えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

アマツツミの感想(愛ルート)

=恋塚愛 ー雪ー冷たい夏=

ー1ー

愛は一人,姉の希が待つ家へ帰る.本来は誠の許嫁だった少女.あれほどそっくりだった面影はないし,言霊のちからもなにも作用しなかった.流行り病だからとずっと隔離されていたのに,最後の別れだからとようやく顔を合わすことができた.希の最期の願いは誠をよろしく頼むということ.朦朧とした希は雪が降っていると愛に言う.そんなはずはないのに寒さを感じる.そうして希は息を引き取った.

ーーーー

忘れられない過去.いろいろなことを考えるけれど,やらなければならないことはただ一つだけだった.

 

バイキングに行ってみたいという愛は花より団子.

 

愛の愛情は本物なんだろうけど,それが希の意思も含まれるとなると,ちょっと複雑な気持ちがあるなあ.

 

ー2ー

愛に頼まれて,湖に付き合う.以前と比べて甘えてくる愛は,こちらの世界に惹かれる気持ちがわかってきた.しかしそれでも本来私たちはここにはなかったものであることを忘れるなという.

 

ー3ー

朝からべたついてくる愛.理由を聞くとただ一言,この頃昔の夢を見るという返事が返ってきた.

愛と再び湖へおでかけ.今日も愛には雪が舞う.やはり話題は里に戻らないかというものであった.段々となぜ先祖から里にこもっていたかわかってきたという愛.近しい年ごろの人と会話もでき,表情も生まれ良い面もある.しかしその行きつく果てはなんなのだろうか.神である誠と人である町の人々.そして町の人間に及ぼす影響の有無.現に周囲の人々を言霊で欺いている.ただの人間では得られることのない奇跡を与えることは果たしてよいことなのか.そうやって平穏を乱しているのかもしれない.愛はただ情を移し過ぎて誠が傷つくことが怖いだけだった.神でなく,同じ人として接することによって.かつてのほたるの言葉が思い出された.誠を止められるのは誠しかいない.それでも誠はここにいたかった.本当にこの町に災厄を齎すのなら帰るが,もう少しだけ見極めたい.自分が人として生きていけるか,悪魔になってしまうのかを.大切なものを増やすことが怖くないのと本心から言う愛は少し寂しげに見えた.

 

ほたるに言霊が効かないことがバレる.そしてほたるとの約束も.もちろん,そのみんなには愛も含まれているんだと伝えた.

 

人であれば,神の力にかかるということは,ほたるは人ならざるもので.つまるところあのOP前に出たもう一人のほたるが実態を持ち,こっちは思念体に類似するものとか?

 

ー4ー

昨日の埋め合わせではないが,今日は誠の方から誘っておでかけ.どうやら愛は絵を描くことに興味があるようだった.上手さはさておき.

愛が珍しくねだってきたキス,それを見ていたこころ.こころの気持ちは止まらず,自制心のない誠は...

 

本当に節操のない男!

 

ー5ー

こころが誠のベッドで寝ているところを,愛は見つけてしまう.急速に冷めていく気持ち.そして言霊で質問をした.

 

愛に問い詰められ,正直に昨日あったことを話す.求めたのはこころからだが,こころが悪いわけではないということも.愛はやはり,ここの人間に情を移し過ぎていると,神として謝っていると,偽善に過ぎないという.一時だけの希望を与える神の傲慢と.いくら誠がそうしたくとも,一度そうやって誠は命を失いかけた.看過できない.それでも言霊で里に返さないのは,誠自身が考えてほしいから.そうして1つ強い言霊を残す.誠の世界は愛と二人だけ.他の人は見えない.

愛の世界は雪の舞う世界だった.それほどまでに協力な言霊.命を削った力.それでも愛は構わないという.私も,誠もこちらの世界にかぶれすぎたから,こうまでして一度冷静にならなくてはならない.そう静かに宣告する.私のことは抱かなかったのに,心のことは抱いて悲しかった.反省は態度で示せと,そうすれば言霊を解く,しばらくはお互い1人になろう.そう言って愛は姿を消した.

今までのことを思い返し,どれほどまでに愛が自分を愛していたかと思い知る.そんな愛を軽率な行動から傷つけてしまったこと.本来なら愛がもう一度寄ってきたときに当初の意思を突き通し,拒絶するべきだったのだ.それでも愛のやさしさに甘えてしまった.こんな状況になってもあせっていないのは,それでも愛を信じているからだ.今まで尽くしてくれた愛に今度は自分が尽くしたい,一番近くにいたけれど,素人してこなかった少女をもっと知りたい,そう思った.きっとこれが色がつくというものなのだろうとほたるの言葉が思い出された.

あたりまえと思うこの雪と誠の存在は同じなのかもしれない.そう愛と話していて思う.二人がお互い避けていると思い込み,してこなかった雪の,希の話.希の最期を思い出すのは辛いけれど,忘れてしまうのはもっと辛い.だからこの雪は忘れさせないありがたい楔.そして希の最期を聞く.そして言霊を解かれ,優しく愛を抱きしめた.

 

例えそれが命を全うさせるためであっても,それがわかっていても,里に閉じ込められるというのは耐えられないだろうな.これってまんま延命治療とQOL云々の話ですからねえ.まあ家族間では話してもいいみたいだから,話は違うかもしれないけど.

 

ー6ー

村での愛との日々を夢に見る.両親との仲が悪かった愛.そのきっかけはおそらく愛以上に言霊の才があり,人気もあった姉の死だろう.愛はきっと両親が希を望んでいると思っていた.

愛は言霊の使い過ぎが体調に現れ始めた.しかし誠にできることはなにもない.

 

ー7ー

だんだんと降雪は激しくなる.それは愛が弱っているからだった.それを理解していながらも愛は言霊を解く気はなかった.

もう愛も限界だろう.だからこそ,里に帰る決断をする.そんな時,ほたるがやってきた.どうして誠にかけられた言霊なのに,ほたるが見えるのかはわからなかった.今までのことを,そして言霊のリスクを初めて告げる.ほたるは未練のあるまま帰れることはいいことだと言って誠の決断を応援する.だからただひとつ,すべてを忘れてしまった後のみんなのことを気にかけてもらうように頼んだ.決して忘れてしまうことのできないただ一人のほたるに,万が一すべての人の記憶を消せなかった時のフォローを.そうやってほたるとの別れを済ませた.

 

ー8ー

目を覚ました愛と学園の中庭で決心を告げる.愛が一番気に入っている場所で.最期の制服姿で.それでもまたいなくなるのではないかと不安に思う愛に,二度と里から出ていけないように言霊を書けるよう促した.雪が希と愛の絆であるように,その言霊を愛との絆として生きていくと言って.そうしてかけた愛の言霊.しかしそれが誠に効くことはなかった.錯乱した愛は吹雪と共に姿を消す.

あまりの吹雪に先へ進めない.依然倒れた時のように言霊も使えない.しかしそんなことで諦めはしない.愛を救うため,最弱の言霊使いが,最強の言霊使いのもとへ歩く.効かない言霊を自分にぶつけ続ける.進め,進め,歩け,歩けと.言霊は想いの力.初めて愛の言霊を上回る.

静かな雪の中涙を流す愛.これが希の言霊の本来の威力.いつも無意識に抑え込んでいたが,もう暴走し始めてしまった.もうどうしようもない.自身が死ぬしかないという.最期だと言って愛はすべて話す.誠の両親が亡くなったのはすべて私のせい,あの流行り病を里に持ち込んだのは買い出し組で,病にかかっていたのは希だけだった.そしてその買い出し組に選ばれたのは,愛が大人たちに言霊ですりこんだから.結ばれることのない関係に嫉妬して,希を少しでも見たくなくて思わず言ってしまった言霊.ずっと一人で苦しみ続けていた.だからこそこの呪いが報いだと信じ込む.せめて誠だけは幸せにしたかった.それが希と誠の両親へのせめてもの贖罪.そして愛は笑顔のまま崩れ落ちた.

ただ1つだけ可能性がある.それは希にこの呪いを解かせること.しかしそれは不可能.ならば死の直前に強まる言霊の力を,今の愛に使わせることができたのなら.その楔さえ取り除けたら.そして誠は自身に言霊を駆ける.「僕は恋塚希だ」

謝り続ける愛に,希は怒っていないといい,さらにむしろこんな呪いをかけてしまってごめんと謝罪した.本当にしたいことを願いなさいと,この友達がいて,おいしいものがあって,楽しい場所で誠と過ごしたいと願いなさいと.そうして呪いは解けた.幻に過ぎないが,3人の絆から生まれた尊い幻によって.

愛を背負った誠は再び行き倒れる.そんな二人を見つけたほたるがかけたのはこころの携帯であった.

 

あの雪は,愛が自分にかけていた自分自身の言霊だと思ってたんだけど,そんなことなかったのか.

 

ー9ー

憑き物が落ちた愛は,希の代わりではなく,恋塚愛としてこの町で生きる.

他人に嫌われるのは,そして大切な人に嫌われるのは怖い.言霊で枷をつくった方が気っと楽だろう.そんなことをせず生きている普通の人は,神よりもすごい.

 

愛からの改めての告白を誠は受け入れる.

 

ー10ー

周囲にも好意的になった愛に少々嫉妬.

 

愛のあーんの1枚絵ええなあ...愛の身勝手ぶりで少し苦手に思ったけど吹き飛んだなこりゃ.

 

ー11ー

こういう二人だけの秘密を共有っていうのはいいですね.胸キュンpoint5.

 

ー12ー

ー13ー

二人の好意がこころにバレた.たぶん.

 

ー14ー

誠と愛を二人きりにしようと気遣いぎくしゃくするこころ.そろそろ二人の関係を明かさなければならない.

哀しいけれど,あの時は私にも本気だったのはわかっていると二人の関係を受け入れたこころ.

 

ー15ー

でーと.この町で暮らすことを,誠と一緒じゃなくても目いっぱい楽しんでいる愛.それが誠には嬉しかった.

夜,ちょうど開催される花火大会で,こころへ関係を明かしたことを伝え,婚約指輪を渡す.初めて見る花火に圧倒されながら,愛の目は左手の薬指に,誠の目はそんな愛にくぎ付けだった.けじめをつけた誠に,愛もけじめをつけるため,一度里に戻るという.誠の捜索を止めるため,そして外の世界で認めさせるため.それは言霊の才能と誠の想いがある愛にしかできないこと.二人は再会を約束する.言霊を使わない約束.

 

ーEPー

愛をただ待ち続ける.そんなある日,明日転校生がやってくると担任が告げた.

走って折り紙に帰ると,そこには客として愛がやってきていた.あたふたするこころとあずきを気にもせず,二人は口づけをする.そして婚約者だといって恋塚愛を紹介した.

 

一番そこはかとないENDだったのでは.織部の家系に入ることで,こころたちとは家族なまま,誠とは夫婦になり.