えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

そして世界の明日よりの感想

 

=総評=

良作。

 

おすすめ順は夕陽→(他3人)→Normal→Afterですかね。夕陽最初か、少なくとも朝陽より前がいい。朝陽を捨てるなら夕陽最後ですかね。

好きな順は…夕陽が好き。ノーマル→Afterの流れが良すぎて他はあんまりないですかね。朝陽だけちょい苦手。

 

心情表現が細かくて非常に楽しめました。この世の終わりなんてものは経験したことありませんが、納得はできました(案外落ち着いてる感は否めませんが笑)

 

よくない点としては、選択肢でうろちょろしていると、一貫性のない展開になってしまうところでしょうか。御波が倒れる2つのシーンで、1つ目見ずに2つ目だけ見たりするとちょっと違和感あったりなど。これなら選択肢1つだけで分岐とかでもよかったかも。

あと、基本主人公は受け身なので(恋愛的にではなく、状況的に)、それが苦手な方は微妙カモ。主人公だから力が強くて!率先して自己犠牲して!みたいなのはあんまりない。

 

生きるとは、一人では不可能である。一人で可能なのは、ただ生きることだけ。家族計画を思い出しますね。

自分の周りのみんながいなくなってしまうと、つまりいままでの自分を観測していたみんながいなくなってしまうと、それは自分が死んでしまうことと同義ではないかと思ってしまった。私は結構、環境を変えたり、引っ越したり、それほど酷くはないですが人間関係リセット症候群に近いものを抱えていたのですが、ああ、そのたびに私の一部は死んでいたのだと思うと、なんだかやるせない気分になってしまった。もちろん思い出だとかはあるんですが、それを保証するものは私以外ないんですから。

 

=だらだらと=

こなかなは病気ものだったけどどんなものか…

初見の印象は

夕陽:メイン?結婚したいとか言ってるし、案外はずれっぽい

青葉:ええね、快活系ヒロイン。1番手にしようかな。

御波:病弱系ヒロイン。まあ真ん中くらいかな。全く読めない。

朝陽:そうかあ、眼鏡お姉さまかあ。うーん…

 

=共通=

それぞれのギャップを強調するいい共通であった…こういうのでいいんだよおじさんになってしまう。もてもてだねえ、がんちゃん。まあ若い男がいないし自然っちゃ自然か。ちゃんと夕陽ががんちゃんから離れない理由も説明されてたし、良作の予感。朝陽が母の死に責任を感じて、夢を捨て、夕日の側にいるために教師になったエピソードはちょっとうるっときてしまった。高校生の中の大人である朝陽に対し、昔の朝陽姉ちゃんを強調して攻略キャラとして意識させるのめっちゃよくないですか?

そしていつもみんな一緒と強調してからの人類滅亡の危機。なるほどねー、恋愛による分離じゃなくて、根本からかー。

御波の「死ぬ覚悟は前々からしていましたから」の一言でめっちゃ好きになった。なんだこのつよつよJK。。。

あと株のチェックに事態が本物だと確認する昴もつえー。てんやわんやで思いつかないよ…

実際、こんな事態が起こったらどうなるんでしょうね。アルマゲドンみたいに小惑星に乗り込んで爆破なんてのも難しいでしょうし。一部は宇宙と空、一部は本作のようにシェルター、一部は海中に避難。残る人々は…個人的には一日二日悩んで、まあいつも通りにするんでしょうね。奇跡、起こるかもしれないし。

 

やたらと未来の話するの、なんかリアルでいいなあ。

それにちゃんとアルマゲドンに触れてて草

なんで自殺しようとするんですかね。大切な人が苦しんでいると、違うんだろうなあ。こんな苦しませるくらいならって。まあそれはただ傲慢なだけなんですけどね。死にたいと思うことはこれまであったけど、死ねるほど私は強くなかったよ。

 

竜の「選ばれなかった人は選ばれた人を祝福してやれない」という言葉が、みんなのやさしさを引き立たせていいぜ。がんちゃん、自身の醜さもね!さすがに夕陽に乱暴しそうになった瞬間は、あ、死のうと思った。

 

昴だけが助かれる。自分の周りのみんながいなくなってしまうと、自つまりいままでの自分を観測していたみんながいなくなってしまうと、それは自分が死んでしまうことと一緒だと思ったり。

正直、竜の言う勝利者っていう言葉、めちゃくちゃ辛いよ。皮肉だよ、本当に。助かるのは命であって、昴ではないんだから。

畳みかけてくる私の知らない昴の記憶。辛いいいいいいい。

海の元気になりようもまた辛い。いやあ心情描くのうまいなあ。。。

しかもばれちゃうのかあ……まじで辛いよ…夕陽と朝陽は心の底から喜んでくれて、それはそれで辛いし、喜んでくれてない青葉を見るのも辛い。ああじーざす。

 

=青葉=

強そうに見える人ほどもろく、弱い。現実でもそうですね。恋愛ゲームなので、母親の話はやはり葛藤。一番嫌っていた人に自分が似ていた、というか目的のためにその人と同じことをしようとする絶望。それを昴に自覚させるのが、伏線を張ってたお化粧ってのうまい。泣くほどの憎しみを感じた母に似ている化粧姿の自分を、あえて自分でしてくる。しかもめっちゃ時間かかってるはず。ちょっとヤンデレ入ってていいですわね。髪を下した姿は沙耶に似ててどきっときた。

悲しいことに青葉が略奪しようとするほど、昴は離れていった。昴は親友を一人失った。でもこれがあったから、青葉と恋愛的な意味で結ばれるんだ!!!最高かよ、近づいたり離れたり。

 

シェルターに行くことで味わう身近な人の喪失を、青葉一人ではあるが、さらに本当に消えたわけではないが喪失したと先取りさせる。ただそれだけでもこれほど辛いと印象づける。神かよ…別れが辛いから自分からみんなを、今までの昴自信を切り捨てようとする。神だねえ。そんな昴の様子をみて、自分がしてしまったことに気づく青葉。いいですねえ。

 

まあちょっと思ったのは、青葉がシンデレラに準えて心情語ってるときに、元々の青葉がどっちだったか気づけという話なんですが…人間一面的なひとなんていないですよねえ。どこまでも青葉が昴のことを愛していて大好きだ。

男勝りだけれど、足がめちゃくちゃ遅いっていうのも鼻からちょっとした矛盾という伏線だったのか…

 

人類最後の運動会、借り物競争ですべてのお題が「一番大切なもの」って粋が過ぎない???すご!ってなっちゃった。

 

「ここがどこだろうと、今がいつだろうと、何が起こっていようとも、きっと真実は常に変わらずそこにあるよ」名言。

 

なあ!卒業式は!?シェルター行き捨てたのだけは看過できないんですけど!!!いや選択事態はいいとして!!捨てたのがっていうより海さんは!?ここだけ微妙だったなあ。

 

青葉ルートやった感じ、一番やばいの御波な気がするんですが…

 

=御波=

思ったより病気が重くてびっくり。

普通を過ごしたいっていうのが、ニュース前まででかなり強調されてて、青葉以上にコントラストを感じる。

人類の滅亡が目前に迫り、自身に残された時間を気にしなくてよくなったっていう皮肉めいた設定すこ。

 

ちゃんと御波の告白を真っ向から考えてて、おいおいこいつイケメンかよってなってしまった…鈍感系じゃないほうがいい。告白の返事もおしゃれすぎる。なんやこいつ。

部屋の間取りがベッドを中心っていうのもいいなあ。細かいところまで手が届く。

告白後にシェルターの権利が来たとわかるほうがいいね、やっぱり。天秤が恋愛ゲームらしい。

 

シェルター行きがばれて、不安や悩みを打ち明けた後、みんなが「じゃあ思いで作ろう!」って背中を思いきり押してくれたシーン、泣いた。。。

それ以上にちゃんと陰湿な島民を描いてていい……閉鎖環境だと普通こうなるよね。

御波がちゃんとシェルターに行くべきだって主張するのも、青葉ルートと違っていいね。捨てるべきじゃないよ、生きられるなら。

 

最初は自分だけがもとから死を覚悟していたアドバンテージがあると思っていた。けれど実は自分は周りにある普通の尊さに気づいてなかっただけっていう二面的な展開、めっちゃ好き。中身が脆いから、骨は硬いんですよね。

 

青葉ルートよりも行く行かないに触れれてていいと思いました()。行くルートも欲しいなやっぱり。

変な子と思ってたけど、めちゃくちゃかわいかった。。。

 

=朝陽=

先生としての役割、葦野昴としての役割。

 

正直夕陽を守るからって理由づけて近づく朝陽は苦手だな。めっちゃきもく思える。でもまあ私より若いしなあ。。。うーん、わからんでもないが・・・

青葉も知らんうちに元気になってるし…

まだ陽がうまいことまとめた風にしてるからマシなものの…

 

ただ夕陽の複雑な(昴が生き残るのは嬉しいけど、離れていくのは…っていう)気持ちを描いているのは最高。

それと「何を悩んでいるんだろう?」じゃないんだよなあ!昴君!青葉ルートの昴君に戻っちゃったよ。

「お姉ちゃんだけはダメだよ!」は最高です。この一言だけでいい。他の誰かなら、昴が逢瀬の最中でも朝日が夕陽のことを思っている。でも二人なら…^^いいね^^

 

終わり方もよかった。そう考えるとなんだかんだ良かったのか。

「夕陽に頼ることを忘れていた」って帰結は最高。

 

このルートはやけにアメグレが耳に残った。

 

=夕陽=

「あいあい」大好き。

 

朝陽と昴との歪な関係にしっかり言及してるし、夕陽ルートの方が先かな。

 

「自殺するなら誘って」って…めっちゃいいな。どこまでも真っすぐ依存してて。この世の終わり=昴との別れ、だからね。一緒に死ねることが一番幸せな結末だったから、ある意味で本望を果たして死ねるわけだ。

ここまでがんちゃんのこと好きだったのかー。後回しにしてよかった。めちゃくちゃ夕陽のこと気にしながら他ルートやってた気がする。

 

正直、ここまで夕陽に言われたら、私でも行くのやめる気がする。一人で、新しい自分として生きるよりも、自分をありったけ認めたまま夕陽と死にたい。

ちゃんと陽さんが謝るのいいよなあ。他ルート、こんなのあったか?泣いちゃったよ、夕陽が食べきれないほどの料理を持ってくる理由を代弁し、それを聞いた昴が世界一高級な料理って形容したところ。

ちゃんと両親へ伝えるシーンも入れてるのがいい。というか今までも入れて欲しかった。さすがメインヒロインというところか…こっちでも泣いた。めちゃくちゃ泣いた。

 

ちゃんと夕陽が「やっぱりシェルターに行って!」って言うのありがてえ…

 

個人的には最も王道というか妥当で好き。

 

=Normal=

出せよ!!温泉を!!

 

今までは生き残る側から見てたけど、このルートではまず、残される側からの想いをありったけ書いてくれていいねえ。青葉、お前の一番の輝きは個別じゃなくて海のシーンだ。ジョジョ6部味がある~。

 

流れ的にはハーレムというか、それぞれの問題にちょっとずつ触れるルートかな。

 

竜と灯台の上で話し合うシーン、わんわん泣いちゃった。俺たちが親だってことを忘れてるぞって。親子物に弱いんだあ。

 

結構思ったのは、ちょっと違うだけで同じようなシーンが多いから、すみれみたいな分岐形式だったらダレずによかったなあと。誰も選ばなかった末がNormalのように。

 

=After=

さてまだあった。

でたぜ!温泉!

私も「俺」と同じように泣き笑っちゃった。よかったなあ、温泉が出て。よかったなあ、また島のみんなと笑い敢えて。大泣き。

確かに昴達は生きた、生き抜いた、生きているっていうのがわかって最高じゃない?