えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

BALDR SKY DIVE1 "Lost Memory"の感想(レイン)

=1章 覚醒=

DUEL SAVIORが好きだったし,戯画がなくなるってことでセールでまとめて購入した.それほど期待はしていなかったけど...けど,記憶喪失的な入りといい,MuvLuv感もあってめっちゃ好みそう.ただ仮想空間での軍事行動っていうのは違う点か.

しかも普通に戦闘システムおもしろい...

OPもめちゃくちゃ好きだわ.

 

=2章 記憶遡行=

Dr.ノイの助けによる記憶遡行。高校編。いやーいまのところレインが好きだな、完全外見だけど。為人まではわかんないしねえ。

 

=3章 邂逅=

亜季姉が甲のシュミクラムを、昔の約束通り作ってくれたの好き…主人公と一緒の分だけの記憶を持てるっていいシステムだよな~。

 

=4章 爆心地=

夏の名前判明。

AIと反AI。AIに抗うために遺伝子操作なんて、結局生命を冒涜してるじゃないか…

 

まあ予想はついてたけど、学園が荒地になってて辛い。水無月空、やっぱり謎の少女が鍵で付き合ってたのか…仮想世界の彼女とはどうやら違うみたいだけど。

 

本気で心配してくれるレイン好き…電脳空と真尊いねえ。。。

 

王道で行くと、きっと師匠が黒幕なんだろうけどどうだろうなー。学園と都市を滅ぼした原因を作ったドレクスラー機関を追う。悪はナノマシンの汚染を起こしてしまった機関なのか、それを洗浄するためグングニルで一掃した何者かなのか。

レインはたぶんドイツ系だよね?ドレクスラーもドイツ系の名前だと思うけどなにか関係はあるのかな?

 

=5章 NPC

悪質な宗教団体で、死んだはずなのに復活したグレゴリー神父。またThe悪役が出てきた。

 

ここで電脳空が来るのか!NPC、クゥ。クゥと空。恋心を抱いてしまった彼女とそっくりな人が現実にいたら、惹かれるよね。でも真はこの空が甲のことを好きだと言っていたし、きっと彼女にも人格があると信じてやまない。きっと複製不可っていうくらいだから、持っているはず。。。甲もそう思ってるのに、どうして現実の空と付き合うようになったかは気になるところ。

それにしても過去編は和気あいあいとしてていいなあ…そのギャップがさらにいいけど。

アーヴァルシティで失われた景色を見ただけで胸が詰まる。きっと相性がいいゲームなんだろうな。亜季姉との再会は泣けたし。

 

知らない方がいい幸せもある、ってレインはいうけれど、甲と同じように私もそうは思わないな。辛い記憶も悲しい記憶も苦しい記憶も、もちろん楽しい記憶も嬉しい記憶も、そんな過去の記憶全部を合わせて自分が構成されてきたんだから、と思う。

 

=6章 潜脳=

真の「おねちゃ…」が好き。

再会に満ちた章だったなあ。味方といい、敵といい。

 

=7章 同級生=

千夏との再会。あの快活さはどこへ行ったんだ。。。それでもまたねと言ってくれたのは嬉しいというか、不安というか。

 

レインが親友を失った過去を話して、涙を溢したと同時に私も溢した。甲かっこいいよな。さっと、レインが人前ではなけないことを見抜いてダイブするって。

 

え?ほっぺにキスしてもらっといて、ここから空と付き合うんですか!?やっぱり甲嫌いです!!

 

仮想世界の如月寮で、亜季姉がいて、菜ノ葉がやってきて。少しずつ、学生時代と同じようにみんなと再会できるの好き。ああこのまま千夏と仲良くなって、と続いていけばいいけど…きっとなあ…一応クゥとの出会いが最初だったし、そこも順当なんだよね。千夏との現実での再会をカウントするなら次は真?

肉をみじん切りするレインと空の一致かあ。

 

空と真のことを聞くと、菜ノ葉まで思い出さなくていいという。きっとそういうことなんだろうなあ。でも、やっぱり自分からだけは逃げることができないよ…

みんながみんな甲のことが大好きで、レインも菜ノ葉も自分がいなくなったら、の話をする。そんな悲しいこと言うなよ…

 

=8章 無名都市=

クゥの姿のNPCをいかがわしいことに!?ゆるせねえなあ。まあでもデトロイトビカムヒューマンでは何とも思わなかったしなあ。。。

 

ドミニオンの巫女ってきっと真だよね?7章で仮想世界での再会を望んだけど、こんな形では望んでなかったよ…

それに空の事実も。なぜドミニオンなんてやつから聞かなきゃダメなんだ。

ドミニオンチェンソーマンじゃん笑

同じくドミニオンを追ってきた紅のシュミクラム。千夏はいったい何をやっているんだ?

 

このゲーム、アイテム買ったりとかあったらもっと面白かっただろうなあ、と少し思ったけど、それはすでにADVやノベルゲームではない。

 

=9章 逃走=

まさかここまで空のことを思い出させたくないのは、死んだとかそういう次元の話じゃないのか…?

 

私自身、空の事なんて知らないけど、それでも甲が空の部屋だと思い出したときには胸が詰まった。ほんとに相性、いい気がする。

 

レインと過去に出会っていたのか。

 

なんかよくわからないけど、甲と空が真のことを心配する。菜ノ葉とともに再現された故郷に戻る。ただそれだけのことで涙が溢れてくる。なんでだろう。人が人を思う、愛する、それが尊いのは私の中で真だけど、それでも涙が溢れてくるほどの描写じゃないはずなのに。

過去に、菜ノ葉とどんな約束をしたんだろう。。。菜ノ葉ルートがあるのかな?悲しそうな菜ノ葉の顔は見たくないよ…そして千夏への貸しとは、約束とはなんなのだろう。自分だけの記憶がないことってこんなに悲しいんだね。

 

運動したあと、ここの戦闘やったら、思いのほか防衛にぎりぎりで酸欠になるかと思った。

 

クゥと空はリンクしてるのかな?やっぱり。だから現実で空が亡くなったから、仮想世界のクゥも…?

あんま気にしなくていいかもしれないけど、空、仮想世界で甲の考えに返事してなかった?

 

=10章 逢瀬=

レイン視点の夢を見たり、やっぱりこれはネットで24時間繋がっていることによる影響なのかな?

 

辛く厳しい現実から逃避した桃源郷。わかっていながらも二人はその生活にいつの間にか楽しさを隠せず、現実から目をそらしてしまっている。それでもやはりふと現実に目を向ければそこは理想とは程遠い、管理された自由のない空間。

 

どうして模擬戦闘場に行こうとして学園に行ってしまったのか。

 

レインの凌辱が時間制限のある分岐なのかわからないけど、その可能性が怖すぎて、めちゃくちゃ腕が上がった。今までは遠くからちまちま射撃してたけど、いつのまにか近接戦まで身に着けてしまった…ああ間に合って本当に良かった…間に合ったのかな…?1周目から難易度HARDにしてしまったのがなあ…軽く調べた感じ、装備GET分岐もあるのかー。

 

GOATに見つかり、レインとは離れ離れになってしまったけど、心は繋がった。それだけで今は十分だ。

 

=11章 親友=

ああ!なるほど!レインの料理の腕前が空と似てるのは、過去に空の入れ知恵でお弁当を作ったからか!いいぞもっとやれ。

亜季姉、オルゴンエネルギーなんて辺鄙な言葉よく知ってるな笑。

 

阿南市長を裏切って黒幕ドミニオンについたジルベルト。

死んだ愛する者のNPCを作って相手を惑わせる。許せねえな、ドミニオン、グレゴリー神父。加えて、夫と娘にまで殺させるなんて。

そして、空が死んだという決定的事実を、そういった形で突き付けることも。絶対に許せない。

泣きながらでも銃を手に取り、そして何人もの空を撃たなければならない。クゥが正気を取り戻させてくれたことが、戦闘に次ぐ戦闘でボロボロだった私にはとてつもなく感動的に憶えて涙が止まらなかった。

やっぱり空とクゥは繋がってるんだね。特別なセカンド、空。空の人間的な部分のみを学習するAIがクゥで、そしてそれはクゥが空を選んだから。だからきっと、今いる目の前のNPCは空という模倣すべき対象がいなくなった果てに、成長を続けたクゥで、だからこそクゥでも空でもないってことなのかな。

 

甲ならきっと、例え雅が立ちふさがっても自分の信念を曲げない、それこそが雅への誠意だ!と思って選んだまではよかったけど、雅強すぎ。どこまでいっても雅は親友で章タイトルにふさわしい戦闘だった。

空は行方不明って雅が言ってるし、ワンチャン生きてる…?

 

それにしても、戦闘多すぎでは…めちゃんこ疲れた…3,000以上経験値貰えたからまあいいけども。これ周回つらそーー。アイテムコンプは諦めよう。

 

=12章 思い出=

自分の恋を応援してくれた親友の空。そんな空を亡くしてしまったのは自分のせいだと自分を責めるレイン。だからこそ、隣で支え続けると。

そしてついに甲もグレゴリーの策略によりすべてを思い出す。ナノマシンによって、空が分解されてしまった灰色のクリスマスのことを。

兵器で死んだわけじゃなかったのか。だからあそこまでみんなは隠し通そうとしていたのか。あまりに辛い、辛すぎる過去…だからあそこまで研究機関の方に熱心だったのか…

どうしてグレゴリーはそのことを知っているんだ。女神というクゥのようなNPCとかかわりがあるからか?

 

新たなクゥによって持たされた相反する記憶はなんなんだろう。空が生きているって期待を持っていいのかな…?

 

ようやくレインとの出会いを思い出した。当時のレインは泣き虫で、今とは全然違う感じで、時の流れが今のようにせざるを得なくなってしまったのかと思うと胸が詰まる。書いてて思ったけど違うな。自分の憧れの空に近づこうと、大好きな甲の恋人の空の代わりになろうとしたのか。責任を感じて、そしてただ甲のために。

 

このルートのラスボスはジルベルトか…

 

=13章 降誕祭=

空気の読める女性Dr.ノイ。

キスしながら会話できるの便利だな笑

 

ジルベルトの目的は権力かよ、小物らしいつまらない理由だな。

正義の味方とかそういうのじゃなくて、ただもう二度とあの光景を見たくないっていう理由かっこいいなあ。

 

菜ノ葉、千夏からの別れのメッセージ。きっと二人もどこかで戦ってるんだろうなあ…もう二度とあの光景を起こさせないために。きっとこの二人がルート持ちなんだろうね。

 

最終決戦はやっぱり1on1よねー。ハックするのも戦闘といい、アンセンブラ壊すのも戦闘といい、好き。

そんでもって、空とのもう一つの記憶のように、目が見えないレインと歩けなくなった甲。そうなんだ、あの時背中にいたのはレインだったんだ…そうか、本当に空はもういないんだ…こんなん涙止まらない。

火事場泥棒に襲われて、頭を打った衝撃で錯乱し、レインを空だと勘違い。それでも生き残るため、甲に生きてもらうため、一緒に生きるためにその錯乱を受け入れたレイン。そっか、目が見えなくて、レインの視点だったkらこそ、勘違いしたままで居られたんだ。

 

アンセンブラを手に入れたから豹変するジルベルト。復活するグレゴリー。特異点。そして女神。謎を多く残したままだな。続きに期待。

 

=14章 レイン=

なんていい人なのDr.ノイ。一応のハッピーエンドだね。謎は多いままだけど。

 

いやー面白かった。EDがまだないってことはまだまだ先にいかなくちゃいけないわけね。

まおてんの感想

良作.いやー日常パートも本筋もおもしろいしめちゃくちゃよかった.超おすすめ.

おすすめ順は

カリン→ゆうり→梨多

かなあ.導入がカリンからだし,TRUEは梨多がらみだし.

好きな順は

カリン→梨多→ゆうり

かな.ストーリーは梨多のほうが僅差で好きだけど,ゆうりが好きすぎる.

 

友情,家族愛,男女愛.様々な愛と魔界,天界,人界と,そして変化と恒常と.

恒常,きっとそれはそれ以上なく幸せなもので,いくら些細な幸せで日常がいっぱいでも,変化にあふれる現実は辛く,苦しく,寂しい.けれど,いくら世界が窮屈でもだからこそ退屈しない.そしてそれだけ変化しようとも,本当に大切なものは変わらない.

 

まあやってみると良いとしかいえない作品.こういうのが好きな人にめちゃくちゃ刺さるとかよりも万人に刺さると思う.

 

=共通=

幼馴染の梨多,義理の姉で天使のゆうり,魔界からやってきた魔王カリン,そしてガルーダと秘密の契りをいつの間にか交わしてしまった蓮太郎.

共通はそんな導入の感じで嫌味のないパロディも多くてぼーっとしながらするのにすごい丁度よかった.

それでなんだかんだ時間が空いてしまって以上の記憶しかないまま分岐に.

 

=ゆうり=

天使が遣わされる地は,その生まれ変わりの元となった人が死んだ地の近く.だから天使である姉さんもまたこの島の近くで亡くなった少女である.

それにしてもかわいいんだよな,ゆうり.姉さんって蓮太郎が読んだ時の笑顔といい.

 

21年前,ガルーダにより無理やり孕まされ.半人半魔の,そして半分だけ転生した半天半魔のラムことカルラを産んだ.その後一人の子を宿したがその後遺症により,娘の優理は幼くして亡くなった.それ以来その母はガルーダを滅するためだけに生きていた.そのガルーダを天界の秘宝により取り込んだのが蓮太郎である.

結局は娘を思う母の気持ちってのが本当に泣かせてくれたし,姉妹愛も,生前の関係も泣かせてくれる.話も普通におもしろかったし,なにより予想がつかなかった.めちゃくちゃアタリだったなあ...

全然感想書けてないけど,ここまでは本当によかった.ほんとに満点,言うことなし.

 

=カリン=

カリンの中に封じ込められたシヴァ神.今までは破壊神が宿る故,腫物扱いされてきたが,蓮太郎は魔王カーリーンではなく,カリンとして接してくれた.かつて梨多がいじめから救ってくれたように,今度は自分が...と恋愛パートは王道.それほど好きじゃないけど,日常パートは読んでてつまらなくないので楽しかった.

 

事件パートは共通から片鱗を見せていた白蛇の話だけどぉ...まああの人のいい委員長なら火種を持ち込むこともなく,ただ他人を思って行動するよねえ...

カリンのパワーアップは王道だけどそれがいい.

 

ゆうりが家族愛ならこっちは友情かな?さすがにゆうりルートが好き.

どのルートもエピローグがいいよね~.

 

=梨多=

閉ざされた故郷,しかし変わっていく故郷.変わる関係,変わらない関係.

 

子供化した梨多かわいい!!!!!これが萌え?幼馴染は良いなあ...このルートやっちゃうと他ルートいけなくない?ずっとずっと9年以上の時を経て,いつしか好き合っていた二人...素敵...

 

 

蓮太郎が手にしていた秘宝,願いを叶えるより世界を創りかえるのかあ...今までのエンディングもつくり変えた結果ってこと?そこに愛はないとは思えないけど複雑...どこで使ったんだろう...気になる...

 

それにしても力が出てしまってからといって無視されるのは辛いよなあ...魔物とわかったときこっちは何の対応も変えなかったのに...まあそういう引き換え的なものでもないけどね,わかるけど,わかるけど辛い...でもその分梨多の気持ちが伝わってきてさあ...ほんとに蓮太郎のことが好きなんだなあって...例え,蓮太郎が人間じゃなくて,蓮太郎じゃなくて,ガルーダだったとしても,この10年一緒にいた「蓮太郎」が本当に大好きなんだなあって.

結局チタンたちがすぐいつものように仲良くしてくれて,本当に,涙が出るくらい嬉しかった...ああ友情も尊き哉...

これきっと今度は俺を頼ってくれ!っていってるし,来るんだろうなあ...

 

好きだからこそ町を出るって考え素敵だなあ.私の場合,環境を変えなきゃ自分がそのまま腐りそうで,周りになんの変化も起こらなさそうで,無理にでも引っ越すみたいなところがあったから.

 

シヴァはガルーダの対として描かれているので,出てくるとは思っていたけど女かい,ずっと男とばかり.

はじめて蓮太郎が自身の選択でガルーダになり,そして制御するルート.さすがにかっこいいな?そのあとのオチもちゃんとしてるし,梨多は本当に蓮太郎のことが好きだし.

町を出るのは楽崎蓮太郎に,人間に戻るため.愛する梨多の隣に戻るための前向きな旅立ち...泣いた;;

頼むTRUEで幸せになってくれ...

 

=変わる世界へ=

物語鑑賞からみたけど長くない?

てかあの続きじゃないの!?いやまあ,梨多のお母さんのこととかもあるけどさ...みたいのは二人の再開だったのよ!!まあいい,繋がってくれ...実は精神世界でしたとかで!まあ梨多母は梨多ルート的に恒常神なんだろうけど...

 

もしかしてこのガルーダもまた世界を超えてきた蓮太郎なのか...?

 

ここにきて梨多にすら認識されないの辛すぎるな...

梨多ママこと愛海さんが(やっぱり)気づいてくれたときは涙が出そうになった.

 

ラムの,ゆうりと一緒に居たいっていう願いもちゃんと叶えられてたんだね...一緒に居たいという願いはここで明かされた気がするが...

 

恒常,きっとそれはそれ以上なく幸せなもので,いくら些細な幸せで日常がいっぱいでも,変化にあふれる現実は辛く,苦しく,寂しい.けれど,いくら世界が窮屈でもだからこそ退屈しない.

 

ゆうりが自分が蓮太郎なんだと気づいてくれた時,蓮太郎がみんなを頼ったとき,みんなが信じてくれた時,梨多が無我夢中でわけもわからず直観的に助けてくれた時.いやー嬉しかったね.

やっぱりこのガルーダも蓮太郎だったかー.立場を取られそうになったのはムカつくけど,それでもやっぱり梨多のためってわかったときは,やっぱりこいつも蓮太郎だぜ!ってめちゃくちゃ嬉しかった.

梨多,アムリタ.正体を少しずつ明らかにする感じとか上手すぎと思う.はえ~.たとえ神でも梨多はどこまでいったって梨多で,蓮太郎はどこまでいっても蓮太郎.どんな変化が来ようと,二人はずっと友達.ええな,ええな~.

きっと知ってるけど,梨多が今度は旅立って,それも10年なんて,最高の別れ方.

 

漸くすべてが明らかになった過去も,本当に最高としか言えない.結局1日で帰ってくるのもね.きっと長く短い旅で,10年さまよった世界の蓮太郎も幸せな結末,梨多との再会という結果を得られたんだろうなあ.

花火を見るために山を消したってのも梨多らしくて好き...

 

そしてエピローグ.あああああああああああ最高最高最高!!神!泣き笑いってやつですよこいつは!

 

なるほど,3つのルートを合わせたやつをやりたかったけど,さすがに一つにまとめるのは商業的にも,分量的にも難しいので,各ルートで真相を明かしておいてーの,TRUEってことね.納得のTRUEだった.本当に傑作でしょ!

超電激ストライカーの感想

人を人たらしめるモノはなんなのか?ホンモノとはなんなのか?記憶?肉体?現実?虚構?

 

王道燃えゲー.途中の鋼の章が個人的に苦痛だったけど,それでもそのあとの真のTRUEは激熱で最後のムービーは涙なしには語れない.

もし途中のTRUE,空の章が完璧だ~と思うならそれ以降やらない方がいいし,ちょっとでももっといい未来が見たいなら光の章までやるべき.

 

=共通=

え?主人公...緒方...?EVAにでも乗るのか...?

 

憧れていたヒーロー.そんなヒーローになれるとしたら...?思い出と引き換えに,力を手に入れられるとしたら...?そして少年ヤマトはすべての思い出を失い,ストライカー零になったのだった.

もっと王道なのかと思ったら想像以上に重くてびっくり.一人の女の子を守るために,力を求め,でもすべてを忘れて,結果涙を流させてしまう,みたいな好きよ...OPも年代を感じるけどめちゃくちゃかっこいいな.ネバーギバー!

 

共通はそんなヤマトが記憶を失う前に大好きだった漫画の設定が,そのまま現実になり,そして登場人物たちがその事実に気づき始めるまでの物語.すっかりコメディ要素ばかりでだった話に暗雲が立ち込めるまでの...

 

=零の章(はるな)=

敵の能力でテロリスト本人だと誤解を受けながらも,ヤマトは日本国民を守る.それはそれこそが任務であるから.そしてただ一人自分を信じるはるなを守る.それはそれこそがヤマトの使命であるから.

 

記憶が無くなった代わりにヒーローになれたヤマトと,記憶以外すべてを失ったミラーの対決.きっとホンモノたらしめるものは思いの強さなのだと感じさせられました.

病気なんかじゃないのに,嘘なんかじゃないのに,そんな風に言われて...私たちが追っていた「ヤマト」にする仕打ちとしては悲しすぎるよ...大好きな母からも恐怖の目で見られて...ただ一人,悪者にされて...

 

愛する者のために死んでいく.それでもその愛する者も虚構で,実在なんかしない.そんな虚しさもいっぱい.

 

ヒーローは誰かのためのヒーローでなくちゃならない.はるなとの交流の末,ヤマトはそのことに気づく.そしてはるなもまたヤマトを守りたいと思ったからこそ,ストライカー烈になれたんですよね.それに気づけたからこそ,ヤマトたちはヒーローで,ミラーは悪役になってしまった.最後の展開も言ってしまえばご都合主義だけど,それくらい許してほしい.

もちろんミラーたちの行く末を考えると悲しさは拭えないままのENDだけれど,そこは他ルートに期待.零の章は衝撃展開というかで面白かったけど,ネタが明らかになってしまった今,この後楽しめるんでしょうか...?

 

ところで本物のはるなは一体…はるなと春奈の使い分けからも予測すべきだったか...

 

=愛の章(ヒルコ)=

まーさかヒルコルートがあるとはね.

お金目的で始めたヤマトへの奥様業をいつしか気に入り始めて,そんなヒルコに気づかう他のメンバーも優しいんだよなー.憎むべきは漫画の設定であって,彼らじゃないよなあ.

どれほど二人の心が接近しようと,愛し合おうと運命は残酷...ヤマトを愛し,自分の選んだ軍人というう道も進む.その先に待ち受ける現実は,ヤマトとの未来のため懸命にストライカー零を殺そうとするヒルコと,ヤマトの決着.真実を知るヤマトが勝てるわけがなかった.だから互いに死に往く相手の命が救われることを思い出コレクターに願う.全ての記憶と引き換えに...

ミラーとのこととかがあるからきっと正史ではないんだろうけど,こういうEND好きよ.やっぱりホンモノたらしめるのは記憶とか,肉体とかそういうのじゃなくて思いなんだと,そういうテーマがあると私に思わせてくれました.「思い」>「思い出」.

どうしても正史じゃないっていうのが残念で仕方ない.

零の章では気づかなかったけど,終わり方がTVの消す風になってるのが気になる...まるでこの物語すら虚構なんじゃないかと不安になる.

 

=天の章(さやか)=

選択肢スキップほしかった~.

 

ストライカー天という仲間と敵側のカーチス一味と異様なルート.でも...好感度の高いお隣さんと同じ敵なら...特にミラーまで仲間になったと来たら激熱.二人のヤマトの共闘なわけですからね.

記憶を封印されていたさやかは,カーチスの登場により,その因縁に巻き込まれることとなる.ついにはさやかの命まで奪われるほどの因縁に.

ほんとに貫かれたときは驚いた.驚きが勝って涙すら出なかった.まあちょっとして展開がわかってしまったのもあるけど.

それにしてもストライカー零の成長以上に,ヤマトの,ミラーの成長が感じられて好き.

ヒーローは正義のためになんだってできるんじゃなく,迷って,悩んで,苦しんでヒーローだからじゃなくて,一人の人間として戦っている.だから自分も!

いや熱いな.ストライカーシステムがなくても,戦ってる人はみんなヒーローなんだよな.私たちも,きっと.でも,きっと正義の心が芽生えたからミラーは怪物にならなかったんだよ.その正義は誇ってほしい.

カーチスとのラストバトル.もちろんミラーたちとの共闘はもちろん熱かった.でもそれ以上に,ストライカー天としてさやかがやってくるのはもうさすがに涙が...いや心臓移植とは思ってたし,やけにでかいと思ってたけど,でかいのは本当にでかいままなのか...だから天の,博士の心臓を移植するしかないとは思わなかった...別のストライカーの名前を使うと思ってたから,こういう展開好きで...

 

ミラーのことといいTRUEではなさそうだし,なんか消化不良なENDだったなー.

 

=空の章(春奈とヤマト)=

天の章の後,今度はストライカー零ではなく,ミラーと結城ヤマトの物語.思い出コレクターに力を貰った殺し屋,本郷春奈との,ストライカー空との遠い約束を守る物語.

いやいやいやここで来るんかい,いろいろと.

 

カーチスが最強の肉体と引き換えに渡したのは春奈の記憶.ここ数日積み上げてきたミラーとの楽しい記憶も,約束したこれから幸せな生活も,これまでの良かった記憶全てを.そして憎しみ以外を持たない春奈はカーチスに与する.

いやー王道だけど,辛い...それにしても二重契約はダメって言ってなかったか??

 

きっと力を使えばミラーは死ぬ.それでも春奈と交わした約束を果たすため,春奈のヒーローになるため,ミラーは飛んだ.カーチスを倒すことで記憶が戻ってくるわずかな可能性に賭けて.

ストライカー零から装備を受け取って,ミラーが結城ヤマトととして,本物の電激ストライカーとして春奈のために戦うのは激熱.

 

最後は誰が春奈に記憶を渡すんだろうと思ってたけど,やっぱりヤマト(ミラー)かあ...ストライカー零たちが物語の世界に戻るって決めた後の別れ,本来面識や思い出がないはずの春奈なのに,あの思い出がたくさんあるかのような別れだからこそ,ああ春奈の中にしっかりとヤマトが残ってくれたんだとわかって涙が出た.そしてそれは結城家の養子となった後ももちろんで,ヤマトは死んでしまったけど,でもヤマトは生きているんだって.悲しい結末かもしれないけれどきっとこれでよかった,と思わせてくれる.もしヤマトが生き残ってこの10年という月日を埋めることはできないだろうしね.

 

=鋼の章(リン,クリエ)=

たしかここからが追加ストーリーなんでしたっけ?ここまでで十分綺麗に終わってると思うけどなあ.

天の章からの未来でTRUEやったから,こっちの零の章からの分岐ってのはありがたい.あっちだとカーチス来ないのはなんでだったんだみたいな疑問は残ってたし.なんかはるな報われてなかったし,リンの失ったものはあまりに大きすぎるけど...

ここにきて新キャラなあ...それにミラーとヤマトもいないし...それに春奈の解決がどうなるかわからないし...読むのが怖い...

 

新たに登場したクリエは真実を知り葛藤する.が...あまりにもあっさりとした葛藤だったなあ...みんな性根が強すぎるんよ...自分が誰かの想像で生まれたものなんて知ってふつうすぐ立ち直れないような...最近はシミュレーション仮説なんても広まってきてるけど,それでも多くの人はショックを受けるはず.

 

まあそこからは残ったカーチスたちとの戦闘なわけですが.昔からの洗脳でクリエがリンを傷つけてしまったシーンとかは胸に来ましたが,まあ絵に描いたような蛇足ですわね.本当に苦痛.これまで以上に,輪をかけて説教的.まだこれはいいですけど,明らかな戦闘描写の繰り返しによる水増し.ものすごく好意的に書くなら二転三転する展開ですけど,普通にいうならダラダラと続く苦行.新キャラいれなきゃだめだった?

 

=光の章=

鋼の章までで誰ともくっつかなかった未来.バルボラ帝国が出現してしまった後の物語.

まあさすがに春奈回収するよね.

 

死んだと思ってた人もみんな助かって,協力して敵も倒して,春奈も思い出が戻って,元の世界には戻るけどきっと電激ストライカーの物語も書き替えられて.きっとすべてが上手くいった本当のTRUEEND.本来こういうご都合展開は好きじゃないんだけど,それでも最後のムービーは涙なしには語れない...ヤマトが子供のままなのは幸福かどうかわからないけど笑

子供ヤマトがストライカーシステムで戦うのは手放しで好きだし,光の章はやってよかったーー.最後ジャックに全部持っていかれたけど笑

ヒーローってのは,自分で道を切り開くもんだ.

人間は誰だって,望めば,望さえすれば正義の味方になれる.

二人のヤマトの最後の一言ずつにこのゲームのすべてが詰まっているような気がします.途中中弛みしたけどいいゲームだった.

 

以上

きみのとなりで恋してる!の感想

ええ,はっきりいってWHITE ALBUM2が終わった後の虚無感を流すためにちょっとずつ並行してやってましたとも.

 

=共通=

男女関係なく垂れ目な人が好きなのでなぎさ目当てで買ったまではあった.しかし,莉奈かわい!って開始後すぐなりましたよね~じっと見たら目の形も,というか顔もほとんど一緒だし.まあ教室の外で莉奈と秋人の話を聞きながら涙を流すなぎさを見て,大好きになってしまいましたが…

 

高校入学と同時に陸上を辞めてしまった秋人,幼いころのすれ違いを引きずるなぎさとの関係,そしてそれを取り持つ莉奈.そんなある日,祖母から言い渡されたのはお嫁さんを連れてくること.少し前向きになったなぎさと,なんとかそれを成功させようとする莉奈と,そして祖母の連れて来たお見合い相手の涼花と.一体秋人の結婚相手はどうなるのだろうか...

 

これ正直なぎさ以外選べなくないか!?

 

=莉奈=

正真正銘幼馴染.女の子としては考えていなかったけれど,お嫁さん探し,同姓の女の子に恋人がいるという勘違いから徐々に意識しはじめる.

なんか離脱症状を抑えるためにこのゲーム始めたのに,こんな三角関係チックになるとは思いませんやん!まああれを経験した感じからすると屁みたいなもんだったけど.でもなぎさに嫌味っぽい惚気する神経は理解できねえ.いやーまあこの3人の友情を知らないので何とも言えないけど.あえて言うことで3人の繋がりを維持みたいなのもなくはないだろうし.

自分だけ何がやりたいかわからないって悩んでるけど,高2でそれは普通だって...周りが異常.

まあ心あったまる系?The ギャルゲーみたいな.

 

=涼花=

秋人の陸上の,ペースメーカーの才能に惚れて,転校までしてきた女子陸上長距離の全国覇者.楽しそうに走る秋人に一目ぼれした少女.マラソン選手であった母を批判する記事を書いた父への復讐のために走る.けれどそんな負の感情は時として虚しさに繋がる.そんなとき,母と同じように本当に楽しそうに走る秋人を見て,一緒に走りたいと心底思った.

サイドストーリーの初恋を見てからルートに入ってよかった.初めは利用していると思い込んでてごめんよお...

すっごい,絵にかいたような「男にとっての」(都合の)いい女.良くも悪くもね.いや悪い方が大きいけど.ドーパミンドバドバ3か月期だからってのもあるだろうけど,こんな人はいない(断言).

 

秋人と付き合い始めて,心から走るのが,生きるのが楽しくなって.残るは父との関係ですか...面と向かって話し合わなければならない,ねえ.

一日すら離れて暮らせないほど好き…えぇ…私も好き...

 

ありがちだったけど,軽く泣ける.親子愛はダメなんよ...

 

=なぎさ=

幼馴染(過去形).陸上部長距離エース.秋人と同じで走ることが好きで,努力を努力と思わない,そんな天才涼子が認める数少ない人物.

同じく莉奈のことが気がかりになるルート.あったかもしれない未来という形でそれを確かめる展開.強いなあ莉奈.あったかもしれないなら余計に辛くないか?と思ってしまった.強いなあ.

どうしてこの作中の男どもはこんなに素敵な女性たちが自分だけのものになるなんて,いつまでも離れていかないなんて思えるんだろう...

 

秋人と恵の親子秘話.なんちゅーか,こういう のダメなんだ...涙が...

 

そしてメインらしく,秋人の選手復帰の話.なぎさがペースメーカーになれる,隣で支えられるっていうのと,妹が自立というかなんというかを成し遂げるとい2本柱.まあ嫌いじゃないけどくらいだったなあ.

値段相応というか若干ボリューム的に描き切るには足りてないってのはもったいない.

 

それにしてもセコビッチの元彼女疑惑あった人が拒食症だとかそういう設定いる?こういうわけわからんのは大嫌い.サイドストーリー?

→サイドストーリーだった.瀬古の評価ウナギ上りで草.それに瀬古のプロフィールで泣いちゃったよ...まあこういうのは好きじゃないけどね.

 

 

プロフィールでその後も見れるのがいい.

WHITE ALBUM2の感想・考察

=総評=

なんか書いてるうちに13000字とかになっちゃった.各チャプターは下の方.絶対来年の年末もやるぞ!

 

いやー神.途中までいつものようにあらすじ書いてましたけど,あまりにものめり込みたくて,どうせこの内容なら絶対2周目するなって思ったんで全部消し去りました.2万字強.というかあらすじを残しておきたい内容はもう一度やりたいものですし,別に2周目やらないものは,残そうとは思わないのではという...

たぶんもう私は恋をできない...これほどまでに他人を愛し,思い続けるなんてこときっと私にはできなくて,たぶん異性に惹かれる度に3人のことが思い浮かんで,自分の中の愛情のちっぽけさに失望してしまう.3年も苦しみ続けることなんてできないほどの愛なんだなあと諦めてしまう.

ICはもちろん,CCの3人はプレイヤーにとって空白だった3年間を埋めるもの.どれほど春希と雪菜が藻掻き,苦しんでいたのかを実感するためのもの.3年間を埋めた後はあるべき過去,雪菜との今までの過去を追随する.そしてついに我々は春希と雪菜とかずさが邂逅した現在へと舞い戻る.CCまではあくまで過去,もうすでにあったことで,codaからようやく現在,不定の未来,プレイヤーに委ねられた選択なのである.

他の丸戸作品と異質な点はなんといっても他のヒロインもやはり踏み台でしかないというところ.最初から最後まで,どのような未来をつかみ取ろうとも,やっぱりこの物語は始まりの3人の物語なんです.だからこそ,他作品が一人のルートだけ浮いていたり,まとまりがなかったりするのに比べて,本作は異様な完成度を誇っているんだと思いますし,だからこそ最高傑作だと評されているんだと思います.

ちなみにちゃんと胃痛は引き起こしました.麻里さんルートまでは千晶ルートまでは締め付けられてる感じ,そこから麻里さんルートまでは胃のむかむか.そして小春ルートからは普通に胃が痛かった.

 

おすすめ順は2chテンプレ通りで間違いないです.好きなルートなんてのもないです.全部合わせてWHITE ALBUM2.強いて言えば,かずさルートと浮気ルートが気に入ってて,浮気が一番泣いた.Afterまで含めてね.Afterはわけわからないくらい泣いた.雪菜派,かずさ派を問われると,どっちも大好きだけど..........かずさ…

 

この物語の好きなポイントは

・すれ違いと弱い男.これは単なる好物.

とか

・ほんのちょっと自分に正直になること,勇気を出すこと.そうすればきっと人生は前向きになるのに,それでもそれはあまりにも難しく,時に人生は大きく捻じれてしまう.好き合っているのに.愛し合っているのに.

とか

・他人を,愛する人を傷つけて,人との関わりを避けようとしても,それでも人は人を求めずにはいられない.他人の優しさに期待せずにはいられない.でも前述のちょっとした正直さと勇気がなければやはり人はすれ違ってしまう.優しさを与えられようと,それを受け取ろうとして手を椀状に掲げなければ零してしまう.千晶ルートだって,麻里ルートだって,春希の人生が好転したのは春希が,そしてヒロインが自分の気持ちに正直になって,相手がくれる優しさを受け取ろうとしたときなんですから.

とか

・誰に対しての優しさなんてものは虚構であること(特にこれは小春ルートなわけですが).誰に対しても誠実で,優しくあることは時として,いや大抵の場合,人を裏切ることに等しい.誰にでも優しくありたいなんてどこかで思っていた私に,そんなことを気づかせてくれてありがとう...それでも,出来る限り優しくありたいとは思いますけど.

 

=IC=

全ての始まり.そしてやはりWHITE ALBUM2が春希と雪菜と,そしてかずさの物語なのだと決定づける物語.自分への正直さと勇気の足りなさを明らかにする序章.CCにはいってから,どのヒロインもかずさを感じさせる(千晶は微妙だけど)のはきっとそのあとに待ち受ける物語のため.雪菜ルートとCodaと.

 

=千晶ルート=

正直,雪菜のためのルートだなあ,と.千晶だけ分岐があったのも,たぶん千晶の我儘さと残酷さと,そして天才ゆえの孤独さを描くためだったんだと思いますが,そのためにはもっともっと千晶の描写が欲しかったです.それこそIC3周目を見ないと分岐できないくらいに.いやそうすると千晶ルートの秘密が明かされるのが微妙に前後してしまうからってのが本当のところなんでしょうが,まあ惜しいですよね.いや偉そうですけど,きっとそれは不可能なんです.この物語はあまりにも3人のためのものなんですから.雪菜とかずさとは違う女になろうとした千晶はその時点であやふやなルートなんですよ,きっと.麻里さんと小春はかずさを感じさせるけど,千晶にそれはないんですから.まあかといってすべてを布石にするわけにもいかず...って感じなんでしょうか.

珍しくHシーンをちゃんと読んだんですが,千晶ルートのHシーンなんて,春希への想いが本心だという重大な描写なのに,移植版ではどうしたんですかね?カットはもったいないですよね.

 

=麻里ルート=

やっぱりこちらも雪菜のためのルートで,そんでもってかずさのためのルートでもあって,やっぱり麻里さんのルートでした.

いやーアメリカまで行くってのは想像ついてましたが先回りって言うのは,想像ついてなかった.結末としてはアメリカで再会なんですけど,どうしてあんなにも私は泣いてしまったんですかね.先回りっていうのがそれほど大きいファクターなのかどうなのか.贔屓目で言えば春希の語るように,麻里さんらしさを引き継いだ結果,なんですがだからめちゃくちゃ泣いてしまったのかは私自身わかりません.

2/28からの圧倒的な同年代との楽しさを描くのがなんといってもいい.正直,このルートの春希は千晶ルート以上に優柔不断で,すっごく不快だったんですが,それでもあの時間は,描写は,物語は必要だと思います.麻里さんからメールが来る前に,雪菜に話す.そのタイミングが,あの4人での居心地の良さを最大限感じてから,それでもその目の前の,手の届く居心地の良さを捨ててまで,手の届くかわからない麻里さんを選ぶという意味でも.

あとはかずさとのすれ違いですっごく泣きました.運命は残酷だなあって.もうちょっとの正直さと勇気があればかずさと再会できていたのに,それでもそうならなかったのは運命なのかなって.

 

=小春ルート=

小さな春希である小春.春希はこのルートで自身に,なりたかった理想の自分に向き合うこととなります.他の二人にはない無償の優しさ,そしてそれがどれほど他人に,傷ついている人間に魅力的かということ.どれほど自分の罪が深かったかということに.

きっと春希のかずさへの想いが憧れからだったように,小春の春希への想いも憧れに近い感情で,そんなところで他ルートと同様,かずさを想起させます.それでもって,友人のために自分の想いに蓋をしようとしてしまうところも.そしてまた美穂子の心を知りながら,春希とキスをしてしまう,そんなところは雪菜でしょうか.

武也が小春の異変に気付いて,そして客観的に見て完全に春希が悪いのにそれでも雪菜が悪いといってしまう小春を我々が見て,小春の気持ちが確定的なものとなってしまうことを心底理解.同時に小春の暗い未来も確定的なものとなった瞬間,胃を熱した手で握られてるかのような感じがしました.鋭利な刃物で切り裂くよりも,刃こぼれだらけのナマクラでゆっくりと突き刺される方が辛い...そんな状況を大人になった晴生も理解していて,失うものが多すぎると踏みとどまろうとする.また自分の気持ちに嘘をついてまで.でも自分に嘘をつくことは,不幸な結末を手繰り寄せることだから.だからこそ春希は今度こそ,自分に正直になる.どれほど多くの犠牲を払おうと.まあ最後の部分はどのルートも共通ですけどね.

あああああああ,ほんとに学校でいじめられる小春を見るのはしんどかった,辛かった,痛かった,むかついた!!仕方ないじゃん!それほどまでに好きになってしまったんだから!ってわけのわからない擁護が頭に浮かぶほどには.

小春が自身の心の傷を埋めるために春希に溺れるのはそれはそれで胃が痛いし,Hシーンがかずさとそっくりで,それはもうなんかね...辛いってのも違うけどああ...

まあそんな胃痛の才骨頂は雪菜の誕生日パーチーからなんですけどね^^ようやく小春の現状を知ることになった春希.しかしそれは小春がすでに破滅願望を叶えてしまったあとのこと.どうしようもないほど小春が傷ついてしまったあとのこと.小春の誠実さが壊されてしまった後の事.悪いのは自分のはずなのに,自分の周りには優しい友人がそれでも付いてくれていて,小春の周りには誰もいない.たった一人,孝宏が手を差し伸べたとしても,もう小春はその愛する姉である雪菜まで裏切ってしまったのだから,その手は取れない.だからこそ春希は3年前のお節介な自分に戻らなくてはならない.そうして二人きりの世界から,みんなのいる世界へと連れ戻さなければならない.3年前の自分と同じ過ちを犯させてはいけない.二人きりの世界で生きていけるほど,春希も小春も強くないから.

そして小春と雪菜の邂逅.明かされる春希と雪菜の決別.あまりにも雪菜がまっすぐで,優しくて,眩しくて.ここまで精々,涙ウルウルする程度だったけど,泣いてしまいました.私とは正反対な強くて明るくて綺麗で優しい雪菜に羨望しながら,憧れながら,畏怖して.

そんでもってやっぱり,ED後の卒業旅行の話.来るとわかってても泣いちゃいますよね.しゃあないですよ.

 

ここまできてようやく,このWHITE ALBUM2という物語も結末へと向かい始めるわけですか...気になるけれど,終わってほしくない...

 

=雪菜ルート=

ついに来た本番で,それでもかずさ派の私にはきっと辛さが残るルートで,それでも雪菜とかずさと向き合うためには必要なルート.あったかもしれない未来じゃなくて,あるべき現実.冬馬かずさという女性を決して忘れられない事実を認め,それでも目の前で待ち続けてくれた一人の小木曽雪菜という女性を愛するための物語.

動き始めた北原春希と小木曽雪菜の物語はあまりにも幸せで,忘れちゃいけない人のことを忘れてしまい,ずっと心地よいぬるま湯に浸っていようなんて思ってしまうのも仕方がなかった.そんなぬるま湯も続けばそれはそれでよかったのかもしれない.けれど,そのぬるま湯に冷水をいれた柳原の策略はきっと二人の最上の未来にとっては必要だったんです.春希を好きでいるために,好きだった歌も,それに伴う何もかもを忘れてしまったままではきっと雪菜に幸せはやってこないから.例え歌うことで春希が嫌われたとしても,それでも小木曽雪菜が笑うために.

忘れてしまいたい過去と向き合うそんな大切なストーリーでした.今までのすれ違いがすべて収束していくような,いい意味で平坦な.そしてこれからの激動の展開を予期させるような.まあ最後にかずさを忘れてる時点で甘くねえなって予感はさせるけど.

こんな展開になって,かずさを選べる人いるのか?いやどんな展開かは知らないけど,この後.まあここで終わってたらゲンナリってのも確かなんですけどね.

 

=coda=

あれから2年.1週間も離れない,そんな約束を守り続けた幸せな2年.今日12/24.春希と雪菜はフランスにいた.一世一代の決意を伝える,そんなイベントを予定して.そしてもう一人冬馬かずさもここフランスの地を踏む.WHITE ALBUM2に終わりを告げる最終章codaが始まる.

かずさの破れたストッキングを見て泣いて,OPで泣いた.こんなに残酷で,望んでいた再会なんて...初めにあんなにかずさのことを好きにさせて,ようやく3人と雪菜のルートを追って,ここまで雪菜だけを好きになったのに...ああ,あの3人のルートはプレイヤーにとって空白の3年間の代わりで,そしてその3年を終えたのち,4年目を始めるために雪菜とのあるべき過去を追随して,そしてそこから2年経った現在へとようやくたどり着いたのか...

なあ春希,お前やっぱ最低だよ.そして同時に,かずさには春希じゃなくちゃいけないなんて思ったりする自分にも嫌気がさす.春希や雪菜は仲間たちに支えられ,この5年で良くも悪くも大人になった.しかしかずさは例えあいつが母さんになっても,それ以外はずっと一人で,ずっと5年前のままだったんだ.春希の気持ちもわかるよ.私だってストラスブールでかずさと再会した時は心臓が止まったかと思った.けれど.だけど嘘をついて約束を反故にしたり,黙って家に連れ帰ったり.それは人としてしちゃいけないだろう.バレないわけないだろう...雪菜は春希が,かずさが大好きなんだから...近づきたいと思うほど遠くに行ってしまい,遠ざけたいと思うほど近くに来てしまう.確かに運命とかずさの選択は春希にとっても酷なんものかもしれない.けれど,それでも悪いのは春希だよ.

ああでも...自分の中のかずさの気持ちに気づいていながら,雪菜との逢瀬のときにはずっとかずさを考えていたのに,それでもかずさといるときは雪菜のことは頭からすっかり抜けてしまうほどなのに,良識と恩と自分への愛着のために決して裏切れないなんて思ってしまって選択肢を選ぶ私も,昔の春希にそっくりなんだ...あれだけ正直になれと,勇気を出せと嫌っていた5年前の春希に.

今度こそ春希はかずさを忘れない決意をする.決して忘れないために残された1週間の取材で彼女の姿を心に焼き付ける.そしてかずさの空白の時間のことを知り,ついに時間は5年前に巻き戻る.5年前,かずさがキスをした時間へと.止まらなくなった想い.知ってる話なのに泣いた.だってあれほど好きだった人にあそこまで思われていたことを知って...私自身嬉しくて,後悔が募って(いやその後悔の原因は私じゃなくて春希なんだけど怒)

 

=coda-ノーマル-=

だから私は最後に弱い自分と決別するために,真っ向からかずさと向き合うためにまずはこちらを読む.ほんとは雪菜ルートのつもりだったけど...

かずさが用意してくれたコンサートの特等席を空白にして雪菜に会いに行く.きっと,もっと前にすべてを雪菜に話していれば,こんな彼女の晴れ舞台に彼女を傷つけることもなかった.それでも,これほどまで深く傷つけなければきっと春希とかずさの縁は切れないから.例え,かずさとの想いが繋がりあおうと,かずさ自身が偽りの関係でいいと言ったとしても,雪菜を愛しているから.愛する雪菜を裏切りたくないから...例え冬馬かずさの行方が知らずになろうと,雪菜はきっと薄々気づいていようとも,春希はそんなことお構いなしに繕おうとする,最低な春希ですね.

 

そのあとさ...2周目でかずさが日本に来た理由がやっぱり春希で,春希が聞きたがっていたピアノの演奏で二人を祝福するためなんて知ってしまったら,もう...

 

=coda-雪菜-=

きっと事実かもしれない5年前の夜のことを,無理やりにでも嘘にする.目の前の冬馬かずさの冗談だということにする.今を認めないんじゃなくて,過去を認めないことが必要なのかな.そうかもね.今だけを認めないでいようとしたら,過去は自然と認めてしまう.だってそれはあまりにも嬉しくて望んでいることだから.けれど過去から否定してしまえば,自然と現在の想いも否定することになるから.

そして春希はようやく雪菜の前でも認める.かずさと共に過ごしていたことと,それが本当に楽しかったことを.雪菜は怒った.しかしそれは自身を裏切ったことではなく,かずさを裏切ったこと.また3人でいられるように.きっとそんな未来は万が一もないけれど,それでも大好きで,自分が最初に裏切った相手である冬馬かずさを最後まで支えてほしいと.いつまでも逃げ続けてはいけないから.例え春希がかずさの元へ行こうとも,それでも今向かい合わなければ一生,3人とも不幸なままだから.

まあああああそれにしても咽び泣いた.雪菜は強すぎるよ...優しすぎるよ...いや春希もかずさも...

 

雪菜ルートのはずなのに,それなのに登場するのはしばらくかずさばかり...いやわかるけど!もとからメインがかずさだったからっていうのもわかるけど!あまりにも...雪菜早く...

そして判明する曜子さんの病.ああどこまでもかずさを追いつめるんだ...自分が病だからこそ,かずさにできる限りのことをしてあげたいという気持ちが曜子さんが春希を呼び止めて,そしてそんなことできないから春希は曜子さんにかずさを支えてもらおうとして...もうむちゃくちゃだ...日本に永住させてやりたい,それは3人でいるためにも必要なこと.けれどそれは春希がその気持ちを受け入れられないことで夢へと変わる.いや受け入れたとしても3人にはなれないかもしれない.けどかずさは本当に一人になってしまう...

かずさがその事実を知ってしまったとき,ありもしない二人でウィーンに帰る未来を描いた時,そしてその未来がすぐに否定されてしまったとき,そんな時のかずさの叫び,慟哭を聞いていると私の方の慟哭まで止まらなくなってしまいました.

 

だから二人でいると恋人かそうじゃないか,そんな関係にしかなれないから,3人だった時に,友達だったころに戻るために雪菜に頼ったのは,わかってた,わかってたけどまあ泣くよね.

 

一人と一人と一人が三人になり,三人が二人と一人になって,二人がまた一人と一人になって,そしてまた二人になって,三人に戻る物語.そして今度は七人へと.かずさの世界からみんなを追い出す別れの曲が,みんなと共に新しい世界を創る歓迎の曲へと変わる物語.

私もかずさが日本に残ろう未来を創造したりしたけれど,やっぱり前向いてウィーンに帰ってくれる方が嬉しいや,本心からそう思ってました.けれど雪菜と一緒に,最後の最後に騙されちゃったなー.最後は嬉し泣きかよー,親子愛かよー,やってくれるなあ…ほんと.

 

そして雪菜への告白ですよね.俺にはわからないけど,かずさなら雪菜の心がわかるからと,だから俺への気持ちもわかるっていうのは泣けましたね.やっぱり私はかずさが好きなんでしょうね.いやかずさ「も」好きなんでしょうね.

最後の結婚式での出し物とか,ドレスのまま抱き合う二人とか最高かよ..もちろん冬馬親子の一枚絵も...「時の魔法」染みわたる…

 

=coda-浮気-=

まあ書きたくもないけれど...でもこれがWHITE ALBUM2なんだぞ!って感じのEND.もっとも現実的で,私の中の悪魔が正史として考えてしまいたいほどのルート.浮気ルートって誰が名付けたんだろうなあ.そんな陳腐な名前じゃなくてもっといい名前があっただろうに.公式だったらm(__)m.

胃痛とかじゃなくて春希に吐き気がしたけど,唯一得た知見があって.それはなぜ私が,おそらく多数がかずさに惹かれるかということ.かずさの言う通り,雪菜は春希を愛するが故,常に春希を優先し,かずさは春希を愛するが故,時として自分を優先してしまうから.そんな態度が愛おしく感じるからなんだなあって...雪菜はありがとう,ごめんで終わって,かずさはごめん,ありがとうで終わるから.それでもかずさも春希の幸せを一番に願ってくれるから.

 

ああ…旧冬馬邸でのHシーンが最初と何もかも一緒で,これから来る3人の物語がどうしても5年前の物語と重なって...どうしてこうなってしまったんだろう.それでも自分の憐みのためなんだと免罪符を用意してくれるかずさはどれほどまでに優しいんだろう,どれほどまでに春希のことが,雪菜のことが好きなんだろう...雪菜との逢瀬を感じさせる上手くなったセックスがどれほどかずさの救いとなるだろう...

数字で合言葉を決めるなんて,登録名を変えるなんて丸っきり浮気じゃないか...相手を愛するが故の浮気じゃなくって,自分の体裁を守るための,自分の快楽のためだけの...誰も幸せになんかならないよ...かずさが息を潜めてる可能性なんて,優等生のお前なら思いついただろ...なんで二人の幸せを追い求めてたのに,二人ともを不幸にしてしまうんだよ...雪菜もかずさも,お互いを,春希を責められないとわかってるんだろ...まだ二人の幸せを願ってたノーマルルートの方がましだよ.

どれだけ二人が逢瀬を続けようと,一緒になろうとしてもそんなことができるほど春希は強くないし,周囲の人間もかずさも,優しすぎて,そんな破滅に近い道は許してくれない.

もっとも愛し合った二人は決して運命から交わることはない.どれほど強い意志を持ったとしても,N極とS極が避け合うように,決して混じりあうことはない.孤高の天才と愛される凡人は相容れない.

かずさに嘘を言えと言われても真実を話したのは,逃避行ができないほど春希が弱いことの表れで,かずさを愛していたことをなかったことにしたくない,みっともない足掻き.死ぬまで独りでいることで,唯一できる贖罪,自己満足.

それでも雪菜は折れなくて,一人で立ち直って,強くって,春希を許してくれた.

 

でもさ...今まで散々に書き散らかしたけど,この展開は私が浮気ルートの存在を知る前からずっと予感してたもので...最も現実的な展開だと私は思うんですよね...悲しいことに私は雪菜ルートのように雪菜に頼み込む厚顔無恥さも,雪菜への,かずさへの信頼も私にはたぶん持てないです.というかこれがきっと普通なんだと思います.物語として美しいのはこのルートではない,それでも最も現実的なのはこんな展開なんだと.その意味で私はこのルートが好きですし,なければならない哀しい結末だと信じています.世界中で誰一人,プレイヤーも含めて全員が赦さなくても,赦されなかったとしても,私だけはと思ってしまう.決して私が容認してるとか,これが弁解だとかそういうのではなくて,あの楽し気な3人を見ていた側からすると,あまりにも哀しすぎて...そうでもしないとこの世界線の皆が救われなくて...

エピローグは認めたくなんかないけれど,読まなかったことにしたいけど,それでもかずさが願ったように雪菜が春希を治した.それに雪菜自身がこの現在が幸せと言うなら私はそれを否定できない.

 

=coda-かずさ-=

なあ...かずさとばったり出会ったシーンで,かずさ視点入れるのは卑怯だろう...泣くやん...

 

やっぱりかずさを忘れられなくて,教室で5年前の再現をしてしまった.ほんの一瞬だけのキス.どれほど5年前を冗談と言おうと,その事実だけはもう偽ることのないもの.その罪悪感から逃げ出して雪菜に会いに行って,やはりかずさのことは言わない.二人を裏切る最低な未来.そしてICレコーダーに込められたかずさからのメッセージを見つける未来.教室での冗談が冗談なんかじゃないことを確約してしまうかずさからのメッセージを.コンサートにだけは来てほしい,雪菜と一緒に来てほしいというかずさの決意のメッセージ.

ああ,雪菜もわかっていながら自分に嘘をついて,勇気を持てなくて.やっぱりそれが故に3人はまたすれ違ってしまうんだ.もう半日,メッセージを見つけるのが早ければ,もう一歩だけ正直になれていれば,こんな辛い結末に向かうこともなかったのに...約束も,決意も何もかも反故にして...それでもどこか嬉しいと思ってしまう自分が狂おしいほど嫌い.

ただ浮気ルートと違って,自分の気持ちをごまかさず,かずさが一番だと認めた未来.認めたからこそ誠実に身体は求めなかった.だから葉子さんの病気の話も知った上でかずさに関わる.だけど他ルートと同じように,雪菜との婚約はかずさを追いつめる.身体の関係がない分,余計に追いつめる.縋るものがないから壊れるしかない.だったら...もう春希が手を差し伸べるしかない.世界で一番好きな冬馬かずさに.

ああ,こうしてすべてを捨てる覚悟を最初に伝えておけば,浮気ルートのようにならなかったのかなあ...

 

想いを確かめ合うより先に肉体を交えなかったからこそ,想いの強さを確かめ合ったからこそ,二人は壊れてしまうかもしれない未来へ突き進める.物理的なものよりももっと大切で,不確かで,確かなものを胸に抱える.かずさを守るために雪菜を正面から傷つける.

 

そしてごめんなさい.雪菜ルートをみて,もっとご都合主義的なものになると思ってたけど,理想的なかずさルートだと思います.正直さと勇気を持って.ただそれは当初描いていたようなちょっとしたものじゃなく,拗れた結果,大きなものが必要となったけれど.

春希の決して壊れたりしないという宣言も,壊れたら護ってみせるというかずさの宣言も,浮気ルートがあったからこそ引き立つ.浮気ルートにはなかった決心こそが,二人が進む茨の道をきっとコーティングしてくれる.自分たち二人以外を傷つけることとなる,そしてだからこそ二人も傷つくことになるいばらの道を.本物の親友だった武也さえも捨てて二人だけの未来に向かう.

武也が言うようにきっと雪菜に言えば3人の未来があった,雪菜ルートのようになっていた.けれど春希が信じるように,雪菜ルートのようにそれはかずさを愛せない道だった.たぶんほんのちょっとの時系列の前後で未来は簡単に変わってた.

 

雪菜を徹底的に裏切ったからこそ,ここまでで先に雪菜の人としての凄さ,すばらしさを見て来たからこそ,その優しさが何よりも辛い.日常生活もままならないほど壊してしまったことが辛い.もう3人は無理なんだ...雪菜ほど二人は強くないんだよ...

雪菜ルートではかずさが3人「だけ」の世界から広がった「3人」の世界へと踏み出したけれど,その逆は無理なんだ...すでに得たものを捨てるなんて普通はできないよ...春希はそれを捨ててまで手に入れたいかずさがいた.けれど雪菜には...代償にはあまりにも大きすぎる.

もうここからは語るに足りません.雪菜の失踪で春希が近くにいなくても,かずさは戸惑うことも,恐れることもない.だってそれはかずさを護るためにいないのだから.もう涙は枯れた.最期までかずさの,春希の幸せを願ってしまう雪菜にも.雪菜が生きててよかった…

 

エピローグも,平気な顔してみてたら曜子さんの母としての強さを見せつけられやっぱり泣いてしまった.もう枯れてたけど.

3人はバラバラになったままだったけど,きっとまた近い日に再会できるだろう,そんな素敵な未来を授けてくれて嬉しい...

個人的TRUEというかなんというか,あってほしい未来.

 

=幸せへと続く道(雪菜After)=

猜疑心とかそういうちっぽけだけど,二人にはあまりに大きかった試練もなくなって,また3人へと,7人へと戻って,さらには母と小木曽家という家族が増えた後の,二人が新居に引っ越すまでの,さらに新しい家族が増えるまでの物語.

ああ幸せだなあ,そう感じられるAfter.どうしようもなく幸せで,今までだったらこの後どんなどん底があるのだろうと思ってしまうような未来.だけどたぶんここが今から先のどん底で.二人は,みんなはもっともっと幸せになる.喧嘩しながらもすぐ仲直りして,また喧嘩して,仲直りして.

 

=不倶戴天の君へ(浮気After)=

かずさとはもう二度と会えない.それでも,あれほど裏切った雪菜は愛してくれている,支えてくれている.エピローグまでの,春希が立ち直るまでの物語.雪菜とかずさの大喧嘩.

どれほど雪菜は優しいんだよ...大好きだから,二人が一緒になる未来を夢見てとかそういうのじゃなくて,ただ春希くんがもとのお節介で,融通が利かなくて,説教癖が会って,決して誰も見捨てない,そんな春希くんに戻ってほしいという純粋な願いから看病する.雪菜の尊さがひしひしと感じられる.

骨髄移植をしようとするかずさ.けれどかずさに最後に残ったピアノまで取り合出てしまう可能性が億が一でもあるならそれは何があっても許さないという曜子.一夜明けてこれをプレイして,涙は復活してましたね.

時が経つにつれ,行かなくちゃとそれが義務感に変わり始める雪菜.そりゃそうだよなあ...辛いよなあ...ましてや目の前の相手が大好きで,その大好きな相手が自分じゃなくって.そして雪菜まで壊れ始めたことに,半年前の自分に優しい春希が気づかないわけもなくて...

かずさも,お母さんとピアノ以外のものはすべて失って...母のための最期の演奏を一人で頑張るしかなくて...

 

結局3人は3人でしか立ち直れない.6年前の問題は3人が一緒にいたことで起こったんだから...だから,3人はお互いが大好きだから,決して離れられない.だから,雪菜がかずさに連絡をしようとしたとき,時差の関係から先にかずさから電話がかかってきたこともきっと必然なんでしょう.二人がそれほど追いつめられて,追いつめられたときには春希がいない今は頼る相手がお互いしかいなくて.そして二人はようやく勇気を出して,正直になって不安をぶつけあう.

雪菜は春希を救えないかもしれないこと.かずさはそんな事実を認められないこと.ピアノがあれから全然うまくいかないこと,お母さんの事.泣いて泣いて泣いて,お互いに責め合って.中学生みたいな喧嘩をして,一夜だけ親友に戻った.電話を切ればきっと不倶戴天の敵同士に戻るけれど,それでも二人は6年の時を超えてようやく仲直りする.

 

はっきりいって雪菜Afterは見ても見なくてもよかったけど,これは見て本当によかった.わけわからないくらい泣いた.二人の喧嘩とか,最後のかずさの,ざまあみろなんて泣かない人は世界にいないでしょ...かずさからの春希と雪菜への3人にだけわかる伝言.不倶戴天の敵への死ぬまでの宣戦布告.雪菜派だとかかずさ派だとかそういうのが馬鹿らしくなるくらい,春希には敵わないかもしれないけれど,それでもそれにちょっとしか劣らないくらいには二人のことが大好き.よかった,もう一度かずさが日本に来てくれて.よかった3人がいがみ合いながらも仲直りしてくれて.

不倶戴天の君へまで含めると浮気ルートが一番泣いたし,好きだあ・・・・・

 

=幸せへと戻る道(かずさAfter)=

二人がウィーンに行ってから3年も経って,そして日本に再び戻ってきたときの二人の結婚式のお話.

か!ず!さ!,か!わ!い!い!!!!!

半年前,ウィーンまで愛に来てくれた雪菜.なんていい子なんだ...小木曽家が納得してなかったら曜子さんがわざわざ説得しに行って,それでも聞き入れてくれないから雪菜まで説得して...だからもう日本にいれない理由はないと.

式場が第二音楽室で,またここから3人が一緒になる.最高.そしてかずさのウェディングドレス,ほんとにきれい…

友人1,2,3も大好きだぜ...

 

 

=最後に=

どの未来がTRUEなんですかね,GRANDなんですかね,人気なんですかね.ええ,わかっています.もちろん人それぞれですし,きっと(仮に数値化できるとしたら)幸せなのは雪菜ルートなのでしょう.でも私のように何度だってかずさルートを選んでしまう酔狂もいるわけです.雪菜ルートはかずさが最後に言っていたような3人の,平均を取った幸せで,きっと最も幸せな道.しかしたった一瞬かもしれない幸せのために人は多くの悲しみを背負うことだってあるじゃないですか.たったひとかけらの幸せのために,多くのものを犠牲にしたっていいじゃありませんか.もちろん最低な道ですよ.それでも私のように最低な,自己中心的な人間はそんな未来を時として,そんな選択をしてしまうんです.

そして,私的には(Afterも含めると)浮気ルートが一番好みな展開.幸せかは置いといてね.

 

 

そしてさらに最後に.私はいつまでもふらふらし続ける北原春希が大嫌いだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!けれど,雪菜もかずさも素敵な人で,好きになってしまう気持ちだけは理解できる...し,そして本心から自分以外の二人を大切にできる春希がすごいと思う……

雪菜大好き!!!!!かずさ大好き愛してる!!!!!

以上!

WHITE ALBUM2(ドラマCD等)

=雪が解け、そして雪が降るまで=

3人が出会うまで,かずさと春希が二人きりだった時の,かずさ視点の物語.

親に見捨てられて,周囲は誰もかもが色眼鏡で見られて.だから私は憎しみで返すしかなかった.その憎しみは甘さ以外の味覚をかずさに拒否させるほどに彼女の身体を蝕んでいた.ただ北原だけが手を差し伸べてくれた.根気よく関わろうとしてくれた.そして私はいつしか彼のことが好きになっていた.

いやーますますかずさが好きになってしまうんだけれど...

 

=祭りの前~ふたりの24時間~=

文化祭前日.かずさと雪菜,二人の練習中の会話.

かずさを想う春希.それに気づくのは春希自身と雪菜だけであった.そして春希を想うかずさはその気持ちに気づかないばかりか,春希が雪菜を好いていると思っている.思い込もうとしている.

届かない恋.かずさはこの曲を春希から雪菜の曲だと言うが,きっとこれは春希くんのもの.春希からかずさへの届かない恋だから.すべてに気づいているのは雪菜だけ.どれほど詞を読んだとしても私にはわからない,わかるはずもない.

それでも私はかずさのことが好きで,かずさも私のことが好きで.3人は他の2人が大好きだから.今はその事実だけで良かった.

ICの2周目といい,雪菜も悪い奴じゃないんだよなあ.むしろいい子過ぎる.

でも私はあまりにもまっすぐで優しい雪菜より,不器用で勘違いしがちで自分の感情すら表現できなくてそれでも好きだという気持ちだけは抑えられなかったまっすぐなかずさが好き...今のところはね.

この時好きな相手を雪菜に告げられていたら,未来は変わっていたのかなあ?かずさと春希に意気地なさがもう少しでもなかったら未来は変わっていたのかなあ...

ああ,書いてて再認識したけど,一番強いのは雪菜なんだなあ.

 

=祭りの後~雪菜の30分~=

かずさのキスを目撃した後の雪菜の30分.

今朝親友になったばかりだと思った彼女のキスを見てしまった.そしてその関係はきっともう壊れてしまった.誰のせいでもない,それでも強いて責任を求めるなら,届かない恋なんてものじゃないのに,同じ人を好きになってしまって,それでも3人で入れると思い込んで強要してしまった私が悪いのだ.だから.だから決めた.私が春希くんを諦めよう.かずさを応援しよう.

何度も,何度も眠る春希くんを置いて帰ろうとした.かずさを揶揄う未来を思い描いて笑みを浮かべたりした.それでも腰はもう上がらなかった.それほどまで私は春希くんを好きなのだ.頭で最善をわかっていながら,その選択をしようとしていながら,身体が,心が受け付けないほどに.そして私は自身に嫌悪しながら,彼に想いを告げた.振ってほしい,受け入れてほしい.相反する二つの本心を抱えながら,彼のやさしさに付け込み,そして彼とキスをした.3人が一緒でいるために,自らの欲望というわがままのために.

あー恋って,人を好きになるってこんなに重いものなのか,そうだよなあ...ああ語彙が...ただ二人だけの世界で人を好きになるなら事態はどれほど簡単なことだっただろう.三人の世界がゆえに,三人が,互いを愛するが故に.

 

=TWINCLE SNOW-夢想-=

もしも冬馬かずさと北原春希がほんのちょっと勇気を出して,そして自分に正直になって,二人が恋人となっていたら...冬馬かずさはそんな夢を見る.

そんな夢の中でも,3人は一緒にはいられない.独占欲ばかりが育っていき,そして春希と雪菜が一緒にいるのは二人が付き合っているからという理由から,3人は2人になり,そしてまたもとの3人へと戻るため,5人となった.

何気ないところのセリフは本編と同じで,ああ,本当にあったかもしれない世界なんだ,でもあったかもしれない世界でも3人は一緒にいられないんだ,それほどまでに二人は春希を大好きだから.そういう短編小説.

 

=歌を忘れた偶像=

大学入学後から彼女は学園のアイドルだった.しかし彼女はもう頼まれてもあの時のように歌わない,歌えない.あの時に戻ったように,愛想笑顔を振りまくばかりであった.少しの自分をさらけ出せるのは,依緒と飯塚君のいる「四人組」だけだった.家族さえも,笑える場所ではなくなった.

彼とはもうしばらく話していなかった,いや話せなかった.それでも私は彼のことを追いかけていた.何よりも大切な「三人」を引き裂いてしまった自分を責めて続けていた.もう彼女が本気で笑顔を見せることはないだろう.そう,あの時あの空港から.

しかし,それでも時が止まることはないのだ.依緒と飯塚くんの策略で,いや策略というのは語弊があった.依緒の言葉からこうなることはわかっていたからおめかししたのだ.そして学園祭を彼と回った.変わらないものと変わってしまったもの.変わってしまったものはあまりにも大きくて.それ以上に変わらないこの気持ちが大きくて.だから私はまた彼を求めてしまった.けれど,誰かが演奏した「届かない恋」が私に彼女を思い出させた.

 

入学してから2年が経った.私は高嶺の花の「小木曽雪菜」として四人組以外とも交流するようになった.そして「小木曽雪菜」はもう彼との交流はない.それでも私は彼を追い求めていた.

そんなある日,彼が転部する話を聞いた.依緒も飯塚君も,そして私も知らなかった.2/14.最悪の20歳の誕生日プレゼントだった.きっともう彼と話すことはなくなる.

そんな時,母は引きこもっていた私に客人が来たという.彼だと思った.気が付くと階下まで駆け出していた.しかし,彼ではなかった.それは裏表のないと思っていた友人で,友人は言葉を紡ぎ男性へと変わった.騙された.逆恨みだと自分でも思う.でも今の私にはそんなことを理解できなかった.目の前で3人だった私たちを,2人として語る男が憎かった.

そしてしばらくたち尽くし,カーブミラーに彼の姿を見つけた.ああ,他でもない私が彼を気づ付けているんだ.怒ってほしかった.暴力を振るわれても良かった.それでも彼は謝り続けた.今日,私は彼を忘れる決心をした.

 

それでも見知らぬ女性と仲良さそうにする彼を見ると心が,身体が八つ裂きにされそうだった.彼の嫌なところを探し続ける.毎日,毎日.そして毎日探し続けるほど,彼のことを考える.誰にでも優しいけど,私にだけは優しくない彼が大嫌いで,いつのまにかまた彼のことで頭がいっぱいになっていた.

 

三年生になった.GWのある日,尋ねて来たのは誕生日に友人から男性へと勝手に変わった人であった.もう私は誰かの幸せを願うようないい子ではない.ただ彼の事だけを考え続けるただの一人の女だった.

そんな目の前の彼から語られる春希くんは昔のまま,おせっかいで優しくて説教癖があってそれでもって私の大好きな人のままだった.彼は春希くんに絶交されたことを語った.俺は雪菜を受け入れてはいけない人間だ,それでも俺以外の人間が雪菜を幸せにしようとするのを,愛するのを許せない.そんな我儘で身勝手な春希くんが嬉しかった.彼のものであることが嬉しかった.

愛されていないかもしれない,嫌われているかもしれない.それでも,私とかずさは彼にとってたった二人,特別な存在なんだ.だから私は諦めない.きっとまた歌える日まで.彼に歌を聞かせられる日まで.彼が歌を求める日まで.

いやーこれメインにいれてくれよー.これ見逃した人もいるでしょ.もったいねええええ.

 

=祭りの日~舞台の下の物語~=

文化祭,演奏当日の3人の物語.伝説のステージ.祭りが終わってもその楽しさと幸せは終わらず,そして大人の恋が始まるまでの物語.

物語としてそれほど目新しいものはないけれど,そこにいた3人以外の人物の心情が描かれた作品で,そして冬馬かずさがキスをしてしまった後の,もう隠せなくなった恋心を描いた作品.

もう一度必ずやるゲームリスト(五十音順)

RPGは2回目のレベル上げ等が好きじゃないので基本ありません.あとねこねこも全部入れるのはしんどいので基本なし.

 

=あ行=

アオイトリ

AIR

 

=か行=

・Chaos Child

・家族計画(準ルート)

(・君と彼女と彼女の恋)

CLANNAD

・グリザイア

 

=さ行=

サクラノ詩・刻

Summer Pockets

沙耶の唄

G線上の魔王

車輪の国、向日葵の少女

Steins;Gate

・Stains;Gate0

・すみれ

・世界で一番NGな恋

 

=た行=

・月に寄りそう乙女の作法(ルナルート)(かわいい)

 

=な行=

 

=は行=

・The House in Fata Morgana

・PARANORMASIGHT FiLE23 本所七不思議

パルフェ(里伽子ルート)

・FF X

・ペルソナ5R

・ぼくの一人戦争

WHITE ALBUM2

 

=ま行=

Muv-Luv

 

=や行=

 

=ら行=

Little Busters!

 

=わ行=