えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

シンソウノイズ~受信探偵の事件簿~の感想(第3章,ひかりEND,夏希END)

=第3章=

ー0ー

義父に慰み者にされるさくら.傷ものにされないまでも凌辱的な行為を取られる.性的虐待.そしてその様子を描く男.誰かはそんな記憶を見る.

 

ー1ー

班合宿も終わった.事件からしばらくしたせいか,さくらの霊が出るというとても不快な噂が立っている.

 

昨日電話で夏希が言っていたように今日から転校生が来るらしい.

その少女の名は,清川ひかり.さくらにそっくりな彼女はさくらの従妹だという.ひかりの希望もあって,彼女は3班に入ることになった.村岡先生の声を聞くに,このクラスに入ったのもひかりの強い希望があったからのようだった.

萌花だけは全く似ていないという感想を抱いていた.

 

夏希はたまらず,何故さくらと同じ格好をしているか聞く.ひかりは偶々だという.もちろんそれは嘘であることは心の声からもわかる.問題となるのは,ひかりが何かをなそうとしていることであった.

 

昼休み屋上にいると,ひかりが一真を探してやってくる.あまりににも似たその横顔に心が締め付けられる.それでもさくらとひかりの性格の差が,一真を現実に引き戻す.さくらの死の手がかりを探すひかり.協力を願う手もあったかもしれないけれど,どうも全面的に信用はできなかった.もちろんひかりも一真のことを信用しているわけではなかった.

 

ー2ー

人心掌握し,人気者になったひかり.対称的にミスが多く落ち込みがちな夏希.

二人になった夏希と一真は,さくらとひかりについて話す.さくらと一真について言い合いしてしまったということも聞く.自分もさくらの自殺の一端となったのではと自責する夏希を慰める.もちろん,間接的な追い込みが心の声となって,それを犯人と勘違いしていたのではと思っていたことは以前からあったが,それでもあの死に方はさくららしくない.だからこそ犯人がいると信じている.

 

そんなとき,窓の外から百合子とひかりが話しているのを見かける.どうも何か,さくらについての事実を聞かされショックを受けている百合子.

 

高永が美術室にさくらの霊が出るという話を話す.高永自身も見たらしい.

蛭子先生が女装でもしてたんじゃない?

 

北上と夏希を除いて,みんなで美術室へ萌花の付き添いに行く.

蛭子先生に用があるという百合子と,この準備室の変化に気づかれると,この聖域はおしまいだという蛭子先生の心の声.

 

帰り道,学園の7不思議の話をする.その一つが美術室の女子幽霊.なにかさくらの手がかりになるかもしれないと思っていると,北上がみんなで夜の学校に忍び込んで調査しようと提案する.乗り気じゃなかったみんな.しかし百合子が乗り気であった.好奇心お化けめ.

 

祖母にその話をしていると,その7不思議に食いつく祖母.

 

ー3ー

メンバーはひかり以外.

異様に嫌がる沙彩,好きそうなのに.今日の宿直は蛭子先生.書きかけの作品を書きたい様子.そんな先生に見つかりそうになり散り散りになる一同.

 

携帯を忘れて来た一真はまずプールへ向かった.

そこにいたのは夏希.夏希が近頃悩んでいることを聞く.タイムが伸びない,でも大会が近い.どっちが先かはわからないけれど,日常生活でもうまくいかなくなり,また泳げなくなる.そこにひかりがやってきて,一真と隣に居座って.そんな風に悩む夏希を頑張っているのは凄いとただ本心から慰める.

 

次に向かったのは放送室.祖母が気にしていた怪談.そんな祖母は放送室にきっとあるはずのオルゴールの形をした何かを探してほしいと言っていたが,残念ながら施錠されていた.

 

怪談には百合子がいた.踊り場の姿見を見つめる百合子.過去や未来の罪が見れるという姿見を見ながら,百合子はいまここにいることが私の罪と胸の中で呟く.

ひかりとの会話と,渉とのその後のことを聞く.一つ目は何か話しにくそうにしていた.二つ目は渉が少しずつ家督を継ぐことに前向きになっていると話す.そしてさくらを死に追いやったのは大鳥家だと思っていた.

そんな時,百合子はさくらかひかりの姿を見つけ,訳も話さず駆け出してしまう.

追いかけんかい!

 

校庭にいた北上は明かりが灯る美術室を眺めていた.やけに美術室の噂に気を取られている北上.それは北上がさくらのことを好きだったから.爆弾を抱えていたのではと思っていたという北上は,好きじゃなくて,雪本のヒーローになる自分が好きだったってことだよなと話す.胸を突かれる一真.どこまでもまっすぐな北上がどこか羨ましかった.

 

歩いていると見慣れない少年とぶつかる.向こうは橘一真のことを認識していた.

 

続いて向かった図書室には高永がいた.血を吸う赤い本が出たと騒ぐ高永.そこにあったのは自作ポエム...高永は夏希が好きらしい.なんかごめん...

 

続いては男子トイレ.トイレの中にいたのは...沙彩だった.ただ少しおかしいのは,声をかけても虚ろな目で応答しない.処女のまま死んだことが未練の幽霊に取りつかれた沙彩は若い男を見つけたといって襲い掛かってくる.

本当に見えると思われたくないから敢えて霊感少女のふりをしていたらしい.

ひかりはさておき,ここで一応ヒロインと全員関係を持ったし,3章終わりで分岐かな?

Hの最中,思わず心を読んでしまい,能力者であることがばれてしまう.同じように能力を持つ人が集まる組織があるらしい.返事は保留.ただ一つ忠告される.橘一真が能力者というリークがあったといって.

そんなとき,激音が後者に鳴り響く.

 

音の先は美術室.そこにいたのは萌花とひかり.割れた鏡と,死んだ蛭子先生.蛭子先生の死体の下には顔以外が執拗に引き裂かれたさくらが描かれた絵が下敷きになっていた.

鳴り響く犯人の声.まずは上手くいった,しかし鏡まで割れてしまったのは誤算だった.周囲を探しても誰もいない.つまり犯人は3班の中にいる.

ひかりがここにいた理由はスマホを忘れていたから取りにきたとのこと.夏希はひかりを疑っているようだったが,萌花と一緒にいたのでアリバイはある.

美術室が密室という状況から自殺じゃないかというひかり.そんな時聞こえる沙彩の声.ひかりのことを蛭子先生の霊が指さしているという情報.

考えられる可能性.それは蛭子先生がさくらの死に関わっていて,百合子もそれをしっていたからこそ,何かを話そうとしていた.そしてそれに気づいたひかりが殺した.

萌花からの「たとえ自殺でも正直にありたい,橘くんのように」という声.そして北上の「雪本が好きじゃなくて,雪本のヒーローになる俺が好きってことなんだよな」と言う言葉.自分の本心と向き合う.真相を追い求めるか,さくらとよく似たひかりを守るか.

とりあえずBADっぽい方で!

 

=ひかりEND=

ー4ー

黙って帰る提案をする一真.責める百合子の論を詭弁で押さえつける.「いいよな,お前は強く生きられて」思わず口から出たその言葉が本心だった.誰もが強くいきたくても生きられない.そしてそのように強ければ,さくらだって死ななかった.そうまで言ってしまう.こうして一真は目的のため弱者に残された矜持さえ失った.何より萌花からの視線がきつかった.もう萌花からの声は聞こえない.

ひかりの手を取り帰ろうとする.そんなときひかりの後ろに,寂しげな顔をするさくらが見えたような気がした.

 

ー5ー

問題はなく,日々が過ぎる.あれ以来3班の関係は表面的なものにとどまっていた.ひかりと付き合い始めた.ひかりの匂いが短かったさくらの記憶を上書きしていく.忘れていくであろうことが何より辛かった.萌花はまだ屋上にいる.きっと犯人をまだ捜しているのだろう.しかしもう一真にはなにもできない,する資格がない.もう声が聞こえることはほとんどない.その話をすると祖母は悲しそうだった.

 

普段むしっている相手から2時間5000円で借りたという部屋に連れていかれる.表面的にはつくろえても,これぐらいの声は聞こえた.

押し倒すひかり.きっと裏で何かを考えているのかもしれない.それでも一真はボリュームを下げる.さくらとよく似たひかりと肌を合わせることはきっと幸せ.そう信じて.それでも流れ込んできたひかりの強く一真を愛する気持ち.そんな気持ちに応えようという気持ちは残っていた.

 

=通常ルート=

通報をする,そう決断した.真実から逃げるようなことはしたくない.自分のさくらへの想いは本物だと信じて.

その前に少し調査.

義父に性的虐待を受けるさくらをスケッチしていたのが蛭子先生.そう知った一真はより一層この事件に向き合う.そしてひかりのさくらを思う気持ちにも気づいた.

推理パート.

犯人はひかり.今までよりなんか単純でしたね.

 

推理を突き詰めても認めようとしないひかり.自らの正義を貫き,蛭子を殺したひかりの気持ちは十二分に理解できた.だからこそ,真実を突きつけられて,無様に足掻き続けるひかりの姿が,その正義を貫こうとしないひかりが理解できなかった.

逃れようがなくなったひかりは,最後には動機を話して泣き落としに入る.さくらのことを思った犯行が,さくらの触れられたくない事実を露わにする矛盾.いや本心は違った.「心の傷を見つけたら,目よりもっと深くなるように抉る.修復されかけた関係があれば,もう二度と戻れないくらい深い亀裂にする.それが,物心ついた時からの私の趣味」怯える蛭子はひかりを殺そうとした.自分を殺そうとしたなんて許せない.だから殺した.

 

一真は自分を責める.ひかりをいいようにとらえて,聞きたくなった心の声を聞こうとしなかった自分のせいかと.夏希が不調の原因もひかりということを知っていた.それでも自分の弱い心がその事実から目を背けただからだと.人間の醜さに改めて気づかされる.耐えられない.そんなとき萌花の本心からの心配に,純朴な心に救われた.だからこいつだけは許さない.周りが通報を避けようとも,それで嫌われようとも.

 

沙彩は想い耽る.さくらの記憶を見ていたからこそ.さくらと会話する沙彩.さくらからの言葉はないが,それでもさくらの義父を追いつめているところだから安心してと伝える.

 

反省することのないひかり.帰ってきたらさくらのことを吹聴してやろうと考える.

 

ー4ー

ひかりの犯行は称賛されることすらあった.耐えきれない一真.そんな時皮肉にもひかりの数々の悪行が明らかになり始めた.

日々の生活の中で殺人班と揶揄される.そんなクラスメイトの心の声にむしばまれる.

 

4月のように体調が悪い一真.いつの間にか放課後になっていた.そんな一真を見ていた夏希.そんな夏希をみて思い出した.入学当初にも同じように夏希が気にかけてくれたこと.あまりにも辛くてそれにぞんざいな対応を取ってしまったこと.今更ながら謝罪する.すると,なんで嫌われているかもわからないまま助けてくれたことに,さらに惚れる夏希.そして夏希から肉声で想いを告げられる.支えになれないか,雪本さんの代わりになれないか.そういう精いっぱいの言葉.

これ続々と分岐していく方式か...じゃあ寄り道しながらかな.

 

真実をまだ認めるわけにはいかない.だから告白は断る.

 

ー5ー

久しぶりの屋上で,こんな力なければよかった.なければこんな苦しむことなく甘い夢を見られていたのにと後悔する.しかしこの能力があったからこそ,さくらのことを好きになった.きっと後悔しているのは,ひかりを警察に突き出したからだろう.

そんなことを考えていると萌花がやってくる.萌花とさくらの写真を見せてもらう.ひかりを通報して後悔しているだろうから.その写真をよく見てと.頭ではわかっていた.それでも写真の中のさくらは,ひかりとは全くの別人に見えた.しっかりとさくらのことを思い出せた.あのあとずっとひかりの本心を萌花は考えていた.そしてたどり着いた結論は,ひかりはさくらのことを大事に思っていないという結論.きっと大切に思っていたなら,あの写真は誰にも見せなかった.今の一真は,自分もさくらを知らなかったと認めることができる.それが彼女を愛していたかを微妙にする辛い事実だとしても.涙を流し一人になろうとする一真を追いかけてただただ慰める.さくらは帰ってこないけれど,彼女を苦しめる人ももういないから.橘君がそんな顔してたらさくらも悲しむはずだと.さくらも一真のことを大好きだったと.

一真は通報したのが個人的な怒りからだったことを話す.自分勝手な人間だと自分を貶す.萌花はそれを当たり前のことだという.みんなわがままだから.だからこそ,そんな中で人のことを思いやれるって言うのはすてきだと思う.優しすぎるから,そして能力で人の気持ちがわかるから,他人も自分も,嘘があることが余計に許せないんだね.だからこそいつでも真相を追い求めるんだね.

萌花からは,夏希と同じような,一真の支えになりたいという言葉が伝わってくる.それでもどこか違う感じがする.裏表なく心配してくれる萌花の心が嬉しかった.一真が好きだと自覚する萌花.そして脳裏に浮かぶ,祖母の言葉.

突如として,萌花の声が無機質なものへと変わった.

ーー

録音データの萌花は一真を心配する.そして夏休みの計画も.

 

=夏希END=

告白を受け入れる.もう雪本さんのことは忘れよう.きっと風間となら前に進めるはずだと決意して.

 

ー5ー

お泊りに誘われる.

 

ー6ー

みんなから公認の仲になり,クラスにも受け入れられ,絵にかいたような青春を送る.萌花はまだ真相を追っているらしいが,もうすべてが思い出になった.なにより,もう能力はなくなった.

 

ー7ー

お弁当を作ってくれた.お弁当だからどうせふやけるのに,からあげを二度あげしてくれたり,手には絆創膏がいっぱいだったり.なんだかうれしかったです.

きっと能力がなくなったのは,聞きたくない,聞くのが怖いという気持ち.仲の良い班員たちからそういう言葉は聞きたくない.今の生活を失いたくないという恐怖.心と心を触れ合わせる幸せを逃したくない.

 

まあそれでもさくらの死の真相を追い求めてほしいというのがプレイヤーとしても本音.

続く.