えす山の日記

自分用のゲームの感想日記とか

Geminism 〜げみにずむ〜の感想

=全体の感想=

普通。ぱっとやるにはよい。期待しすぎていると微妙に思ってしまうかも。ただこの期待ってネット上で過去作がすごい!って騒がれてるからで、実際過去作をやってみて、今作を触ってみると良作に思えるかもしれない。

いやー過去2作品をやった年に新作が出るなんて、運命、感じちゃいました。

忌み子とされる双子。完璧な一人となるためには、対となる身体で埋め合わせしなければならない。一言で言えば運命共同体。こういった双子の因果は結構多く見ますが、中でも直接的にそれを描いている気がします。テーマは多様性に固執し、倫理観が固定化された現代社会への提唱でしょうか。

現在やってみると過去2作品はそれほど真新しくない、というか出回っているほど狂気に満ち溢れていないように思われます、今作はといえば、よりまともに感じられました。

今作は双子の女の子が主役で、その二人が身体を取り合うというのが流れなのですが、わかりやすく現在の身体の具合をメニュー画面で確認させてくれます。好き。他のメニュー画面もおしゃれです。

設定画面で60fpsとか選ばせるのでなんだろうと思ってましたが、たぶんいっぱい出てくる血の滴る表現でしょうね、それにしても60fpsとはこだわりがある。グロが苦手な方向けに、血液も消せるのでいいんじゃないでしょうか?(グロが苦手ならやるなというジャンルなのかもしれませんが)

画面いっぱいを使った表現がされており、ノベルゲームとしては新しさを感じる、とまでは言えないかもしれませんが、非常に作りこまれていると思います。これで5000円は他と比べるとすごい。ただヴォリュームはまあ……選択肢もあってないようなものですし

包帯つけてるのに、その目が見えちゃってるカットイン、なんとかならないのか。気になってしまう。

 

=だらだらと=

=桔梗=

①1周目は確定桔梗。2周目深紅で、TRUEあるって感じかなあ?淡墨さんの声に驚き。お金があるのか、声優という職業が安いのか。ルート名通り、しばらくは桔梗視点の話だけなのかな?

②大戦を知りながら、少女漫画なんかも存在しているから男二人は不死か長寿かこの世のものにあらずか。それにしても家庭環境が酷そうな割には桔梗は身体も肌も綺麗だなあ、もとから欠損があったのだろうか、普通にこだわってるし、仕事もできて嬉しがってるし。だからこそいきなり本気で殺せあえているのだろうか。

武器の用意を頼んで、新聞紙持ってこられるの可哀そうすぎて笑う笑しかもそんな強くないだろ笑相手がこれくらい柔いと決め手になるのか。

③引き分けかー。このまま延々と取り合い続けて終わるだけなのかな。仮にこのまま引き分けが続けば二人は一応普通に暮らせるのだろうか。時間制限って引き分けにも適用されたっけ。

④あら~深紅ちゃん、すっかり女の子になっちゃって。深紅ルートが楽しみ。

お互いが普通を求めているのに、普通がわからなくて結局、お互いを羨ましがる描写好き。

⑤二人になれたってことは双生だったってことか。なるほどだったら頭だけ二つなのもうなずける。

⑥お姉ちゃんは拳銃の引き金を引けないけど、バットでぼこぼこにはできるらしい。

二人の身体で、あばらがいやほど浮いているのがきつい。

⑦決着ついてようやくOP。いやEDか。オチらしいオチもないままなので、他ルートしてみないことには何とも言えない。

 

=深紅=

場面スキップ欲しいな。二周目はさっくり。ほとんど違わないから仕方がない。逆に過去編は一緒にはそれほど長く起きていられないことから補完しあってていいね。

二人が30超えてるのは驚いた。

桔梗の時もだけど、包帯つけてるのに、その目が見えちゃってるカットイン、なんとかならないのか。気になってしまう。

Cパートは姉であることの意味付けもしっかりされていてよかったんじゃないですか。

結局のところ、二人の考えはどっちが正しいとかではなくて、主体は桔梗だけど、もとは一人の人間だから、桔梗だけが完全な人間になっても、それはもうもとの桔梗たちではないんでしょうね。だから最後のシーンの骨壺を抱えた女性は桔梗だけどそうじゃない人といったところでしょうか。最後に生まれた双子は血縁関係のない、全く別の双生児で、運命は続くというくらいでしょうかね?

 

=エクストラ=

まあわかっていたように二人ももともと双生児。長く続いているのを見るに、引き分けでもずっと大丈夫なんだろう。じゃあ引き分けでよくね?となってしまったのは普通、完全になりたいっていう桔梗の気持ちや、一緒だったじゃないっていう深紅の気持ちがあまり理解できていないんだろうな。

そういえばちんちんがないから、Hシーンが深紅側しかなかったのね。だったら最後に生まれた双子が彼女らの子供だとすれば、深紅(桔梗)と月白の子供なのかな。もう桔梗ですらないみたいだし、少なくとも淡墨ではないと。

多様性という言葉による倫理観の固定。これにきっと作品に言いたいところが集約されている気がする。

ところで顔が1つで脳が2つだったという解釈でいいのだろうか。と思ったらちゃんと描かれていた。細かく分けてるなー。

そして弟を取り合っているということは、物語的には主体を譲り合っているわけで、二人は死にたがっているんでしょうか。それとも相手に生きていて欲しいんでしょうか。そう考えれば長く続いているのも合点がいく。