えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

装甲悪鬼村正の感想(第一編 鮮紅騎)

=第一編 鮮紅騎=

ー1ー

源幕府が始まって800年.国の裏切りにより終えた,終戦から数年経ったが,ここ実質的な支配組織である六波羅探題のある鎌倉でも人民は豊かな生活とは程遠い生活を送っていた.

幼馴染である新田雄飛と来栖野小夏もその一人.稲城忠保,飾馬律を加えた4人で質素ながら幸せな学園生活を送っていた.

大いに遊ぶが無遅刻無欠席だった律.律は今日初めて学校に来なかった.

小夏の声優好き~初めて名前憶えたー.

 

ー2ー

一晩明けても律は帰ってこなかった.名ばかりの警察と担任の鈴川,両親が探すが見つからない.だから自分たちで探すしかないのだった.

途中であった綺麗な女性占い師は雄飛に運命があるという.その悪運から逃れるにはこの鎌倉から一刻も早く立たなかればならないと言い,初任給3か月分にもあたる列車のチケットを手渡す.雄飛はそれを受け取らなかった.たとえそのために過酷な運命にさいなまれたとしても,今はまだ律を,仲間を探さねばならないから.それにきっとその時には仲間が助けてくれるから.

一つ浮かび上がった可能性,それは六波羅奴隷貿易.増加傾向にある若い人間の失踪.なんの根拠もないがあり得ない話でもなかった.そしてもう一つ,かなり目つきの悪い男性が徘徊していたという噂もあった.

いくら頭良いキャラとはいえ,親友が拉致された可能性が浮上してここまで冷静でいられる忠保がめちゃくちゃ怖い…

 

ー3ー

聞き込みの結果,律の失踪時,その失踪場所に武者がいた可能性が非常に高くなった.相手は六波羅,残された道はあまりに暗い不審な男性の追跡のみになった.

見つけ次第裏をかき,殴りかかる雄飛たち.思いのほか1発でのされてしまった男性は警察の人間で,意識を取り戻してからも3人のことを一切責めることのない心優しい人物だった.男性警官は時代にそぐわず全うに律の失踪を捜索していたらしい.しかも自主的に.名は湊斗景明.所長の私費で賄われた便利屋に近い人だった.彼の任務は市民も幕府も関係なしに皆殺しにした銀星号事件の解決.戦うべきだから戦う.勝てるか否かは関係ない.その責務がある.そういう景明に,その決断に雄飛は憧れに近いものを感じる.自分は危険だから関与は避けろと言い残し景明は去っていった.

劒冑を作るには鍛冶師の命を打ち込むことが必要だったけど,今は技術革新によりクローンが代替命として用いられているねえ...新型が数打:使用者竜騎兵,後者が真打:使用者武者.専門用語多いよ…

 

ー4ー

一度は断られた協力の申し出.しかし3人にそんな話は通用しない.人受けしない景明に地元民の3人は非常に便利なもので,無理やりながら協力することになった.

途中,景明がいなくなった際,六波羅に取り入ったやくざものに,悪口を言ったことが効かれてしまう一同.敵うはずはなかった.それでも戦わなくてはならない.ただ小夏を泣かせたくない.景明の決意が雄飛を奮い立たせた.

結局その場は景明が土下座したこと,それでも収まらなかったヤクザを不良の一条が丸めたことで収まった.踏まれようと蹴られようと土下座し通した景明を見て,雄飛はどうしようもなく失望したのだった.

景明は謎の女性と連絡をする.あの3人が結果離れていったのはある意味で巧妙,ある意味でまずいことであった.少年少女を狙う寄生体.その魔の手からあの3人も守らなければならない.

土下座し通した景明のかっこよさがわからないのはまだまだ子供だっていうのを表してるんだろうなあ.相手を倒して,住民から感謝されて勧善懲悪なんて景明が望むところではないんだろうし.本当なら悪いのは悪口を聞かれるうかつをした3人で,本当に卑怯なら景明は3人を売ることだってできたのに.

 

ー5ー

昨日のいざこざから律を追っていることが学校側にばれてしまった.警察に任せなさい.私服警官が動いているから.そう校長は言うが,雄飛はそいつじゃだめだとしか思えなかった.圧倒的な正論の前で,自らの正義を突き通せない現実に腹が立つ.腹が立つが何も言い返せない.糾弾の場で,担任の鈴川だけは違った.ただ友人を助けたいと言う3人の気持ちを汲み取り,校長に反撃ののろしを上げる.たとえそれが自らの教師人生を早めることになったとしても,妻と子を搾取により奪われた鈴川が黙っていることはできなかった.妻や娘のような美しく生きる人間を育てる,そのために自分は教師をやっているのだから.これからは鈴川同行の元,調査を続けることになる.

 

発見したのは地下水脈.それは鈴川や雄飛たちも知らなかったもの.つまり犯人は地元の人間,しかも長くここに根を下ろしていた人間.

可能性があると鈴川に連れられて行かれたのは,大昔使っていた校舎.漂う異臭.その発生源となる箱の中には花が詰まっていた.ただそれだけの臭いではない.強烈な腐敗臭に思わずよろけてしまった雄飛はその箱を倒してしまった.よく見知った制服,ずっと探していた人.

鈴川はその姿に驚きを見せなかった.美しいものはどうしていつまでもそのままでいないのかとただ訳の分からない怒りを発露させている.六波羅という獣に壊されるくらいなら,美しいうちに壊すしかないと叫ぶ.

鈴川は巨大なムカデを従士させる.劒冑.口上とともに,鈴川が武者へと変化する.この鈴川に支配された空間で,小夏は腕と純潔と尊厳を,忠保は視力と尊厳を,雄飛は脚を奪われる.雄飛に湧き上がるは絶望などではなかった.二人の慟哭にこれ以上にない怒りが湧き上がる.倒せるかどうかなんて関係ない,勝てるかどうかはそのあとだ.穴の開いた足で立ち上がり,力の限りこぶしをぶつけた.かつて抱いていた六波羅を倒すと言う夢を抱き直す.ずっと六波羅に怒っていたから,ただそれだけのために.まだ何も失っていない.小夏は失意に落ちるだろうが,俺が変わりの身体になってやる.夢を失った忠保は諦めるわけがない.4人の絆は簡単に壊れたりしない.

窮地を救ったのはどこかで聞いた声.陰鬱とした容貌.町のチンピラに頭を垂れていた景明が勝てるはずがない,そう思った.しかし同時に,あの言葉を教えてくれた彼ならとも思った.大きな赤い蜘蛛を従える景明.村正,そういうと同時に武者へと変貌を遂げた.ただ一身の都合,そう言って鈴川を切り伏せる.しかし鈴川もタダではやられなかった.銀星号に植え付けられた卵により,一時は景明を追い詰める.残る卵は6つ…

邂逅する村正と雄飛.正義の名のもとに,雄飛の進むべき道は定まった.そう村正の前で決意する雄飛の正義を否定する.雄飛の首を両断する.

景明は鈴川,雄飛両名の殺害容疑により再逮捕された.

狂信者だと思っていた鈴川が不意にめちゃくちゃいいやつで涙がこぼれた.頼むからかっこいい大人なままでいてくれ...とか思ってたら想像より早く化けの皮がはがれてわろた.まあこのスピードで場所を突き止められるのは犯人くらいだよね.

めちゃくちゃ胸糞展開だったけど,村正がかっこよくてちょっと忘れてたよね.

それにしてもなんで景明は雄飛を殺したんだ?

これは英雄の物語ではない.英雄を志す者には無用である. 第一編了

 

ーOPー

こういうOP大好き.なんていうんだろうな.水木一郎とかJAMみたいな.