えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

Fate/Samurai Remnantの感想

 

=総評=

やや面白い。面白いのは面白いんですが、ストーリーが面白いから持っているだけであって、ゲーム性がずっと興奮するほど面白いかと言われれば、微妙です。キャラゲーの要素が強いはずの無双であるにもかかわらず、使えるキャラが限られていたり、成長要素が少ないために戦闘なども単調になったり、システム的には正直よくこのまま出したなあという感じ。

良→ストーリー、キャラ、江戸の町並

悪→成長+戦闘システムを中心とするシステム全般

おすすめは一条の光→怨讐の焔→残り1つの順。好きな順もこの順ですかね。


=システム=

無双システム。久方ぶりの無双だったので結構楽しめました。
雑魚+お使い→ストーリー→たまにボス、の繰り返すなので、はっきり言ってしまえばあまりにも単調でした。

難易度は剣客でやりましたが、ちょっと簡単くらいでしたかね。アイテムが無限に使えるうえ、お金もあまりがちなので、定期的にアイテムを購入していればまず困ることはないんですよね(章ごとに更新だと思いますが、町ごとに販売店が複数あるので、足りなくなることはないかと思います)。

成長システムはストーリー上で型が与えられて、それをスキルで強化していくというものが基本となります。ですので、どの型を強化するかという自由度はあるものの、使える方は5つしかないため、自由度はかなり低いと思います。型が決まっているから、戦闘も単調になる(頭使わず、ぼーっと敵の攻撃よけながらボタン連打するだけ)。さらに言えば装備はガチャなのですが、それも怠い。いらない装備を砕いた時に、装備能力を入れ替えられるようなシステムがあればもうちょっと楽しめました。後多分、序盤は地と火で、後半はずっと空が強いのでそれもまた単調な理由かと。

また他の(といっても私の知る限りですが)無双シリーズは結構好きにキャラクターを変えられると思うんですが、本作は英霊が強いという設定のため、通常たまにしか操作できません(少なくとも「このサーヴァントを使いたい!」となっても好きなだけ使えるのはボス再戦くらい)。その点においても単調に感じてしまいました。

霊地を取っていく陣取り合戦もおまけ程度にあるのですが、うん、飽きます。負けようがないですもん。適当にやっても勝てるんだったらわざわざやらせないでほしい。

強くてニューゲームについては、能力等も引継ぎされる分には満足です。ただ再開が2章からなので、辛い。全6章でストーリー分岐が4章なんだから、4章から始めさせてほしい。。。。。。欲を言えば、どの章から始めるか選択できるとか。

 

悪かった点ばかりあげましたが、敵自体のバランス調整はよかった。雑魚はいっさい固くせず爽快感を残し、ボスは前半固め、殻を割ればやわらかめ、でも防御もあるので敵の攻撃をちゃんとよけねばならない。

 

=ストーリー=

面白い。FGOを始めるくらいにはおもしろかったです。個人的な趣向で戦い中心ものはあまり見ないのですが、それでもかなり楽しめました。「一条の光」ENDしかまだ見れてませんが、TRUE(?)でもないのにこれならかなり満足です。

好きだったシーンはサムソンの死亡シーンと、ラストの「タケル」呼び+最後の令呪シーン。

唯一微妙な点をあげるとすれば、キャラによってはマスターサーヴァントにもかかわらず、あまり登場しなかった点でしょうか。土御門+キャスターとかオトタチバナヒメとか……ただまだ1ルートしかみてないので、これは残りに期待したいです。というか武蔵が心配する伊織について、なおざりになったENDしか見てないので、何とも言えない。

ただ2周目は…動画があればそれでみたい……しんどい、2周目……

 

=各ルートについて=

というわけで、配信禁止にされているわけではなかったので各END見てきました

ー一条の光ー

たぶんGOOD(NORMAL)END。人の世にあってはいけないものなのだから、例え願いが叶うとしても切る、それに願いは自分で叶えるんだ。というまともな流れ。まともな(普通な)流れではあるけれど、物語中盤から張られていた伊織の異常性については触れられることないまま終わるため、納得はするが腑には落ちない(伝われ~)。

というわけで比較するとあまり好きではない。綺麗すぎるENDはそもそも個人的に好きじゃないので。鄭成功がキャスターを切るつもりだったが情がわいたとため手を組んだという結末も好きじゃない。伊織への情わい!!

このルートよかったのは由井正雪がきゃわいかったところですね。

 

ー怨讐の焔ー

目的のためにドロテアを見捨てる選択。そもそも一条の光では、伊織が江戸とドロテアの命のために、目的であった盈月を後回しにするというものでした。つまり目の前の命のためなら、手の届く目的を後回しにできる綺麗な伊織。でもこちらの伊織はドロテアを見捨てる伊織。そういう意味で本当にきれいな分岐だなあと思いました。

このルートで本当によかったのはまず地右衛門とジャンヌオルタの関係。ジャンヌダルクの悲惨な末路を知らない人はいないと思うので、同じく悲惨な幼少期を過ごした地右衛門と組ませたのはベストチョイスだったなあと贄にされたとき思いました。そして何より最後に残されたルートに繋がる伊織の心情の不安定さを表現していたのもよかった。

まあ結局は盈月を砕いて終わるんですけどね。もうちょっと地右衛門の深堀が欲しかったとは思う。

 

ー可惜夜に希うー

まずジャンヌオルタと地右衛門がまた見れてうれしい。

生まれる時代が違えた。道理とはかけ離れた抑えきれぬ欲望。黒い主人公最高だ……

修羅の道から人の道へ歩みを変えたタケルとは対称的に、人の道から修羅の道へと歩みを変えた伊織。唯一死に至る運命だけれど、どの運命よりも幸せそうな幕引きだった。

心に残る本当に良い物語だった。よくよくタイトルを見てみれば、侍の残滓ですからね。伊織そのものですもんね。