは一真と萌花.そんなとき,萌花の悲鳴が聞こえる.社浦の能力で操られた一真に口を犯される萌花.逃げ出した社浦.萌花は自分の不注意で一真に辛い思いをさせていると自分を責める.操られながらも意識のある一真も自分を責める.しかし体の自由はなく,そのまま体まで犯す.涙を流しながら,意識を失うまいと抗う.この後社浦をやっつけて,一真を助けなければいけないから.気絶なんてしたら,その間考えることができなくなるから.一真と国分さんを守るために.

なんで!こんなことをするの!!必要ないじゃん!一見落着でよかったじゃん!!ああ…ごめん...謝って許されないけれど.

 

戻ってきた社浦の操作により,萌花の首を絞める一真.意識を失う間際でも,一真のことを思い,床に転がった幻覚のアクセサリーのことを伝える萌花.間一髪のところで意識を取り戻した国分さんに助けられる.国分さんの能力とアクセサリーの複数利用によるデメリットを利用し,勝利を収めたのだった.

ーー

録音の中の萌花はこの事件のことを,思い出したくないけれど,目をそむけたくもないことという.ちゃんと思い出せてたかなと.もっと物事と向き合っていかなければならない.バカであっても,バカなままいることに安心をおぼえてはいけないと決心する.もっと周囲を見ていれば,一真を巻き込むこともなかったのにと涙する.「わたし.変わりたい,変わりたいよ」と呟く.

 

ー4ー

あれ以来メイズにカウンセリングに通っている二人.そのあとは沙彩も含めた3人で談笑.

犯罪組織もいい感じに追いつめているらしい.

改めて,沙彩に勧誘される.協力3割,私欲7割.一真は弱まる能力は却って足を引っ張るかもしれないと返答する.沙彩はそれでも入ってほしい,傍にいてほしいと告白される.

いやーーーーー,沙彩が萌花が凌辱されたこと知らないから告白するのはわかるけど,あんなことあって,萌花がまだ一真を好きかどうかはさておき,例え嫌いでも,自分だけ幸せになっていいのかとかあるじゃん!無理だって!

 

記憶を消す能力であの時のことを忘れることもできると桂さんに言われる萌花.それでも萌花はそれを遠慮する.「嫌な想いでもわたしのものだから,わたしの中に置いておきたい」そういいながら強くなりたい,傷ついても真相を追いかける一真のようになりたいと願う.だからこそ自分に嘘はつきたくないと.

いい言葉だなあ...

 

ー5ー

夏休みが終わる.

萌花がいないので,屋上に向かうとやっぱりいた.久しぶりにさくらについて話す.そして何故「本当のこと」にこだわるか聞いてしまう.どうしてかは萌花自身にもわからない.本当のこと.そして一真は過去のことを思い出す.幼い一真が溺れて,それを助けようとする母から聞こえた「この子をこのまま見殺せば,辛いことから解放されるのだろうか」という声.愛そうとしてくれた母.それでも感情はどうにもままならない.いわゆる育児ノイローゼ.本当のことから目を背けて来た一真にとって萌花は眩しすぎた.そして今なら何故さくらに惹かれていたかわかる.本当のことを隠してくれていたから惹かれたんだ.そんなことをつぶやいても,人の心の汚さすら自分にとっては大事という萌花の強さに嫉妬した.だからつい,さくらが自殺しようと毎日のように思っていたことをぶつけてしまった.これも本当のことだと.自分がさくらの真実を追い求める理由が,歪んでいることを白状する.普段は理解されないことが苦しいのに,この時ばかりは気持ちがよかった.萌花は思う.さくらはきっと自殺なんてしようとしなかった.もっと違う強さをもっていたはずだと.萌花との違いが明確になり満足した.

ここで微妙に突き放すことで沙彩の選択を選びやすくするのか...!

 

ー6ー

メイズに訪れる.返事をしに来た.メイズに入って沙彩と付き合うか.入らず,さくらの死を追いかけるか.

さくらの死の真相が明らかになるまでは入ることができたいと伝える.ただ何かあれば力を貸すと.そしてもう一つ,萌花の記憶を消さないでほしいと願う.

 

ー7ー

嘱託受信探偵として,任務を手伝う.

 

ある日,国分さんから一真は強い子だと,そして手伝ってくれる一真に報いたいとある資料を渡される.それはさくらが一真に事件前夜に書いた手紙のコピー.

 

自分もわからないまま手紙を書いていると記すさくら.綴られる言葉は,さくらの本心があった.自分の弱さ.そしていつからか抱いていたある人を殺したいという願い.止まれない.その人の殺害が自分が生きる唯一の道のように思えること.こんなことを一真に見られて幻滅されたくない,だから明日の自分にきっと渡さないでと頼む.きっともうすぐあの人を殺してしまう,もしくはそれが許せず自らを罰するだろう.もしこの手紙をあなたが読むとき,私がこの世にいないのなら,人殺しになるのをとどまったということ.私が殺したくてたまらないのは,班の中にいるあの人だと綴る.

ーー

社浦に操られてあんなことになったから,一真に気にしないでほしいという音声データの萌花.

 

沙彩END=

もう限界だ.これ以上さくらのことを考えることに耐えられない.そして,萌花の記憶を消してほしいと頼む.メイズの記憶は消さなきゃならない,そういうルールだからと体のいい理由を並べる一真.もちろん,そこにはあの日の事件を忘れるという点もあった.

 

ー7ー

沙彩とメイズとの日々は充実したものだった.

指輪嵌めて映画館行けるようになった漫画なんだったかなあと思ったら,斉木楠雄か.

 

ー8ー

ハイキングデート.

 

ー9ー

もうほとんど心の声は聞こえない.きっとさくらの真相をあきらめ,そして後ろめたさから無意識に能力を封じ込めているのだろう.沙彩はそれでもいいという.同僚じゃなくなるかもしれないけど,普通の彼氏彼女として.

 

萌花の強さに惹かれる章だった.

続く!