えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

アマツツミの感想(響子ルート)

=朝比奈響子 ー声ー別世界の友人=

ー1ー

友達?が増え始める愛と一方あいかわらずボッチな響子.

 

響子が誠には話しかけられたのは転校生であることに加えて,その守護霊が柔らかい雰囲気があったからだそうな.

 

整合性を考えない愛の後始末をしていると,言霊を使っているところを響子に見られてしまう.そんなことより立ち聞きしてしまったことを謝る響子.忘れさせる前に内容を話すと,怖がるどころか尊敬の眼差しに...怖くないのはあなたが誠くんだから,でも誠くんが周囲に隠してるならどうぞ忘れさせてくださいと言う響子の記憶を消す気にはなれなかった.

 

響子と下校していると,誠の目にも霊が見えた.それは響子に触れている間だけ起こることだった.それでも見え方は響子の方がかなりはっきりしているらしい.どうも今までこういうことはなかったらしく,響子の苦労や幽霊を感じる嫌な感じが伝わってきた.

 

週末に近づいた灯篭流し.誠さんにはもう亡くなっているけど会いたいひとはいますか?と響子は聞く.響子のそういう人は初めての友達だった.

10年ほど前,快活な鈴夏という1歳年上の幼馴染.ある日連れだされた湖で,溺れた響子は助けようとした鈴夏にしがみついた.そんな響子を無数の白い手が水中へ引きずりこもうとする.気を失い,目を覚ました時,鈴夏は行方不明になり,今も見つかっていない.

あの時死んでいたのは自分で,みんなは悲しむはずもなく,鈴夏が生きるべきだったと響子が叫ぶと,刹那,聖域であるはずの境内に霊が迷い込む.響子と呼ぶその少女を響子は鈴夏と呼んだ.

 

ー2ー

訪ねて来た響子の隣には,鈴夏が無言のまま寄り添っている.もしかしたら触れ合ってる時に誠の言霊を響子が使ったのだろうか.真実はわからないけれど,鈴夏は横にいる.それにどうやら響子との間に物理的な力が働くようになって,離れることができないようになり,しばらくは言霊を使って同じ家で暮らすことになった.

 

遊びに来たほたるにも鈴夏が見えるようだった.ほたるは鈴夏が自分のことを幽霊だとは思っていないように見えるという.生まれちゃったものだから尊厳を持ってほしい.それがほたるの願いだった.

 

ドーナツ作戦で響子と愛が少し仲良く.

別に49kgそんなにでは!!身長知らないけど!!

ー3ー

週も明け.人前で鈴夏に構う響子はかなり不気味だった.注意したのも時すでに遅く,クラスメイトからは奇異の目で見られる.しかし二人が付き合っていると勘違いした光一をはじめとするクラスメイトにその誤解を解こうと全員に話したことで,少々誤解も解けたようだった.級友に少しずつ話しかけられ始める響子は疲れているようだったが,満足げな顔だった.

 

訳ありげな光一と響子の関係を放課後光一は話してくれた.光一にいた1つ違いの姉.10年前に亡くなった鈴夏の弟.当時は響子にも強く当たってしまったらしい.仲直りはしたいが,それが自分勝手なのではないかと悩んでいた.光一はそのことだけを話し,朝比奈をよろしく頼むと去っていく.物理的制限からもちろん響子もそれを聞いていた.

 

ー4ー

二人を引き合わせる.二人は今までの心中を明かし,友達になった.

 

どうしてもお礼がしたいという響子に,この前の続きをお願いする.響子を抱きたいというのもあったし,この前の響子の言葉も本心だから問題ないだろうと.

 

愛にも鈴夏の姿が見えるように.どうも響子との関係が接近するにつれ,だんだんと生き生きとし,はっきりとし始めている節がある.言葉も話せるようになっていた.浮かれる響子に現実を継げたのは愛だった.過去は言霊の力でも変えられない.死んだ人間がよみがえることはない.いずれ終わりは来る,それは誠も同意だった.

悪霊っぽくなくてよかったよ.

 

ー5ー

誠自身もだが,響子も疲れた様子だった.

ますます鈴夏の存在感は強くなっている.誠は思い当たる節があった.

 

絶対生命エネルギーを吸ってやがる...響子が自身の命を鈴夏にあげているって感じが近いかもだけど.

 

ー6ー

暑いのが苦手という鈴夏.しかし光一が言うには鈴夏は夏が大好きだったそう.それ以外にも二人の関係が逆だった昔話を光一は話す.

 

光一と別れた後,響子には確認することがあった.鈴夏には離れてもらい,あの子は本当に鈴夏かと聞く.否定する響子にさらに踏み入る.なぜ食い違いがあまりに多いのか.響子はきっとあの鈴夏が響子自身が作り出したものだからという.誠の能力を借りた時,自身から大きく何かが抜けた感じがした.鈴夏に想いが届いたのではなく,自分の記憶の中の鈴夏を作り出したというのが正しかった.鈴夏は消さなくてはならない.しかし響子は鈴夏は鈴夏だといってそれを拒んだ.響子の意識は朦朧とする.そんな響子に鈴夏は一言あやまった.

 

ー7ー

鈴夏がいなくなったらしい.今になってあの時の愛の気持ちが分かった.ただ1つのあては,鈴夏自ら消えてもらうことだった.もう力は感じない.それだけ響子は弱っているのだろう.

 

鈴夏はほたると畔で話していた.もう誠にもはっきりと見える.鈴夏も状況は理解していた.それでも消える恐怖は受け入れがたい.受け入れがたいが受け入れなくてはならないこと.

ほたるは何故響子の願いを優先しないのかと聞く.誠の力でかなうはずのない願いが叶うならそれでもいいんじゃないかと.響子が死んでも,その響子の願いが叶って鈴夏が生きるんだからいいのではないかと.響子が本物だと信じていればそれでいいのではないかと.しかし鈴夏は言う.響子の理想の存在である私も響子に生きてほしいと思っていると.こうすることでまた響子は苦しむだろう.それでも響子には苦しんで生きて貰いたいという.それにきっと命をもらっても姿はおそらくこのままで,そんなのは生きているとはいえないでしょうとも.

 

響子にすべての真相を話す.はなから自分の死を受け入れていた.それはその言霊の時からだったのかもしれない.最初から自分の命は鈴夏からの借りものだったと思っていたのだった.命を返したいという気持ちは,誠には十分理解できた.

 

響子の気持ちは鈴夏の命と決まったようだった.それが響子らしさなのだと思う誠はみんなが幸せになる方法を考える.

これ,鈴夏の精神のでき方を見るに,完全に作りものじゃなさそうだな.

 

ー8ー

灯篭流し当日.二人はお互いにその命を捧げようとしていた.

 

死のうとする響子に,鈴夏は自分は響子を成長させるために,後悔と罪悪感から解放させるために生まれたのだという.そして何より,響子を死なせてまで私も,鈴夏も生き延びたくないという.しかしそれは響子も同じだった.何度死のうと思ったかわからない.それでも生きていたのは,これは鈴夏に貰った命だから,ただそれだけだった.

鈴夏は当時,響子を助けた時の心境を語る.死に往く中,どうも助からないと気づいた時,どうか響子だけは幸せにと願ったことを.それでも納得できない響子に1つ訂正をする.二人が友達になったとき,鈴夏が響子に話しかけたんではなく,響子が話しかけて友達になったこと.鈴夏の中にも初めは捏造されていた記憶.誠の力で思い出すと,確かにそうだった.それは本物の二人しか知らない記憶.泣いていたことを秘密にした約束を守り続けて忘れてしまった響子.鈴夏は響子のいいところをいっぱい伝えて,満足できたと言い残す.最期のお願い.それは自分の分まで生きて,幸せになって.まるで言霊のように響子に響く.それともう一つ.響子の口からお別れを聞かせてほしい.その願いを受け,響子は別れの言葉を,穏やかに眠ってほしいことを言霊のように放つ.

 

ー9ー

これからは私が誰かを助けたい.そう思いながら響子は日々を過ごす.そんな響子のずっと誠の傍にいたいという気持ちを,男性として受け入れる.

 

ー10ー

響子と愛に里のことも含めすべてを話した.2号でもいいという響子はお菓子でうまく愛にも取り入ったようだった...

 

ー11ー

言霊の力で響子の霊感を消す.

 

ー12ー

デート.どうも自分ではなく,周囲に不調というか不都合というかが多いそう.もしかして見えなくなった霊がいたづらしているのかとも思い,言霊を解こうとしたが響子はそれを拒否する.なので響子に触れて確かめてみると,以前とは違う善い気持ちになるものに響子は囲まれていた.

 

ー13ー

下校しようとする誠の身に降りかかる災難が続く.悪意は感じないのだが...

 

ー14ー

ボロボロになりながらもじゃ名をされていた折り紙にようやくたどり着いた二人.愛にも説得され,言霊を解くと,半狂乱になりながら響子は飛び出していった.

ずっとやばい悪霊が響子のまわりにいたが,守護霊がそれを守っており,それを気づかせようとしていたらしい.

 

ーEPー

 

 

これほどまでに自我のある存在に,これほど酷なことを言わなければならない,そしてさせなければならない.ほたるの言う尊厳を考えれば考えるほど,残酷な物語になってしまう.畔でのほたるの問いかけも重要ですよね.響子の命が風前の灯火という状況では,早く鈴夏には消えてもらわないと!って焦ってしまうと思うんですが,そこでほたるの様に冷静な考えに思慮を巡らせることができるのは本当に大切.

結局よく言われている話ですが,恩は違う人に返せっていうのは,理想論的には至言なのかもしれませんね.もちろんそれはこのストーリーで言うような話もありますが,個人的には恩をそのままその人に返すとそれはその人との太い繋がりが消えてしまうと思うんですよね.今回でいうと響子は自ら鈴夏との繋がりを断とうとしてる気がしました.その点,誠の行為と響子の行為が比較されているのは解せなかった.

これがもし本当の鈴夏の霊だったらどうなっていたんでしょう.誠は鈴夏の気持ちが響子から生み出されたものだということに重きを置いているようでしたが,元が何であれもうそれが響子から分離しているなら本物なんじゃないかなと思ったりもします.我々の抱く感情の中にはきっと,誰かから引き継いだ感情があるはずなんです.〇〇しなくてはならないという幼き頃から家訓が刷り込まれていたなら,その家訓だけが記憶に残り,まるでそれが自分の経験から考え出された教訓のように思っていることも大いにあると思います.そう考えれば,個人的にはそれが鈴夏の本物の霊であろうとあまり変わりません.だからこそ響子にとっての理想の鈴夏は自分よりも響子を優先したんです.もし響子の思うまま成長したなら鈴夏は響子の提案を受け入れるはずです.誠もおそらくは同じ判断をすると思います.すでに自分の命を犠牲にした人の願い(響子に生きてほしいという)を蔑ろにするのはあまりに不躾.

まあ結局本物の鈴夏が母体となっていたわけですが,それは直前なので誠の判断には関係ないでしょう.

 

その後はおまけですかね.G線とかひまわりっぽい分岐なので(厳密には違うけど),残っているこころルートもおまけっぽいですね.

続く.