えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

WA2 coda 2周目

=共通=

ありえない。開始3分で泣かされて、開始4分で心がぐちゃぐちゃになって、開始5分でむせび泣いていた。この気持ちをなんて言い表したらいいんだろうか。物語が終わりへと向かう虚しさ、最愛のかずさにまた会えた嬉しさ、雪菜を裏切る苦しさ申し訳なさ。本当にありえない。基本的にはなにをしていても俯瞰的でいれるはずなのに、WA2だけは、codaだけはそうはいられない。

プレイヤーは思うことでしょう。なんでかずさのもとに残るんだ!これまでの5年はなんだったんだ!CCはなんだったんだ!と。でもそれほどまでにかずさが好きなんだもん、好きだったんだもん。前者はかずさ派、そして後者は雪菜派。雪菜派にとってもこの密会はやっぱり重要なんだよなあ。3人で始まった物語は、3人で閉じなければならない。まあ最後のピアノ聞かせてくれ!はお前なあってなっちゃうけど。そのあとにかずさを忘れようとして雪菜を抱こうとするのもクソだけど。

隣の部屋にかずさが引っ越してきて、雪菜が来た時には静かにってさせるけど、そりゃないよなあ。ほんと屑だよお前。

しばらく春希の態度にやきもきしてたんだけど、きっと1周目もそうだったんだけど、柴田さんの話でまた涙腺やられるんだよなあ。

そんでもって、お前かずさのコンサートに行かないんだろ?かずさの覚悟から逃げて世間体を取ったんだろ?悔しくて泣いたよ。かずさにも雪菜にも申し訳が立たなくて。かずさから雪菜の肉体へと逃げて。雪菜が仕事に失敗して落ち込んでるなんてこと気にもせずに、いつもの春希ならその程度の異変気づいていいはずなのに。おかしい春希のことを、雪菜なら気遣って受け入れてくれるはずだもんな。体裁としては雪菜を傷つけないためなんだろうけど、他でもない自分を傷つけないための行動なんだよ、それは。BGMが「誰かが傷ついても」。ぴったりだね。いや違うな。もしかしたら雪菜は自身が言うように、全部理解できたからこそ嬉しかったのかも。もうかずさとは交わらないと知りつつも、初めてかずさよりも自分を選んでくれたことに対して。でも誠実じゃないよな。

 

=ノーマル=

まあクソですよね。どのENDよりも。自分が一番傷つかないEND。いっち嫌い。生アフレコでこのafterがあるらしいですが、どうも雪菜の努力は報われなかったらしい。あーあ。(メタ的笑いとシリアスが両立してて面白かった)

 

=浮気=

選択後、誰かが傷ついてもが流れるのが悪い。涙の原因。このシーンの一言一言が、この行為は罪であることを強調してて胸が痛い。

時間を暗号にしたメッセージ。最低だよお前。でも今思うと、もう春希がこの時点で壊れかけてたんだろうな。二人を幸せにしようとして、それが叶わないとわかっても藻掻いて藻掻いて、その結果唯一、叶いそうに見えたのがこれだったんだろう。きっと春希は賢いから普通なら叶わないと理解できていたけど、もう無理だったんだろうね。頭が正解を導きだせなくなってしまった。現実を拒んでしまった。5年もの月日が春希を蝕んでたんだね。

普通はさ、許せないよ。浮気だし、婚約まで申し込んでるし。でもこんなに好きになっちゃったら仕方ないじゃんと思ってしまう自分が怖い。はたから見ればわからないけれど、世間の浮気もそうなのかもしれない。本気なのかもな。

冷静になってみると最低なだけなんだけど、でも一目ぼれだよ!のシーンは号泣しちゃう。このシーンはなんで泣けるかいまだに頭で整理できない。それほど素晴らしい。

たぶんだけど、わたしが春希のこと嫌いになれないのはこのルートのおかげだ。このルートで春希の苦しさがちょっと伝わって。だから嫌いになれない。

これ、決定的なのは、雪が降ってない東京からわざわざ雪の降っている場所に行くってとこなのか…考えてなかった。自ら破滅へと向かったのか、二人は。

この後は涙が枯れるまで泣き果てた。かずさとの別れは辛すぎる。ここで初めてかずさの本心に触れるんだもんね。

 

=不倶戴天の君へ=

もうね、これが大好きなの。だから不倶戴天っていう言葉をずっとピックアップしてたの。

ひどい言い方だとこれまでの雪菜は春希を手に入れるためって見方はできてしまう。そうじゃないのはわかってるけど!でもこの献身を見ると、雪菜のやさしさに自分が恥ずかしくなってしまう。

母も病気で、願った春希ともできなくて、もうこれ以上、かずさから何も奪わないでくれ…

 

=雪菜=

いっちばん、春希がまともなんだよね。まだわかる選択肢の未来。コンサートに行かず、雪菜に逃げてるのはどうしてこうも印象が違うんだろう。まず会話したからだろうな。あとはやっぱり選択肢。誠実であろうという努力が伝わってくる、伝わってくるだけ。選ぶまでもなく、正直に密会を報告したからかな。だから曜子さんの件はあるけど、結構落ち着いて見れる、2周目だし。

そしてなんでキレた理由がかずさを裏切ったからなんだ。。。もう尊敬しかできない。

すっかり展開忘れてて、というかこのルートを軽視してて、ホテルに閉じこもったかずさを訪ねる特効薬が雪菜って忘れてて、ナイツレコードとしてあいさつしたとき、もうわんわん泣いちゃった。浮気ルートはかずさが春希を支えられなかった未来で、今回は春希がかずさを支えきれなかった未来なんだ。ああなんて美しい対称性なんだ。

でも、雪菜は強すぎるんだよな。このルートを見て特に思う。強すぎて優しすぎて、隣にいると自分がえらくみすぼらしく見えて、余りに霞んでしまうからかずさと一緒にいたいと思ってしまう。

時の魔法最高!!このルートは春希と二人じゃなくて、かずさと雪菜、かずさと曜子さん、かずさとかずさの世界の愛を描いているから好きじゃない、けど好き。3人でいるという雪菜の夢、叶ってよかった。5年を費やして叶ってよかった。

本当に一つ不満があるのは、黒くなった雪菜が白すぎること。人として、白すぎて、黒さなんか欠片も感じられなくて、最後のプロポーズが共感できない。。。

 

=かずさ=

かずさ視点のストラスブールの再会、ほんと泣ける。普通追いかけるか?気づくか?5年ぶりだよ?確信できるか?あの時の彼だって。たぶん確信なんかなかったんだ。それでも裸足になって、もう歩けなくなる可能性があったとしても、春希に会える可能性がほんのわずかでもあるならって走ったんだ。どんな気持ちで、どんな想いなんだよ…一生味わうことがないよ、想像つかないよ…

1周目(浮気まで)では聞こえなかったのも聞こえるようになってる演出がやっぱり憎い。

雪菜に頼らず、すべてを捨てて、かずさを、愛する女を幸せにする。このすべてを捨ててっていうのが最高なんだよ。私は不貞を働くこと自体よりも、不貞を働いた末、誤魔化すことこそが大問題だと思ってて、もし文字通りに全てを捨てる覚悟があるのであれば、不貞は容認できる。何かを手に入れるために、何かを捨てなくてはならないなんていう考え方なんて大嫌い。だけど何かを捨てたとしても手に入れなくてはならないなにかを手に入れるために、すべてを打ち捨てるのは、この上なく尊い。何かを捨てなくては手に入らないものは尊い。理屈じゃないんだよ。

複数ヒロインから一人を選ぶ展開ってありふれてるけど、ここまで心からごめんって、ごめんなんかじゃ言い表せないくらいの罪悪感をもつのは他にはない。雪菜が好きなのも私や春希からしたら真実だし、すべて嘘にしちゃうのも真実だし。またやっぱり雪菜にはみんながいるんだよな。いくら春希のために全て捨てられるって言っても、雪菜は友人も、家族もいる。捨てられないものがたくさん守ってくれる。捨てようとしても捨てさせてくれない。裏切っていい理由にはならないけれど、裏切る理由にはなってしまう。かずさTrueを最後に回す理由は、かずさ派だからであると同時に、最もかずさTrueを味わうには雪菜を最も好きになった状態である必要があるからでしょう。ノーマルは雪菜ノーマルに、浮気はかずさノーマルに相当するはずだけど、かずさノーマルですらかずさとは結ばれず、雪菜と結ばれるのはかずさTrueでプレイヤーがもっとも傷つくためである。

最後のpowder snowもいいですよね。これコード自体はめっちゃ簡単だけど、2年かかってるっていうのは、2年の間に泣いて泣いて泣いて、あたって、それでも依緒たちや家族が支えてくれて。ようやく立ち直って考えたのがかずさと春希のことだった。急いで練習して、できる限り、それこそ以前の軽音楽同好会の合宿のように一夜漬けして、今また3人でいるためにメッセージビデオを撮っている。神。

 

ああ今回もいっぱい心が傷ついて、癒された。感情をここまで理性で抑え込めないゲームはこれだけだ。また1年後。