えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

真夏の方程式の感想

良かったとしか言えない.大泣きしたのは容疑者Xの献身だったけど,こちらはこちらで物語が美しすぎる.

同じ事実に対する秘密を抱える四人.相手もそのことを知っていると知らないからこそ,それぞれが優しいからこそ一人で秘密を抱え続け,苦しみ続ける.

事件の真実が明らかにならなかった,その点では今作は湯川の敗北という形で幕を閉じたことになるでしょう.しかしながら,新たに秘密を抱えることとなってしまった恭平を支える他の誰かとなるために,鳴海は秘密を抱え続けなければならない.それこそがせねばならぬ贖罪なのですから.

取調室を退室する際にした目くばせと言う最後の贈り物.こういう演出も憎い.

人間は(多くは)優しい.そして優しいからこそ時として取り返しのつかない過ちを犯してしまう.その過ちはどのような理由があれ償わねばならない.だからこそ湯川は真実を明らかにするため,事件に関係する.正直今作は異色ですよね.今まで事件解決に乗り気じゃなかったはずなのに,今回は自ら進んで解決しようとしているし,子供が嫌いなはずなのに恭平のことは気に入っているし.異色のガリレオ