えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

フルーツバスケットの感想

漫画版で読みました.

今まで読んできた中では結構上位に入るくらい好きな作品でした!作者があとがきで書いていたように私の中でするめ本に位置する作品です.少女漫画特有なのかは知りませんが,ほわほわした表現が多くありましたがそれが作品の内容とうまくマッチしており,何度も同じフレーズを反芻することでその言葉の温かさが胸に染み入ってくる,そんなしみじみとした感動や幸せを感じることができました.

推しはゆんゆん&真知カップルですかね.はじめっから男の子はゆんゆん推しだったんでしたが,女の子は透から真知へと変遷していきました.決定的になったのは物語後半の透の悩みが明らかになる場面です.悩みはずっと母親を一番に考えようとしていたのにいつの間にかキョウに置き換わっていったというもの.もちろんそこには父親の口癖をマネするまでに至った経緯も絡んでいると思いますが,それでもそこで透の完全性が私の中で決定されてしまいました.あまりにも完璧で,聖母と形容できさえする女性.何があっても明るく,他人にあたることもなくetc…もちろんその明るさが100%じゃないという意見も納得できるのですが,あまりに人間として完成した,ある意味で達観している透を私は受け入れられなかったんだと思います(透が嫌いなわけではありません!投影できないというか,1番好きなのが透じゃないというだけで).

逆に真知が好きなのはそういった不完全さによるものもあるのかもしれません.ゆんゆんが作中で言っていた通り,比べるものではありませんが,透と同じように過去に傷を抱える真知は,透と違って癇癪的な行動を起こすことが多々ありました.その理由は真っ新なものが怖いからというものですが,その藻掻きが私の心にフィットしたんだと思います.またゆんゆんを見て,王子様なんかじゃないどこか寂しそうと一目で見抜いたというのも運命的で好きなポイントです.もうかなり前なので謝っているかもしれませんが,透と比べ物にならないほどゆんゆんの本質を見抜いている気がして.もちろんこれはキョウとのレースに敗れたゆんゆんをくっつけるためというのもあるでしょうが.

ところでいつからカップリングを決めていたんでしょうか?透の猫好き設定と帽子設定の両方がありましたが,初めからキョウだと決まっていたんでしょうか?それとも読者の反応を見て?もし前者なら何故ゆんゆんにキスをさせたんでしょうか,そこが不思議です.フロイト信奉か何かかと思ってしまうほどでした.

なんにせよ結構お気に入りな写真になり,年甲斐なくドキドキしながら読んでしまいました.

 

以上