えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

あきゆめくくるの感想(キスルート)

キスと沙織が好き.

 

ー謎の意識ー

アメーバに寄生しながら,そのコネクトームだけを複製し続けていた存在は,遠い未来,自分たちが人間のように知性を持つことを願う.きっと人類が滅亡してもその存在を憶え続けるから,その日まで終わらない愛を続けてと.

 

訳の分からない真っ白だけの世界でちはやは目を覚ました.

歩けども歩けども景色は変わらない.どうにもこうにも行かなくなって助けを呼ぶと,そこに現れたのは冷静な方のキスだった.キスが聞くのは宇宙の終わりについて知っているかということ.脱出可能かどうかは自分が決めるとキスが言うので,ひとまずはキスに従うことにしたちはやは,知らないとだけ答えた.キスは3種の宇宙の終わりのうち,その1つがこの空間で起こりつつあるという.キスに誘導された答えは,ここがキスの脳内だということ.キスはここは外部の宇宙で,君たちの宇宙を観測しているという.しかしキス自身もここにちはやが現れた理由はわからないようだった.ちはやの能力の本質が再生にはないことを告げるキス.それは幼少期からの疑問.脳を潰されたとしても延々と続いてきた意識のありか.

広がり続けるキスの脳.その宇宙の崩壊が近いということはキスに危険が迫っているということ.薬でも手術でもどうにもならない,キスの生まれ持っての性質.冷静なキスが教えてくれたのは重力が強ければ宇宙は崩壊しないという1つの事実.

ここから脱出する方法が本当のキスと会うことだと聞き,冷静なキスの恋は重力だという言葉を胸にちはやは早速探索に出かける.

 

脳の神経活動と宇宙の構造はとても似ているとよく言われるけれど.

 

ーDULCIS SIDEー

変な夢をみたと目を覚ましたキスを形意拳したことのない浮遊感が襲う.何も考えることができない.うまく体が動かない.もしかして自分の体は限界が近いのだろうか.脳が広がるあまり,思考に時間がかかる.ぼんやりとする頭で,いずれ来るとはわかっていたけれど,こんなときでなくても,私だって恋をしてみたかったと思うキスであった.

 

学校生活を送る中で,ついに異変に気付かれてしまった.サリ先生に早退を言い渡されちはやと共に下校する.

ちはやが帰ってしまい,一人悶えるキスはどうしても好きだという気持ちを認めたくないようだった.悶えていると,再び意識が解離していく.誰にも自分を助けることなんてできないけれど,原島さんなら.そう思いながら藻掻く.何としてでもこの気持ちを,自分が消えたとしてもこの想いを届けたい.

 

ー9/27ー

ーCHIHAYA SIDEー

登校してこないキスを訪ねて家までいくも,もぬけの殻.家をでていると近くにいるWSPさんの近くにキスの服が落ちていることに気づいた.何かふくらみがあった.服だけじゃない,下着も,靴も落ちている.

いつまでたっても見つからないので,いったん学校へと戻り,歩に電波で捜索してもらおうとした.しかしいくら探せど,電波がみつからない.

可能性の1つ,シェルターへと探索へ赴くもやはりみつからない.

 

ー9/28ー

キスの家の前で気配を感じたもののそれはWSPさんだった.これまでWSPさんの気配を感じたことはなかったのに.そのWSPさんはまるで我が物顔のようにキスの部屋に入り浸る.まさかと思い,キスなのかとそのWSPさんに問いかけると,反応があった.今までWSPさんから反応なんてなかったのに.

ちはやはキスにきっと人間に戻すと約束する.そして好きだと告白した.後悔のないように,告げると決めていた言葉.想いを受け入れたキスに,バカと思うかもしれないけれど,万が一と目覚めのキスを行うちはや.不思議と甘い感覚が伝わってきた.キスを繰り返していると,本当にキスがそこにいるかのように感じられるようになった.刹那,キスは身体を取り戻していた.

どうもキスはWSPになっていた間の記憶が残っていないらしい.

 

ー9/29ー

サリ先生から,夫ということならと言ってキスに関する情報を受け取る.

 

ちはやの想いを拒絶するキス.

半分フェイであり,その命が短いことが予期されるキスは,本心ではちはやのことが好きでもその気持ちも,ちはやの気持ちも受け入れることができなかった.いや,死ぬ死なない以前に,自分の心が,脳が壊れている感覚があった.伸び続ける心の時間が,来るかもしれない永遠の時間が怖かった.可能性がなく,WSPさんたちと同じようにただ存在し続けるだけ.そう言ってちはやが辛くなるから自分を好きになるなとキスはちはやを突き放す.そんな言葉をちはやはさえぎる.好きなキスをそんな状態にさせない.それに例え壊れたとしても,それでも好きなのは決して変わることはないと胸を張って言える.

 

今日から同棲.

キスが寝た隙にサリ先生からもらったデータを見る.それはルルラン感染研究所のデータ.ずっと入院し続けていたキスは捨てられていたところを保護されたと記述されていた.それは作られた保持者ではないということ.そして連なるキスに打ち込まれたウイルスの数々.

 

ー9/30ー

学園祭の準備をしていると冷静なキスが現れる.今回の質問は人体はどういう風にとらえているか.キスの答えは電気体系により活動する有機体.

ほとんど干渉していないという冷静なキスは,このオイルコンデンサが必要なので,レールガン作成にだけは関与していると明かす.それはちはやたちもルルランのループに巻き込まれている可能性を解明するため.

キスは以前空白の世界で話した内容について言及するが,ちはやにその記憶はなかった.本来なら100年以上の歳月をかけてキスのもう一つの人格が成長するはずだった.しかし2か月もかからず,今こうしてキスのもう一つの人格は知性を得た.キスのもう一つの人格が,外からこのルルランを観測し続けることで,ループからはずれ,長いループの中で成長することができたということだ.過去を現在が規定するということは外の世界は,100年経過しているともいえるし,経過していないとも言えない.

オイルコンデンサにより,身体の電気活動を活性化させることで,無限の脳を持つキスをこの世界から離脱させる.それがもう一人のキスの目的.そしてそれが可能なのは,意識が脳にはないちはやかもしれないと告げる.ただ広がりたい.そういうもう一人のキスはきっと異なるキスの人格なのではなく,外から来た存在なのだろう.しかし作られたわけでもない,自分と同じ存在は自分だけ,しかし同一の存在は無数にいる.轟山サトリに騙されないで.そう言い残し,元のキスへと人格が戻った.

 

昨夜のように,キスの情報を整理しようとすると,突如痛みがちはやの右腕を襲う.キスの問いかけのおかげもあり,ようやく平静を取り戻すちはや.再生能力に限界が来たのだろうか,もしそうなら最後には肉片になるのかなどと考えているとどうしても不安になった.そんな不安そうなちはやをキスは安心させようとぎゅっと抱きしめる.

腕を確認すると,一部が消失していた.しかしこれでいいんだという気持ちも湧き出て来た.

二人で眠っていると,だんだんとキスが透き通ってゆく.埋もれてゆく.WSPになろうとしているのはキスか自分か.考えていると一つの事実に気づいた.キスの体にはウイルス.そしてWSP化するには対象が必要なのではないか.それがちはやになってしまえば,簡単には死なないという約束を反故することになってしまう.なんとかWSPに近づこう.そう藻掻いていると,時間が間延びした感覚がちはやを襲った.もうほとんど脳が一緒になっているのだろうか.痛みがあるうちは自分を保っていられると,自分の体を痛めつけながら,部屋の外にいるはずのWSPのもとへ歩き続ける.自分がちはやかそれともキスか,もう判別がつかないままWSPに触れた.

 

こんなことが前にもあったかも,とちはやが思うということは柚月世界の記憶があるということ.しかも,柚月ルートでは気づかなかったけれど,これって歩ルートでの腕の揮発が伝達しているということ?DNAもコネクトームも全く同じのちはやが,ちはやだけじゃなくてみんなが異なる宇宙に存在していて,意識が脳にはないちはやだけがそれらを一緒くたに知覚できる.日程時間帯としては9/30-10/1と一致している.Hのタイミングも一緒かと思ったけれど,微妙にずれているような.メモの間違いでなければ.というかHについてはメモしてないことが多いのでわからん...惜しい...まあ行動まで一致はしていないし,ここが一致するなんてことはないかな.同じ世界で,同じ人間が暮らし,愛によって異なるループを生み出すということかなあ.

それにちはやと一体化しそうになったということは,やはりちはやの脳にはコネクトームがないということの暗示だよなあ.おもしろい.

 

ーーー

虚ろな目をした,死んだような少女を二人の女性が挟む.その二人はサリとサトリ.不必要なフェイを実験体として拝借してきたのだった.脳が高性能なあまり昏睡状態に陥ったこの少女にサトリはウイルスを打ち込む.

ーーー

真っ白な世界.そこでちはやは冷静なキスを呼び出し,ことの顛末を聞く.自分はWSPの中に入れたのか.どうやら成功したらしい.といってもキスはどうせ失敗しても他の世界で成功しているからそこまで気にしなくていいと言う.

土織キス.ドゥルキス.人類と最もDNA配列が離れたウイルス,生命体.ウイルスとして広がるために,WSPに感染させようとしていた.キスはドゥルキスが感染することで,ウイルス化することができるようになった.いや正確には,感染した体に,ドゥルキスが土織キスを生み出した.正確には過去を決定した.

昏睡状態のため,空白だったもともとのキスは,この空白の地ルルランでなら自身の過去を決定することができた.みんなと過ごす中で,あのうつろな目をした自分以外の可能性を過去に与えることができた.

なぜキスはWSPに感染しようとしたのか.それは壊れた体を捨てて,生を得ようとしたから.恋は重力.自分なんかすぐに死ぬと殻に閉じこもっていたキスに,脳の空白部分を見せつけることで,その死を明確に知覚させることで,ちはやを求め始めるようになった.そうして生きる目標を与えることで,脳を活性化させた.すぐに死ぬはずのフェイが持てなかった生きる目的.それが恋,重力.キスがちはやと一体化しようとしたのは,ちはやの死が不安になって文字通り一緒になりたいと思ったから.今はまだ自分が好きじゃないかもしれない.それでもちはやが愛を伝え続けることできっとキスは自分も愛せるようになる.

ドゥルキスの目的は人類の滅亡のあと,その地位を占めること.進化すること.繁殖に生殖を,恋を必要としない自分たちに恋という進化を取り入れたい.ちはやとキスの恋を模倣して,それを継承し,またドゥルキスが滅亡するころ,次の世代へその恋は受け継がれる.そうやって二人の恋は永遠のものとなる.この世で唯一量子的な存在であるちはやの恋を永遠にすることがドゥルキスの目的.

世界が無数にあるのなら,きっと昏睡状態のままのキスもいるのだろう.不可能に近いかもしれないがそれを見過ごすこともできない.

ーーー

キスが口づけでちはやを起こす.キスはちはやがWSPになっていたという.キスと意識を受け入れたちはやは少々失敗して自分がWSPになってい待ったようだった.もしかするとそれはキスと一体化したからウイルスが自分の体にも一時的に宿ったから,それとも自分の量子的な能力のためなのだろうか.

 

何が本当でないが嘘かわからないこの世界で,二人はただ永遠に続くラブコメを紡いでいく.そして世界は動き始めた.

 

これは柚月ルートを最後に持ってくるべきだったのかあああ!

つづく