えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

ラムネの感想(七海ルート)

頼むぞ幼馴染いいいいいいいい

ー幼少期ー

七海がこだわる魚の髪止め.なぜ気になるか気に入ってそんな髪止めにパンチ.それが初めての貸し借り.これからずっと重ね続ける二人の貸し借りの始まり.

その色違いの髪留めをつけた少女に出会う.なぜだか借りという言葉が思い出されて,それをどこで買ったか聞くと,わからないといいながらその髪留めを代わりにくれた.もうお金もなかった健次は代わりに買ったばかりのラムネを差し出す.

そんな髪留めをすぐに渡すことはなかった.貸し借りをなくすということがなんだかちょっぴり哀しくて.それでも喜ぶ顔を見たくてプレゼントする.これで貸し借りゼロだ.しかし七海は貸し借りはなくなることなんてないという.-1と-1だから相殺しあうことがない.よくわからない子供の理論.だから二人だけのルールを作った.貸しが100貯まれば言うことを1つ聞いてもらう.

 

台風による停電に怯え,とっさにベランダにでてしまった七海のため,ベランダを飛び越える.七海への初めての貸し.そしてサカナが暗闇でできる秘密.初めての貸しと初めての秘密と1.2メートルの距離がなくなった日.

台風により台無しになってしまった畑を見て泣き出してしまう七海.そんな悲しそうな姿を見ていられなくて,サカナと奪い取り99回デコピンをした.初めて100回出来た借り.増えたものは減らない,積み重ねたものはなくならない.二人だけの神聖なルール.

もう好き.七海かわよー.好き好き.

 

ー7/6ー

毎朝交互に起こしあう健次と七海.いつもと変わらない日常.今年もまた夏がやってきた.1年ごとにリセットされる貸しは57:43.といっても100貯まったことはこれまでなかった.

 

ー7/7ー

見たことのない後輩に声をかけられる.林間学校に行くかを聞かれ,行くことを伝えると喜んだ風に走り去っていった.七海によると町はずれのデイリーストアの娘で佐倉というらしく,言われてみれば鈴夏の同級生で何度かうちにも来ていた.告白されるのかもなあなんて冗談半分で言っていると,ご機嫌斜めな七海だった.

そんなご機嫌も,七海のお母さんに風邪を片方が引いたら片方が休んでまでずっと二人が一緒だったことを引き合いに出されからかわれるとどこかに飛んで行ってしまった.思えば七海も健次もひとりで学校に行ったことがないのかもしれない.

 

ー7/8ー

今日からひかりがやってくる.

夜はみんなで花火をした.気を遣ったのか七海と二人っきりにされて,ちょっと恥ずかしかったけれど.いつまでも一緒にいたいそう思った.

 

ー7/9ー

今日で学校も終わり,明日からは林間学校.

多恵先輩に頼まれごとをされる.それも七海はダメと言って.連れていかれた自治会室にはなぜか佐倉がいた.二人っきりにされて,まさか本当に告白かとどぎまぎしてしまう健次.

佐倉は二人が付き合っているかと聞く.ずっと一緒にいる.しかし付き合っているのだろうか.わからない,でも特別なのは確かだと正直に答えた.

しばらくして佐倉は玉砕覚悟といって告白する.きっと覚えていないと思うけど,初めて店にやってきてから...もうすぐ引っ越してしまう,だからこそこれでいいとすっきりした笑顔を見せ,そして涙を流す.どうしてこんな簡単なことをずっと言えなかったのだろう,何年も何年も時間があったのに…

 

暑い中待ってくれていた七海はいつもと同じように何気ない話を楽しそうにする.その笑顔が切なく思えた.佐倉が引っ越すことを伝える.林間合宿で最後に思い出を作ってあげようという提案.そして告白されたことも伝えた.行くのをやめるか?今度は本気で提案する.平気か?返事はわかっている.隠し事もない二人だけの世界.平気じゃない,だからこれも貸しだよ?そう七海は言った.もし七海が告白された側だったら,俺は笑顔でいることができるだろうか?60:44.減ることはない二人だけのルール.

改めて二人の,二人だけの絆が感じられて胸が詰まる.

 

ー7/10ー

多恵先輩の気遣いで佐倉と二人でバスに乗ることになってしまった.けれど心配なのはバス酔いしそうな七海の方で...そんな七海は笑顔で佐倉の背中を押す.

健次の行動のいたるところには七海のかけらがある.そんなことを隠せる器量もなく,あまり会話ははずまない.それでも佐倉の思い出のためわけのない冗談話を進める.それでも胸の中には七海がずっといた.何かに気づいた佐倉は七海のところへ行くように言う.だからその言葉をありがたく頂戴し,そして佐倉も一緒に七海のところへ行く.これが思い出作りになるかはわからないけれど,今度は佐倉も笑ってくれた.

 

夜の催し,フォークダンスが始まる.佐倉から踊りに誘われる.なんとか躱そうとする理由は佐倉であり,七海である.

七海に後押しされ,佐倉と踊る.七海はひかりと.ペアが後退するまでの短い時間で交わされたのはやはり七海のことだった.

ようやく来ると思った七海とのフォークダンスは目の前で音楽が終わってしまった.いつもならこんなことも笑顔で終わるはずだけど,今日だけはまた次に踊ろうと約束をした.

1枚絵の使いまわし...いったい鈴夏は誰と踊っているのか.

 

ー7/11ー

林間も終わり,バイクの修理もそろそろ終わる.増設されたタンデムシートをみて静夏はツーリングに連れて行けと強請るが,1番最初の相手は譲れなかった.

 

ー7/12ー

テスト返却も乗り切り夏休み.

収穫が今日は多いらしいのでバイクの出動機会だった.いつものヘルメットと新品のヘルメット,そして取り付けたタンデムシート.そんなバイクにリアカーをひっかけていざ収穫へ.

 

今日もまた花火をした.明日の佐倉の引っ越しを七海は見送りに行こうという.それで明後日はプールに行こう,その帰りには映画を見てお食事して.まだまだ続く夏休みの予定を嬉しそうに七海は話す.

 

ー7/13ー

フォークダンスの件を謝る佐倉.二人ならいつでもできるという健次と七海にそれは違うと佐倉は言う.

ずっと自分も同じような日常が来ると思っていた.話せなくても眺めているだけでいいと思っていた.でも1時間後には知らない街での新しい暮らしが待っている.もうこの町の景色すら見れない.だからいつでも大丈夫なんて思っちゃだめですよ.

帰りにバイクは行きと違って,何かを確かめるようにぎゅっと腰に手を回す七海だった.

 

ー7/15ー

今晩,台風が来るらしい.こんな日はあの日のことが思いだされる.

僅かに表情を曇らせる七海.どうやら少しお腹が痛いらしい.そして畑も心配だった.だから納得できない七海を家において畑の様子を見に行った.

 

約束通り2本のトウモロコシを引っ提げて帰っていると町は闇に包まれた.七海は大丈夫だろうか.ベランダを超えても俺はいないのに...そう思うと居てもたってもいられなかった.その焦りが足を取る.

 

意識が戻ると目に入ってきたのは血だらけの腕だった.幸いにも骨は折れていなかったが,バイクは壊れ押して帰る.

不安がる静夏に聞くと,七海はいないという.急いでベランダを飛び越えると目に入ってきたのは,ベッドにもたれかかり脂汗を流しながらお腹を押さえる七海だった.

電話は繋がらない.もしかしたらじっと待っているのが正解なのかもしれない.でも苦しむ七海をほっておくことなんてできなかった.雨合羽を着せ,リアカーに乗せた七海を引っ張る.なによりもいつもの笑顔がない七海を見ることが苦しかった.

 

もしも七海に何かあったら...そんな状況なのに病院で何もできない自分が悔しかった.

初めて借りが100個になった日を思い出す.あの時何を願ったんだろう...ずっと一緒に...だっただろうか?

 

七海の母に起こされる.どうやらただの盲腸で心配はないようだった.元気になっていつもの笑顔を浮かべる七海.いろんな気持ちが混ざって,だからいつものように貸しをつくる.

 

ー7/20ー

終業式に行こうとする七海を休ませたくて,自分が休もうとする健次.今回は健次の借り.また借りが増えてしまった.

 

ー7/22ー

いつものような日々.こんな日々はいつまで続くんだろうか.佐倉の言葉が思い返される.フォークダンスって好きか?そういってキャンプ場へ七海を誘った.

 

ー7/25ー

ガス欠になりながらもたどり着いたキャンプ場.

キャンプファイヤーも音楽もないフォークダンス.やけにうまい七海は練習してきたのだろう.ずっと二人きりのダンス,ペアが変わったとしてもずっと二人は一緒.好き,なんてね...そういう七海の言葉は耳に残り続けた.

 

身体を重ねた二人.少しだけ前に進んだ二人の関係.変わらないサカナ.

 

ー8/1ー

また台風が来ている.たとえ全滅したって大丈夫なのは来年もあるから.来年,再来年といつまでも続くような二人の会話.

 

雨が降り始め,今回は尻もちをつきながらも七海がベランダを渡ってきた.お泊りしていいと言われたのも恥ずかしくって,新しいルール,台風の日はお泊りというのを作った.

停電になり光るサカナの髪留め.二人だけの秘密.

 

ー8/2ー

台風一過.眠る七海はおいておいて,ひとまず先に畑を見に行く.今回も無事でよかった.ちょっとした落書きをして帰る.

 

帰り道,崩落した道路.

落書きとひっつけられた青いサカナに気づいた七海は健次を呼びかける.しかしその返事が返ってくることはなかった.

 

ー8/3ー

まるでドラマのワンシーンをみているようだった.どうしよう.そう呟いてもいつものように返事をしてくれる相手はいない.涙はでなかった.

 

ー8/13ー

あれから2週間.意識はいまだ戻らない.登校日の今日を七海も休んだ.二人だけのルールを守って.これで貸しは62.

 

ー8/30ー

帰るひかりは七海を心配する.きっと大丈夫.今65だから,きっと100までには.いままで一度しかないんだから...

 

ー9/14ー

ただパイプ椅子に腰かける.看病のまねごともできないけれど,貸しは貸し,これで75:48.

 

ー12/3ー

雪が降る.そんな楽しい事実を不意に話しかけても返事はかえってこない.バイクに八つ当たりしてしまう.こんなもののせいで,そうおもって青いサカナを投げつけようとした.けれどできなかった.

 

ー12/4ー

バイクに八つ当たりして借りが増えたことを報告する.久しぶりに増えた借り.これで160:49.もう追いつけない差.一緒じゃないとダメなのに.

 

ー4月ー

何年振りかわからないくらい久しぶりに一人で学校へ行く.短くなった髪を見て,クラスメイトの鈴夏は驚いていた.鈴夏は部活に,そして私は病院へ行く.

 

ー7月ー

病室にいくとひかりが来ていた.もうそんな時期になった.ひかりはいつもつけていたヘアピンのありかを聞く.カバンから取り出したのは二つのサカナがついた風鈴.

ひかりはいつまでこうしているつもりかと聞く.何度もひとりで考えてきた問い.それでも行き着く答えはいつも一緒だった.いつまでだろう,わからないけれど私たちハアレだからしょうがないよね.

 

ー8月ー

七海が勝手に追加した新しい,ずっと二人は一緒じゃなきゃダメというルール.最初で最後の100個貯まったお願い.照れくさいときに理由として言っていたアレ.それが何なのか知りたい.好きだから.思わず恥ずかしくって顔も見れなくなってしまった二人.恥ずかしくってなんてねと言ってごまかした日.近くにいた七海が離れてしまうのが怖くて誤魔化し続けていた.暗闇の中,ぼんやりと光る二匹の魚が見える.好き,愛してるとつぶやく七海の声が聞こえる.280になった貸し.七海に俺も愛していると伝える.

 

めっちゃ泣いた.七海好き...それしか言えない.