えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

ラムネの感想(多恵ルート)

ー幼少期ー

鈴夏と遊びに出た先で出会った弟連れの少女.その少女とたびたび会うたびに妹に優しくしろと口酸っぱく言われた.おせっかい焼きの石和多恵.変わらない年月を過ごす.

 

ー7/6ー

いつの間にかなっていた校外学習実行委員.委員長が多恵なので逃げられるわけもなく.

 

ー7/7ー

やる気のある多恵先輩としらけている他の実行委員.

会議が終わってからもひとり海辺でごみ拾いをする先輩.見ていられず手伝ったりいろいろ話したり.褒めてくれないかなあとつぶやく先輩の頭をなでると,動かなくなる先輩.嫌がられたかななんて思っていると,先輩にキスされる.お返しと手伝ってくれたお礼.

こんなん好きじゃなくても意識しちゃうよなあ...

 

ー7/8ー

頭の中にはずっと先輩がいる.しかし当の本人は何もなかった様子である.

なぜか先輩を手伝いたくなった.

 

ー7/9ー

コピー機の故障を全部しょい込もうとする先輩.そんな先輩を放っておきたくないという意地があった.

作業の合間改めて聞いた,どうしてそうも頑張るのかという問い.きっとこれが最後の自治会長としての仕事だから.そう答えた先輩.いよいよ明日が本番.何か心にこみあげてくるものがあった.

 

ー7/10ー

遂に当日.女将さんは先輩のおばさんらしい.それに弟2人,妹1人は三つ子らしい.

幼いころ回遊魚になりたかった,それは今も時々思う.そんなことを言う先輩に健次は違和感をおぼえる.

そしてついに始まったフォークダンスだったが,誰も恥ずかしがって踊ろうとしない.こればっかりは先輩も不安な顔で眺めていた.というわけで先陣を切って鈴夏と踊る.すると続々と踊り始め,なんとか成功を収め,先輩も嬉しそうだった.

二人で成功を讃えあいながら,ふと先輩が踊ってなかったことに気づく.音楽のかかりだったから仕方がないという先輩を無理やりつれて踊る健次.音楽もなく,二人の口ずさむリズムを頼りに二人は踊る.

 

ー7/11ー

女将さんの後押しもあって,残った時間は二人で森林浴をすることに.

こんな時でも捨てられたごみを気にする先輩を見ていると,ふとあの時のキスを思い出す.いろいろ忙しくすっかり忘れていたキス.ここ数日で先輩のことは理解してきたが,それでもあれだけは理解できない.

質問してみると,答えは飴玉がなかったから.そんな納得できない答えも,先輩の微笑みに誤魔化される.ただ先輩がファーストキスだったという声だけが頭に残った.

 

これで実行委員も終わり.最後のハイタッチを交わす.

 

ー7/12ー

テスト返却も終わり,ようやく試験休み.懐かしき日常.しかしどこか物足りない気がしてならない.

家に帰ると浜辺に人影が見えた.そう気づいた瞬間には駆けだしていた.

一人でごみ拾いをしていた.ひかりたちと化かしていた間もずっと一人で.胸が締め付けられる.無性に悔しい.回遊魚は泳ぎ続けていないと死んでしまう,なんだかじっとしていられないんだと,それでも前に友坂君が褒めてくれたからという先輩のことはなにもわからない.

そんな先輩の手を取って商店街に走り出す.食べたことがないと言っていたクレープが目に入る.メニュー一つ決めるのに悩んだり,一口ずつ交換したり.二人にとってのいつもと違う日常にドキドキした.

別れの時が近づく.またね,そう言ってしまえばもう二度と交わらない気がする.けれど何も言えない.この気持ちは何なのだろうか.好きなのは間違いないが,どういった好きなのかがわからない.

 

ー7/13ー

何も手がつかない.頭によぎるのは先輩のことばかりだった.

鈴夏は妹だから,七海は幼馴染だから,ひかりは従姉だから.けれど先輩にはなにもない.ただの知り合い.

 

ー7/19ー

鳴り続けるチャイムに起こされると玄関には先輩がいた.この前置いていったかなバサミを取りに来たらしい.これから自治会の仕事という先輩を追いかける.

あまりの重労働.こんなの一人では無理だっただろう.それでも一人で背負い込もうとするのが先輩らしさなのかもしれない.ここにあるのは証だという.自分がここにいた証.少しでもみんなの記憶に残るなら,こんな私でも頑張ったかいがあるという.先輩はこの間のことが楽しかったかと聞く.楽しいと返答するとほっとした様子で,彼女の有無を聞く.いない,そういうとほっとけないから彼女になってあげると先輩は言った.

私にはわからんよ,先輩の気持ちが.いやなんとなくはわかるけどどうしてそうも平然なんだ.

 

ー7/21ー

初デート.弟さんたちの服を選んだりする変わったデート.二人がした相性占いの結果は最悪だった.そんな結果の証拠隠滅を図ると余計気を遣わせてしまう.お弁当だって誤っては何ウインナーが入ってしまったり,話題がなかったり,先輩の要望でかなり遠い岬まで歩いてばててしまったり,先輩が珍しく近道しようとして案の定迷ってしまったり.あんまりうまくいかないデート.

先輩は岬から沈む夕日を見たかったらしいが,それも間に合わなかった.ここから夕陽をみれば恋人らしくなれると思った.そんな願いも叶わなかった.もっということがあるはずなのに,お互いに自分を責めることしかできない.

明日はお詫びにと宿題を手伝ってくれるらしい.別れ際のキス.こんなことを繰り返すうちに本当の恋人のようになれるのだろうか.

 

いけ,健次食べろって言ってたらほんとに食べて笑った.

先輩はきっとはじめらへんから健次のことが好きで,けれど今まで回遊魚のようにずっとなにも考えないように(って書くと批判しているみたいだけど)生きてきて,その表現し方も,いざ付き合ってもどうすればいいかわからず.優しいがゆえに堅持を気遣い過ぎて,ぎこちなくなって余計気を遣って...だから恋人「らしさ」に拘ってしまう.

役に立たなければならないっていう義務感が大きいんだろうな.弟たちが多いせいか.

 

ー7/22ー

先輩は進学するつもりがないらしい.そしてどうも進路の話になると歯切れが悪くなる.

恋人だったらこういうときどうするか.そう聞き先輩を押し倒す.しかし付き合ってるからいいんだよ.そう聞いたとき,悲しい事実に気づいた.二人を繋ぐのは恋人であるという事実だけ.私のこと嫌いになった?そんなはずはない.けれど答えられない.先輩は明日からしばらく叔母さんのお手伝いに行く.壊れてしまったなにかはもう戻らない.そんな気がした.付き合う前よりずっと遠くに先輩を感じる.

他人との関係を積み重ねることに慣れた健次と,そういうことをしてこなかったから慣れておらず急いてしまう先輩って感じなのかな…

 

ー7/26ー

七海にもらったキャンディーを見て先輩との出会いが思い出される.先輩のことを本当はどう思っているんだろう.わからない.けれどわからないならすることは決まっている.バイクは故障,しおりを作ったときの記憶を頼りに,バスで合宿を行った場所に向かう.

女将さんに聞いた幼いころの先輩.甘えん坊だった先輩.けれど弟たちができてからお姉ちゃんになった.きっとそれが先輩の原点.今だって両親に負担をかけさせないために就職しようとしている.だからあなたに支えてほしいとお願いされた.

 

女将さんの勧めもあり,先輩を手伝うことに.ずっとこうして先輩を知ってきたんだから今度もまた先輩のことがわかるかもしれない.

 

お父さんに頭を撫でられるのが好きだった.頭を撫でてもらえる膝の上が大好きだった.けれど弟たちが産まれて,その膝は私のものじゃなくなった.お姉ちゃんでいると頭を撫でてもらえてうれしかった.けれど同時に寂しくもあった.もう褒めてもらうときにしか頭を撫でてもらえないだろうから.

 

湖の前に佇む先輩に,おかみさんが先輩に旅館を継いでもらいたがっていることを伝える.自分が言っていいかわからなかったけれど先輩を知りたかった.予想した通りの返事.家が大変で,叔母さんも好きだし,就職する手間も省けるから.全部他人任せの決断.きっとそれも自分の意思なのだろう.けれどそこから得られるものはそれほど多くないだろうから,先輩には自分のやりたいことをしてほしかった.自分にできることなら何でもしたい.そう伝える.それは付き合っているからじゃない,好きだから.ようやく自分の気持ちがはっきりした.

 

お父さんがご褒美と言ってくれたのは,撫でてくれることではなく,キャンディーだった.私はただ撫でてほしかった.抱っこしてほしかった.

 

真剣な表情で先輩が強請ってきたことは抱っこと頭を撫でることと褒めてもらうことだった.貧相な言葉だけれど満足そうな多恵.きっと褒めてもらうだけのために頑張ってきたんだろう.けれどそれはあまりにも悲しすぎるから.だから多恵に自分の身とを探すように励ます.子供だった多恵の背中を押すときだった.そすればきっと二人は恋人同士になれる.褒めてくれる誰かではなく,友坂健次を好きになれる.

 

お姉ちゃんだから,そうすればお父さんとお母さんに褒められたから.自治会長だから,そうすればみんなに頼りにされたから.付き合ってるから,彼に尽くせば私を必要にしてくれると思ったから.でもそうじゃなかったんだ.ただ何も考えずに生きていただけ.けれどもう彼からもらった初めての言葉がある.

 

ー7/27ー

先に健次だけが帰る.多恵はもう少し旅館の手伝いを続けるようだった.それはいろいろな経験をするため.自分のため.進路についても考え直すらしい.

今までのことを多恵は謝るがお互い様だった.自分だってこの気持ちに気づくのにこんなにも遠回りしてしまったから.

今のまま甘えちゃだめだという決意表明.このままだと大人になれないから.そんな凛々しい顔は大人になろうとする子供の顔そのままだった.

最後のお願い.それは私のことを振ってくださいという願い.この気持ちさえあれば恋人じゃなくても問題はない.それでもうまく言えなくて,ただ多恵にはじまりの証であるキャンディーを渡す.別れの挨拶はキスではなくハイタッチ.そうして二人は別れた.

別れて初めてこんなにも彼が好きだったと気づいた.もう失いたくない.気づくと振り返って駆けだしていた.前に進むために,こんなにもあなたが好きな私自身のために.もう一度...私と付き合ってください.

 

途中までなんだこれと思っていた...しかし最終場面は涙でいっぱいだった.きっと違うライターの人だと思うけど,大満足だ...るりのかさねの佑咲感がある...欲しかったものは愛かあ...いや単に愛と言ってしまってはいけないと思うけど.

幼少期の思い出がないのがやる前は気がかりだったけどよかった.