あとユウリと紫穂の2パートかな?
=崩れた世界の点の意味=
ーAnother viewー
ユウリは幼いころから祖父にリーヌという体術を教えられていた.それには重力を会得することが必要だった.
ある日目を覚ますとそこはがれきの中.きっと自分がやったのだろう.周囲からはサイレンも聞こえる.死にたいのに死ねない.それでも,次同じことをしたら死ぬことを決意する.
ーNormal viewー
空を裂くような雲に見覚えがあるのに,見たことはない.いくら調べても同じ空が見つかることはない.なのにこれから再び見る気がして.その時には親しい人が亡くなっている気がして.
ー7/21ー
姫佳を含めた6人で,都内では発生したニュースを見ていた.この6人がこの学園の全校生徒.この学園はマンイーターの中でも特に能力が強い人物が集められる学園で,姫佳はたまたま遊びにきていただけだった.
急に隠語を叫び続けた紫穂はその理由は,もう少ししたら自分たちが殺されるかもしれないからという.マンイーターを隔離する政府に対し,マンイーターの独立を要請する赤い雪はマンイーターから為る組織だからだと.そして死ぬ間際そんな隠語を言ったことがないという事実を後悔するに違いないから叫んだ様子...
まあなんだかんだ仲良さそうでなにより.この章のギャグパートはまたみよう.未来の自分.
未来が見えるという進は一人悩む.
他の人類とも喜多雲ともいい関係が築けているけど,どう話が動くものか...赤い雪の潜入者がいるっていう噂はあるからユウリは赤い雪所属なんだろうな.
ー7/22ー
あれー?零佳姉さんが教師をしている.怖い.あの後再会して謝罪もされたらしいけど…まあ姫佳ルートでもなんだかんだ零佳姉さんは進達に対して思いやっているところはあったしなあ...
なんでこいつら全員一般相対論理解してるんだよ...心苦しくなる...
トイレに向かうすれ違いざまに,秘密の話があるという旨のメモを喜多雲に渡す進.
喜多雲はマンイーターを殺すことに抵抗のない,イーターイーターという亜種ではないか,そして自分たちを殺す目的があるのではないか.その質問に対して否定する喜多雲.そしてもう一つ,マンイーターに未来予知能力はあると思うかという質問.それにも否定的な喜多雲.本題.それはもう少ししたら進達に喜多雲が殺されるので,逃げるべきだという忠告.その返答は聞き入れられなかったが,何かあるとき,話したい時のサインは交換できた.
校舎に帰ってくると,ユウリに呼び出される.
昨日の一件でユウリも興奮してしまったので,行為を共にしてほしいということ.
そして行為後の本題.この行為はもともとこの要望を通すためのものだったが,セックスをしているうちに,本当に心がポカポカしたので先のそのことを白状したユウリ.そしてそのお願いは予知に関する話だった.数日中に喜多雲に殺されるというユウリは,頭を下げて進にお願いした.まだ死にたくないから私を守ってください.そこで進も自分の予知について話す.その未来を避けるべく進はユウリを守る.
先行波ってそんなオカルト要素あったの?意味がないから遅延波だけ扱うと思ってたけど…と思って調べてみたら中々有名なSFらしい.知らなかった.てっきり他宇宙のグラビトンの宿った情報を~とかかと思った.マンイーターだけの能力だし.
二人は落ち合って互いの予知を伝えあう.進からは雲の事,停電の事,喜多雲の事,裏山の穴の事.ユウリからは喜多雲の事,停電の事,裏山の穴の事.つまり予知が当たっているなら,停電のあとの可能性が高い.
殺される理由についての心当たりを尋ねると,自分が赤い雪に属していることを告げるユウリ.
そのまま裏山へと足を進めると,そこには予知で見た穴があった.予知が正しい可能性が高くなり二人は言葉も出なかった.
重力の能力に対する謎→判明→対抗って流れだけど,次が決着っていう感じかな?そう思うときれいな起承転結だなあと思ったり.ということは今回のパートで何か今まで以上に大きな真相が出てきそうな気も.
ー7/23ー
学園に赤い雪のメンバーがいるという喜多雲.そして自身がイーターイーターであるとも打ち明けた.しかしそれは赤い雪から生徒たちを守るためだという.だからこそ赤い雪が襲ってくるかもしれない今,この学園から逃げ出すわけにはいけないとも.以前の世界の進のように人を殺すことで悲しめなかったことをむなしく思う喜多雲に少し同上してしまう進であった.
予知した未来のあまりに重要な場面の多さが不思議な二人.それはマンイーターがつかんでいるのか,何者かにつかまされているのか.そして何故二人だけが今回,予知しているのか.おそらくは近くの重力を感知する能力なのだろうが...
ユウリの推測は,1つの電子が過去へ未来へ移動し,その電子によって予知をしているというもの.
信じられないくらい長くて重いものに沿って移動すれば過去に戻れる,か...
先に喜多雲を殺そうかという進を止めるユウリ.もっと予知について考察してからでも遅くはないから.それ以上に自分がもうひとを殺したくないと思っている進に人を殺させてまで,生きている価値があると思えないから.
裏山の穴に入ってみることにした二人.すると世界が暗転した.
目覚めた先は一番初めの世界での終わりを迎えた廃墟だった.肌がピリピリして,身体がばらばらになりそうなほどの性的興奮.
行為を終えるとバラバラになりそうな感覚も収まった.気になる点は,気を失う前に見た紫穂の姿と,運び込まれた先に都合よくあった大人のおもちゃ.移動に関するユウリの予想は,重力使いによるワームホールの生成であった.するとその重力使いは紫穂ということになる.真相を確かめに,ユウリを廃墟に残し,進は学園に戻る.
ー7/24ー
ーAnother viewー
一人待つユウリのもとに一直線で向かってくる人物がいる.その人物は零佳であった.零佳はユウリのことを重力使いといい,殺し合いを提案する.自分の真の仕事をこういった因果律を壊す重力使いを殺すことだと笑いながらいう零佳.
まあでも予知が正しいならここでは死なないはずだよなあ.
ーNormal viewー
なぜか虫の鳴き声と名前が一致することに違和感を覚えながら学園についた進は,学園が停電していることに気づく.何かが起こっている.重力が感じられない.ユウリを思うあまり,他の皆が殺し合いに巻き込まれる可能性を排除していたことに気づき,自分を責める.そして背後から近寄ってきた喜多雲は進を仕留めきれないと確信し逃走する.
校舎に逃げ込んだ喜多雲はこれは赤い雪対策の,対マンイーターの戦闘実験だという.そして今殺せば,侵入してくるはずの赤い雪の世論の評価を下げることができて都合がいい.ユウリのもとに零佳姉さんが向かっていると知り,決着を急ぐ.しかし喜多雲も零佳姉さんの指導をうけ,術の対策ができていた.万事休す.その時,舜が後ろから助けに入った.
紫穂の行方は知れず.ほかの3人は息をひそめていたようだった.喜多雲は再起不能になるほど痛めつけた後,拘束をし,舜と姫佳は見張りで残して,ユウリのもとに2人で向かう.
ーAnother viewー
祖父とユウリの絆であるリーヌ.しかしそれは零佳には通用しない.ただただ零佳は楽しそうにユウリをいたぶる.それでも重力は決して使わない.
ーNormal viewー
海の方から異様な重力が伝わってきた.重力使い.そう確信し進はその方向へ向かう.
呆然と立ち尽くすユウリは水門へと吸い込まれる.それを追う進も吸い込まれた.
その先は異様な世界.それでもユウリを探す.ただユウリに触れたい,触れられたい,安心したい,安心させたいと思う.
漸く見つけたユウリは危ないじゃないと進に怒る.ここは事象の水平線,つまりブラックホールの中.水門のグラビトンにより,ユウリが作った世界.意思という情報が現象に反映される不思議な世界.二度とは出ていけない世界.ただしこの程度の質量のブラックホールならすぐに蒸発するのは経験済みだという.しかしユウリはここから安全に出るつもりはないという.以前起こした事件の際,もう一度同じことをしたら消えてしまおうと決めていたから.もう二度と外の世界の人を傷つけないために,粒子のまま外に出るという.しかし進はユウリとずっと一緒にいたい,ただそれだけだけれど,この上ない理由でユウリを引き留める.今回は巻き込んだ人はいないじゃないかと.それほどまでに強い決意をしていたのに,重力を使ってしまうほど辛い思いをさせたことを進は反省し,そして改めて二人は愛を伝える.そして地平線は消失した.
元の世界に帰ってきた二人は,再び愛を伝えあう.
あれ以降すべてが落ち着いた.喜多雲は捕まり,零佳姉さんは行方知れず.赤い雪は政府との交渉に落ち着いた.ただ一人紫穂の行方を除いて.
ー8/2ー
あの時ワームホールを通って時空を超えたから,もう喜多雲に殺される予知も成り立たないのではないかとユウリは言う.しかしそのワームホールはユウリでなく,きっと紫穂が作ったのだろう.行方の分からない紫穂を,ユウリはきっと生きていると確信めいた口調で言う.なぜならユウリは紫穂を殺すためこの学園に侵入しており,世界中で紫穂の様相をした人物が確認されているから.気づいたらいる都市伝説のような紫穂のまわりで重力異変が起きるようだ.
予知は起こらないはずだった.しかし空を裂く巨大な雲が現れる.そして進は事象の地平線へと場所を移す.もう少し,あと少しと謎の声は次の世界へと進を誘う.この世界にはあなたとユウリの幸せがあるだけ.
ついにラストかー!
つづく