えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

青い涙の感想

 

=全体の感想=

良作に一歩及ばず、くらい。

テーマは愛とは何か、情とは何か。愛を超えた先にあるもの、それが。。。

韓国制作ということでやはりちょっと気になる言葉遣いはあります。

 

正直やるルートはシエとマナだけでいい。他は悪くない程度。シエとマナだけする場合、マノ視点の過去編が冗長に感じてしまうかも。1か月くらいあけても冗長に感じたので。

おすすめ順は特にないですが面白いのはシエの方だと思います。マナルートは作品として重要。

 

=だらだらと=

ー夢幻編ー

ボイス…ないのか。。。まあ古いし…Treating2U以来か?

 

導入。夢という幸せな虚構の1週間。現実では彼女たちは何をしているんだろう。胡蝶の夢ライクな設定ですね。

世界観としてはテレビがあるのに、電話がなかったり、ちょっと不思議な世界。まあ夢で片付きますが。

7日目。1周目は晴子さんを選んだんですが、もしかして晴子さん含め、ヒロインは全員ここが夢っていうことを知ってるんだろうか。で、マナさんだけが、勇介がその事実を知らないことを知っている。何かに傷ついたひとたちが逃げ込んだ先。

 

ー深淵ー

ただ夢を見ていただけじゃなくって、寝たきりだったのか…思ったより重いな。しかも18個目のボールって。18歳なのか、それとも18年目の寝たきりなのか。4歳で兄のいる事実に気づき、恵がいま中高生だから後者かなあ。

 

ー回想ー

知的障害のある女性で、妊娠した瞬間、食べ物ももらえなくなったって、これもまた重いなあ。バルゴーフ爺さんの何とも言えない表情が刺さる。

マノに一本付け足してマナって?

母親視点の物語はR18では珍しくて新鮮だなあ。ミルカの姿がわからないから、たぶんマナなんだろうけど、誰と対応してるかわからないのもいい。

シラキとシトリエの対立はあきらかに人種差別の歴史になぞらえてるけど、マノが色弱っていう設定がうまいというかなんというか。

瀕死のマノを助けるミルカから無償の愛とやらを感じ、涙。やはり家族ものはよい……そんな深い深い情を、出世のため、理想のためとはいえ、ないものにしようというのは、理由はわかれど、誰かが言ったように業が深い。深すぎる。これはメタすぎかもしれないけれど、韓国という日本以上に儒教が発達、浸透した国では特に。それでその代償が深淵かあ。まずその始まりが涙を失うっておしゃれ過ぎない?だから涙を流せなかったのね、深淵で。

 

ー深淵第二ー

深淵から出るには深淵を知る必要があるってニーチェみたいね。

この金髪の少女に、おそらくシエの生まれ変わりに深淵から解き放つ力があったとして、じゃあその代償ってなんなんだろうなあ・・・マナを探すな、か……それでいて心に残った一人の少女を救え。マナルート楽しみ。。。。。。

 

ー回帰ー

そっくりだけど恵はマナじゃないんか?普通さ、生まれてからずっと寝たきりの兄がいて、喋ったこともなくて、そんな兄に思春期の妹がつきっきりで看病する?現実的に。これもまた情だとするなら……子犬も好きだし。

18年ぶりに、生まれて初めて意識をもって普通以上の知識があるのは周囲的にはどうなんだw

 

ー晴子・もえみー

夢幻編ではもえみかわよーって感じだったけど、現実で晴子の好感度爆上がりですげー。

ミルカのこともあって、静恵を母さんと呼べないの結構くるものがあるよねえ。

そして流す涙は人のため。いいねえ。だってマノはいつも人のために涙を流してたんだから。そんでもってやっぱりもえみ、死んでたかあ。。。そう考えると、ペアになってない雪江は異質かもな。

なるほど、夢幻はあくまでもえみが主体だったのか。むしろ逆だと思ってたけど。そうか、死んだり、寝たきりだったり、現実では生きていられない人たちの、傷を誤魔化す世界か。きっと勇介だけが、半生半死の存在で、だからこそ死者と生きるものを繋ぐことができる主人公なんだろうなあ。半生半死だからこそ繋がれるんだから、晴子を瀕死にさせるって、思い切ったことをする。

 

こんなこと書くのもどうかと思うけど、現代ならもっと強く晴子が責められてるだろうなあ。自業自得だろ!みたいな。こんな親認めない!みたいな。でも16で産んで育てていくにはあまりに辛い世の中だよ。それは罪だけど、なんというか責めきれない。部外者だし、少なくとも物語で晴子の苦悩に触れた上では。辛い現実から目をそらすため酒におぼれ、もえみを忘れてしまう。けど本心ではもえみのことを愛していて……まあ現実でこんなニュースを見るときはその事実しか知りようもなく、憤慨してしまうんだけど。

そしてまったく恨みを抱かないもえみはやはり儒教的というか。ちょっとひっかかりはする。妹を生むことで、もえみという姉がいたことを証明し、絆が繋がれるっていうのはめちゃすこ。

 

ひっかかるとこはあるけど、恋とか愛じゃなくて情に焦点を置いたこの作品は良作の匂いがする。

 

ー雪江ー

既読スキップないのつら。オールスキップなのか。。。

そして雪江はまあなかったことにします。大丈夫かなあ……マナルートは期待してるんだけど。

 

ーさえかー

まあお喋りにこだわっていたことからもわかるように、声を奪われていたさえか。まあみんな欲しかったものを夢の世界で補ってる形ですしねえ。

こんな不審者に構ってくれるなんて、よpppっぽど差別的な扱いを受けてきたんだろうなあと思ったり。

 

ー彩・ユリー

どうしても他ゲーやりたくてスキップ。正直ここまで微妙なのもある。

 

ー旅情篇ー

なぜか旅情というタイトル。TRUEっぽい。もしくはシエの転生がいて、分岐がさらにあるのかも

 

スシが誰かはわかってたけど、「だから彼女を探すなって言っただろう!」のシーンはぐっとくる。

マナ=シエだとするとそれぞれが夢と現実に対応している。深淵からの解放だけを考えると現実のマナ、すなわちシエルートに行くのが正しそうだが、納得のために一度夢幻のマナに出会い、現実に戻ってこなくちゃだめかなあ。うーん。とりあえず、シエいくか。

 

ーシエー

ー真回想篇ー

深淵に囚われ続けているが比喩だと思ったら、まじで現実も深淵だったらしい。別にいいけど、他ルート全部滑稽に思えてくる。現実に影響なかったんでしょ?

 

ここでマノ視点なのは吉か凶か。長すぎると微妙かも…

 

ミルカの声がない!と思ったら、私の中で勝手にCV設定してたの忘れただけだった。ミルカ主人公じゃないのに!って。危ない危ない。ミルカははまり役過ぎたね。

 

ミルカを女と呼びながら、母さんとも呼ぶ。しかしそこに近親愛的なものはなく、あるのは情。うまい。

 

セナが切られたときのシエの表情、ええねえ。まじで憎悪がわく。でもこれを見るのはもっと前がよかったし、やっぱり冗長かなあ。

実際ヨーロッパでこういう目で見られたことはある。この目きついんだよなあ。今時そっちが間違ってると思っている人が多いとわかっていても。

 

やっぱりシエ、マナが愛と情に対応してて、本作をプレイしてるって感じがする。多分最後はふたつは重なり合い、愛情って感じに落ち着く?

はっきりと情は大きいもので、ただ出世だけのためには捨てられない。だから愛も取る。って書いてるの好き。ミルカを捨てるか、シエを見殺すか。。。それでもシエを選んだと認められないから、出世、夢のためだと言い聞かせる。

 

なるほど、深淵の呪いは契約を裏切った証。ということはやっぱりミルカを裏切ることもできなかったのか。最高だ。

 

あれだけマナが息子であることだけは否定したがらなかったミルカが、マナの命のために泣きながらマナを息子じゃないと否定するシーン、めちゃくちゃ泣いた。そして一度は捨てた情を二度と捨てないために、いやこれは思わずっていうのが近いだろうけど、情を捨てないために母さんと言ってしまうマノ。めちゃ泣いた。

もうこの時点で一度マナは愛も情も捨ててしまってるんだね。

 

ー現実篇ー

夢の中での「もう無理しないでくれ、シエ」でシエへの愛が情へと変わったことを知りぐっときました。

 

呪いを解くにはだれか愛する人の傷を癒さなくてはならない。シエを愛するならその傷を。そうすれば傷は解かれ、呪いは消える。そしてシエにかかった不老不死の呪いもまた消え、愛し合う二人は別れなければならない。今度はいくら口で否定しようとも、シエへの情は捨てられない。

 

静恵さんがミルカとわかるシーンがなによりよかった。情が結んだ待っていてという約束という約束もここで果たされた。きっと今まで死んでしまったときの親はミルカでなくて、今回初めてミルカだったんだろうなー。最後めちゃ好き!

うわー実質ミルカルートじゃん。これ最後の方がよかった。。。

 

青い涙ってなんなんですかね。夢占いが出てくるので、それと対応させてるとは思うんですが。

 

ーマナー

ー真夢幻篇ー

18年間の末芽生えた、マナの情。

 

うーん、一瞬、シエ篇の続き、深淵から抜け出して、人生を全うした後の事かと思ったけど、シエ篇ではマナも消えてるからそれはないのか。うーん、シエ篇が劇的だっただけに、微妙かも!

でも情というものは何なのかを明確に答えている点で、最重要なルートではある。