えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

for elise ~エリーゼのために~の感想

主人公は情けなく能力はないけれど、根は優しくて(外見は知らないけれど)悪くない男。いや正確に言えば優しいのではなく、主体性がないだけかもしれない。そして圧倒的に自分に自信がない。自信のなさが自身の無さにつながるループに突如やってきたモテキ。しかし、この主人公が自分に自信を持てる日など来ない。本来なら華やかなモテキなのに、貯まり続ける鬱屈とした感情を日々の暴力的て残虐な妄想で発散する。そういった妄想はついに主人公の現実の行動にも影響を与えはじめる。現実と妄想の区別がつかなくなった彼は妄想していた出来事を現実にて行うのだった。

 

タイトル通りあるBGMにもエリーゼのためにが散りばめられていました。それくらい大切なものなんでしょうが、どういった意味でこのタイトルにしたんでしょうか。エリーゼを八重垣として考えて、彼女(が自分と一緒にいること)のために?

 

後継作のさよ教と違って元から精神的にくるっているわけではなく、だんだんと狂っていく過程が描かれており、より現実的な狂気なのかもしれません。面白いところはさよ教と同じくどこからが妄想でどこからが現実かというあやふやさ。きっとこの主人公(のような人)がさよ教に繋がっていくのかなあ(本作の彼はおそらく死刑でしょうが)と思ったり。

ただもっと狂気が欲しかった、個人的にはまだまだ足りない。まあたぶん狂気というよりは誰しもが過ごす鬱屈とした現実がテーマなのだと思うので仕方がない?

 

やる価値はあるんでしょうか?うーん、2200円、ボリューム少なめ。うーん。。。鬱ゲーというものは少ないので、よっぽど鬱ゲー好きな方だったり、さよ教が好きな方はやっても損したように感じないと思いますが、それ以外の方にはちょっとおすすめはできないんじゃないですかね。個人的には嫌いじゃないです。