極端なネタバレをTwitterで見てしまって忘れてからしようと思っていたけれど,そんな強烈なことを忘れようと意識しても余計忘れられるわけもなく...
ー1ー
主人公,須々木心一はいたって平凡な高校生であった.一方,心一の幼馴染,曽根美雪は才能あふれる美少女女子高生.
ある日,心一は屋上で携帯電話を拾う.その持ち主はデンパな少女.少女にかき乱され勘違いした美雪は心一に告白されると思い,心一への想いを露わにするが,その呼び出しは友人の曙雄太郎によるものだった.
少女は自身を向日アオイという.アオイはこの世界がゲームで,黒髪幼馴染がメインヒロインだから,アオイの攻略は後回しなのと立ち去ってしまった.
アオイは直前拾った携帯に映っていたゲームそっくりな言動,姿だった.そんなわけはと思いつつ,頭を悩ませる.
ー2ー
朝,下駄箱に呼び出しの手紙.
雄太郎に頼み,アオイに似たゲームを特定した.そのほかにも男癖が悪い噂,話が全く通じないほどの電波っぷり.しかしながら興味の沸いた心一はその(ネトラレ)ゲームをプレイしてみることに決めた.
呼び出された屋上には美雪が待ち構えていた.どうやら美雪も同じ人物に手紙をもらったようだった.呼び出し主が来るまでの間,他愛無い話をする.劇で使うバットを練習のため持ち歩いていること,本当の理由はやっぱり男性に迫られるのが怖い面があるということ.
しばらくアオイの訳の分からなさを話していると,給水塔の上に当の本人が立っていた.この世界だといい張るアオイ.どうやらアオイが二人を呼び出したようだった.要件は友達になってほしいというもの.どうしても美雪と心一がくっついてほしい様子だった.実のところトモダチというものがわからないというアオイがかわいそうに思えたのか,心一は友達作戦といってアドレスを交換する.
おせっかいかもしれないが,なんとかアオイに友達をつくってやりたい.そう思ってメールや電話を繋げようとするが,アオイにはつながらなかった.
ー3ー
昨日のことを謝罪し,美雪と友達になろうとするアオイ.しかし美雪はそれを完璧な笑顔で遠ざける.何度も何度も何度も何度も呼び捨てにするなと言われも,ミユキとその名を呼び捨てにし続ける.
雨に打たれながら,ただ美雪が部活が終わるのをアオイは待ち続ける.そんなアオイに傘を貸す心一を,アオイは一緒に帰ろうと誘った.
アオイは家がないといい,ネット喫茶に泊まろうとしていた.本人は満足していると言うが,その姿を見ると心一の胸は締め付けられた.彼女になにかできないだろうか,そう思う.
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今日も美雪にアプローチをかけるアオイ.しかし美雪が取り合うことはなかった.
ー5ー
昼休み.屋上では今日も一人,アオイはカミサマと更新しようと一人佇んでいた.街が一望できるアオイにとっての秘密の場所で二人は会話しながら,昼ご飯を食べる.現実とゲームの区別がついていないのは難があるが,話してみると悪くない奴だった.
美雪とのことを聞いてみると,ツライという気持ちがわからないという.失敗すればセーブデータをリロードしてやり直せばいいと考えていた.きっとそれがアオイにとっての普通だった.心一は心から,アオイに普通の友達をつくってやろう,そう誓った.
夜間の外出.向かった先はバッティングセンター.一人打ち続ける美雪に,アオイと友達になってほしいと頼む.かつて美雪は人付き合いが苦手で,その才能故にクラスから浮いていた.だからクラスに馴染むため努力し続けていた美雪は,ゲームと現実を混同して現実から逃げるアオイが許せなかった.それでも,アオイが今のような考え方をしているのは間違っているという心一に,美雪も協力することにした.アオイの魂胆は美雪と心一をくっつけること.そうなるときっと美雪も自身も不幸になるだろう.それでもアオイが普通の生活を得られるなら...
幼馴染と久しぶりに会話した夜.図らずもアオイの思惑通りになった.
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約束通り,アオイの問いかけに返答する美雪に,アオイも嬉しそうに見えた.きっとクラスの中心の美雪がアオイへの態度を軟化させたことで,クラスの皆もそれに倣うことになるだろう.
3人で食べる昼食.アオイはいつもよりおいしいと感じているらしい.まだ友達というには遠い関係だけど,きっといつかは...
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毎日のように3人で昼食を取る.ちょっとぎこちないけれど,少しずつ友達らしくなっていく日々.美雪もアオイの境遇を知り,少しずつ親身になる.
3人で撮った写真には初めて見るアオイの笑顔が映っていた.きっと永遠の宝物になる.
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立ち絵のある後輩...?攻略対象(仮)は2人じゃないのか…?
そうはいってもアオイの目的は二人が結ばれることだった.会話の中で勘違いしたアオイは自分とHがしたいのかと心一に問いかける.恋愛感情と肉体の快楽は別だから,自分を処理の道具に使ってもいいというアオイに,心一は自分を大切にしろと怒ってしまう.アオイの目からは涙がこぼれる.心一の言葉が嬉しくて嬉しくてたまらなかった.少しずつ感情が芽生えてきている.そして3人の友情もいつしか本物になっていた.
3人で言ったネコの文具屋.ネコにメロメロな美雪とついでにアオイに,ネコのピン止めをプレゼントした.ピン止めをつけたアオイの笑顔はあまりに可愛くて,心一も美雪も見惚れてしまった.
先に帰ってしまったアオイと,取り残された美雪.アオイの残した告白チャンスという言葉に,二人ともどぎまぎしていた.
沈黙の中,美雪から問われたのはアオイと付き合いたいかということ.どちらかといえば保護者に近い心情.それは美雪も抱いていた.向かいの話にも花が咲く.美雪がクラスに馴染めるきっかけはクラスの劇で,その後押しをしたのは他ならない心一だった.舞台が本物で,現実が虚構だと思うと不思議と人間関係がうまくいったという.
以前,頼もうとしてやめた1つのお願い.それをもう一度美雪は頼んだ.劇の中でするキスの演技.今までキスなんてしたことないけれど,失敗もしたくなくて.それ以上のことは言えず,美雪は家路へついた.
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昨日のキスの話が頭から離れない.アオイがいつも着ている時間に来ないことも気付かないほどに.遅れて来たアオイはどこか心配そうな表情をしていた.
放課後,アオイに心中を打ち明ける.ずっと美雪が好きだったけれど,自分はそれにふさわしくないから好きじゃないふりをしていた.シンイチはネトラレが嫌い?そんな心配はないとアオイはいう.
心一のイベントCGが十分溜まったから充電も終わった.このままだと二人が結ばれないから世界を書き換える.美雪が心一以外と結ばれないように世界を書き換える.
=そんなアオイを止めた=
放課後3人で約束していたバッティングセンターに来た.
3人で勝負をしようという美雪の提案から逃げようとする心一と,それに怒る美雪だった.
帰り道,心一の不安をつい漏らしてしまうアオイ.それを聞いた美雪は我慢の限界が着てしまった.ずっと我慢して友達でいた.心一の不安が我慢ならなかった.心一はこれが運命だと決めつけ,美雪を追いかけない.
アオイはこのルートがBADENDだから,選択肢を選びなおせと言うとともに姿を消した.送られてくるアオイからの手紙に添えられた写真にはアオイの姿は写っていなかった.
友達だった3人は友達でない関係に戻る.何もない日々へと.
ーーー
美雪は大女優となった.人気俳優と熱愛も発覚し順風満帆の様だ.それに対し心一はしがないバイト生活.それでも彼女が幸せならそれでいいと思えた.
=そんなアオイを止められなかった=
世界が変わっていく.アオイはこのゲームを改造して絶対に美雪が心一意外と結ばれることがないようにしたという.
ーOPー
美雪を迎えに行く途中,アオイから3人の写真が送られてきた.アオイは先ほどの通信でセーブもできたからこれで安心といった.
放課後3人で約束していたバッティングセンターに来た.
3人で勝負をしようという美雪の提案から逃げようとする心一と,それに怒る美雪だった.
帰り道,心一の不安をつい漏らしてしまうアオイ.それを聞いた美雪は我慢の限界が着てしまった.ずっと我慢して友達でいた.心一の不安が我慢ならなかった.
そんな時,捨て猫を見つけた3人.ネコアレルギーの美雪はそのまま泣く泣く立ち去ろうとするが,アオイはその猫の親猫のふりをした.まるであの時のゲームのように.
しかし,責任も取れないのにネコを拾おうとするのなら,絶交すると言い残し,美雪は立ち去ってしまった.その言葉に負けて,名前まで付けた子猫をその場に残すアオイの頬からは涙がこぼれていた.
夜分,いろいろと二人について考えていると大雨が降っていた.自分でさえ心が痛むのだと思い子猫のもとに走りつけると,そこはもぬけの殻だった.
美雪から漫画喫茶にいるという連絡が来た.どうやらアオイは少し前に飛び出したらしい.どこに行ったか見当もつかない.それでも美雪の叱咤激励で心を持ち直す.一人だったアオイ.そんなアオイを助けられるのは自分しかいないと.
あのゲームにヒントがあるに違いない.そう思い,急いで帰宅し,急いでゲームを進行する.二人で向かった先は,校舎の中.美雪に絶交されることが悲しくて泣きながら,アオイはそれでも見捨てられなかったと喋る.当然,美雪は撤回した.
雨降って地固まる.結局ネコは心一の家で飼うことにした.
アオイを見ていて吹っ切れた美雪は意を決して,心一にキスをねだった.しかしひねくれた心一はしょせん自分は劇の練習台なんだと,拒絶した.アオイはそれを止めようとするが,電池が切れたと倒れてしまった.
美雪を一人残し,アオイを送る心一.道中ついに膝から崩れるアオイは,非攻略ヒロインはフェードアウトだから忘れろと言う.しかし心一はそんなアオイを友達をして放っておけなかった.
オブられながらアオイは心一のおかげで取り戻した日常に感謝し,心一に好きという気持ちを伝える.アオイルートもあったかもなんていいながら,それでも今はネトラレのない美雪ルートだからそんなことはあり得ない,だから美雪の王子様になってほしい.そうお願いをした.
ー10ー
朝からクラスメイトの前で美雪に呼び出される.HRだろうが関係ない.
内容はアオイに関して何か隠していることがあるのではないかということ.信じてもらえないだろうと思いつつ,話すと,美雪の関心はどうやって都合よく子猫が沸いてきたのかということへと移った.そのまま早退した美雪と学校に来ていないアオイ...
夜,美雪にバッティングセンターに呼び出された.
その前にネカフェの店員に確認してみるとアオイは朝早く,元気そうに登校していったらしい.
家を出る直前,訪問してきたのは憔悴していたアオイだった.電話を失くしてしまった,このままでは記憶が消えてしまうと狼狽えるアオイはおいていかないでと心一に懇願する.そんなアオイを見ていると,美雪の約束に時間通りにはいけなかった.
美雪に遅れる連絡をいれ,可能性が高い家じゅうを捜索する心一とアオイ.そんなとき,もしかしたらあのゲームにヒントがとイベントを見るが,アオイはその姿を見てバグってしまったこの世界ではそんな分岐はないと,イベントCG1枚では充電に足りなかったと呟く.
ひと先ず汗を拭こうとした心一に,アオイはその身体で誘惑する.イベントCGを集めてその命を繋ぐため,心一にびりびりしてほしいと懇願する.
そんな時チャイムが鳴った.雄太郎に助けを頼んでいたのがやっときたのか,そう思いチャイムを出るとそこには美雪がいた.心一の静止を聞かず,家に上がりアオイのもとへと向かう美雪だったが,家からは忽然とアオイが消えていた.
アオイのスマホを取り出す美雪に,ついに隠れていたアオイが見つかってしまう.半裸のアオイに冷静さを保てない美雪.そんなアオイは自分が責任を負おうとする.もう携帯が手に入ったからロードすればいいと,もう二度と二人に会うことはないと家を後にする.
アオイを追いかけようとする心一を引き留め,美雪は自分の想いを伝える.友人を放っておく狂気とまで見える想い.雄太郎の電話でその返事から逃げる.気づいた時には美雪はいなかった.
ー11ー
アオイはどうやら無事だったようだ.
美雪はただ待っているといいながら心一に演劇のチケットを渡す.
ー12ー
アオイが姿を消した.以来ただ日々を繰り返す.
公演の日になったが,行く気もない.街を放浪するが,どこへ行っても3人の思い出がよみがえる.
バッティングセンターでアオイと出会った.非攻略ヒロインはフェードアウトするのが普通だけれど,それでも会いたかったという.やさぐれる心一にアオイは賭けを申し込む.ホームランを打てたら心一は美雪に告白する.
1時間経った.ホームランを打てそうな気配はない.それでもバットを振り続ける.泣きながら自分を責めるアオイは,近頃カミサマと通信できなくなったことを呟く.きっとずっと一人で交信し続けていたのだろう.アオイはそれでも,様々な感情を教えてくれた心一こそが新しい神様だといい,人を好きになることがいいことだと信じさせてほしいと懇願する.
アオイの代わりにバットを振る心一.その結果は空振り.奇跡なんて起きない.しかしバットを振ることはできた.
美雪のもとへと走り続ける.
開演まで5分.客も大勢いる.それでも心一は叫ぶ.美雪のことがやっぱり好きだと大声で.美雪もその言葉を受け入れる.
美雪が機転を利かせて大事にはならなかった.本心では連れ出して他の男とキスなんてさせたくなかった.しかし心一は動けない.ただ劇を見守る.
完璧な演技だった.心一以外には.わずかに苦悶に歪む美雪の口元をみて,心一は立ち上がる.刹那,舞台が停電により暗転した.
現場に落ちていたのはアオイがつけていただろうヘアピンだったらしい.そう屋上で美雪から聞いた.
屋上でキスをした二人は永遠に結ばれる.そんな伝説を語り合う.そして二人は唇を合わせた.
ー13ー
よかったなアオイ,イベントCGがいっぱいだ.
ただ二人から,クラスメイトからはアオイのことが記憶から抜けている様だった.心一の何かが欠けているそんなことを日々の中で感じる.
幸せな誕生日.生まれ変わっても絶対今日の日を忘れないと誓う美雪.
ー14ー
バッティングセンターでデートをしていると,ネコがやってきた.写真を撮ってとせがまれた美雪の携帯はいつの間にかスマホに変わっていた.ふと変なところにあたって,写真が表示された.それは美雪と心一の二人の写真.
想像してた以上に面白かった.が,この後に起こることを知っているから,感想なんてねえんだよぉって感じ.CGとかがあと何枚あるかわかんないっていうのは凝ってるなあと感じました.